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モノクロームの花  作者: 水無月波瑠
色のない少女と記憶がない少年
12/12

 「あの、さ・・・もしかして大日向ってその・・・目悪かったりする?」

 「へ?」大日向は拍子抜けした顔で言った。

 「えっと、だからさ授業中ノート取りにくそうにしてたから。どうせだったら席前にしてもらった方がいいんじゃないかと思って」

 「あぁ、そういうこと。ううん、大丈夫だよ。ありがとね。心配してくれて。でも少し見づらいところはあるかも。明日先生に言ってみる」大日向は初めて挨拶した時のような笑みを浮かべてそう言った。

「そっか。それが良いと思う。それにしても大日向さんって結構砕けて喋れるんだ。学校では敬語使われたからてっきり嫌われてるんかと」

「あ〜、ごめんなさい!私まだ学校に慣れてなくて・・・・・・。明日からは気をつけますね」

「うん。というかそれだって!さっきみたいなので良いのに」

「あ、すみません。あ。」

何かのコントみたいになってしまったので2人はその場で笑いあった。

成瀬はこのやり取りをものすごく懐かしく感じていた。

成瀬はバイトがあったのでそこで大日向と別れた。

「じゃあ、また明日」

「うん。また明日ね」

最後は敬語使ってなかったな。と心の中で笑みを浮かべながらバイトに向かう。

しかし、肝心な事を忘れてるような気がする・・・・・・。

「あ!昨日の事を聞くつもりが・・・・・・まあ、でもまた機会はあるし今日は良しとするか」

そう言って駆け足で坂を上っていった。



翌日、昼休みに入る前に、大日向は先生に頼み前の席の子と交換して貰っていた。まあ、菊池だけど。席順は目の悪い子が第一に優先されるが、それ以外にはテストの成績順で決まる決まりだった。つまり菊池ははっきり言って頭は良くない方だった。

「おい、大丈夫かよ。こんな後ろに来て」

「そうよ、しかもなんで菊池なのよ。前のテストの点数一番悪かったじゃない」

 成瀬と桜木の二人からからかいを受け菊池はむっとした。

「るっせえなあ。仕方ねえだろ、じゃんけんで勝ったんだから。それにどうせ後で3人で集まろうと思ってたんだ。手間が省けるのはいいことだ」菊池はムッとした顔からにっとした顔に変わった。


「へ?」成瀬と桜木は顔をあわせる。「何の話?」今度は質問が重なる。


「何って朝言ったじゃん秘密の相談があるって」菊池は呆れた顔をしていたが二人はまだぽかんとしていた。が、ふと思い出したように「ああ」と二人で言った。


「その話か」「その話ね、秘密の相談っていうからなんだろうと思ってたの」

菊池が朝からにやにやしてそんなことを言っていたのを思い出した。


「何だろうと思っていたのに忘れていたのか」菊池が的確なツッコミを入れる。

桜木はそれを無視して聞いた。

「で、何の相談なの?」


「それなんだけど______」


「何の話ですか?」突然その声が聞こえ三人がその方向を見ると大日向が立っていた。










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