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SOR.  作者: 黒江茶々
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プロローグ

 時は二千三十年。世界は謎の戦闘生物達によって、恐怖と混沌の渦へと陥っていた。



 通称、グリーディーと呼ばれる彼ら。

 まるで伝説上の生き物のように異質な者もいたが、彼らのほとんどは人型で、容貌も一般人と大差ない。人語も理解でき、話すこともできる。

 しかし、彼らは明らかに普通の人間とは一線を画す要素を持っていたのだ。


 ある者は機械の身体を持っており、身体中から自在に武器を出し、ある者は一瞬であらゆるもの……虎や龍、挙句の果ては架空の化け物へと姿を変える能力を持っていた。

 そして、その特殊な能力を持った者達は明らかな悪意を持ち、人類を襲ってきた。

 彼らは前触れもなく世界の各地に現れ、まずは工場やビル、民家など、目に入ったもの全てをその特殊な能力で瓦礫へと戻した。

 そして、その破壊対象は人間も例外ではなかった。

 彼らは奴隷や民間人、政治家、軍人などの身分はもちろん、男や女、子供や老人などの老若男女も関係なく、無慈悲に襲ったのだ。


 中には建物などを一切破壊せず、人も襲わない、むしろ人間を助けるようなグリーディーもいたのだが、大半がそうだったため、和解という方法を取ることはできなかった。



 そして、人類側の報復に至る。

 しかし、個体差はあるようだが身体も異常なほど頑丈で、ちょっとやそっとの事、というか銃弾や爆弾程度の物理攻撃では傷すらつかない。ほとんどの攻撃が貫通することなく、その皮膚の手前で止まってしまうのだ。

 核という最終手段を取った国もあったのだが、一面が焼け野原になっただけで、彼らは無傷でピンピンしていた。

 そのせいで、誰もが疑わなかった人類側の圧倒的な数での勝利、それは儚くも幻想へとなってしまった。

 何とか弱点を解明しようにも、作った施設はすぐに発見されて破壊されてしまうので、研究をする場所も暇もない。人類は分かっていながらも、たった十数人のグリーディーから当てもなく逃げるだけの泥沼状態に陥るしかなかった。



 だが、どんな国も無差別に襲うグリーディーが何故か破壊行為を一切行わない国が一つだけあった。


 それが東洋に位置する海洋国『日本国』である。

 国土のほとんどが山で、気温変化も穏やかなおかげで四季の味わいがあり、季節風や火山噴火、地震や台風などの災害は多いが、特におかしなところが見当たるような国ではない。

 一時は「グリーディーは日本国で作られた動物兵器であり、日本国は世界を支配しようと企んでいる」という声が他国から揚がった。

 そのせいで日本国は一時期大変肩身の狭い思いをしたのだが、どこを叩いてもそれらしい証拠が出なかったので撤回された。

 そして、そのグリーディーからは安全というメリットを利用して、当時日本国でぐいぐいと権力を伸ばし、国の行方を任されるようになっていた一人の女性が、


「流石に全員は無理だが、我が国で避難難民を受け入れよう。その代わりに飲んで欲しい案がある」


 と、世界に向けて取引を持ちかけた。

 この状態で取引とはどういう所在なのか、無償で助けようとは思わないのか、と強く批判を受け、無償でないと戦争を起こすと脅されもしたが、彼女はびくともしなかった。

 皆はその意見が気に入らなかったが、もう後もなかったため背に腹は代えられず、最終的に各国は渋々とその要求を飲んだ。

 ……その対価とは、具体的には各国の最新技術や人員の提供。そして、連合での発言力であった。


 これはその、十年後の世界で起きた物語。

 人類は、未だに彼らに押されつつはあったものの、日々牙を研ぎ、逆襲の時を待っていた。


更新は遅い癖に、割と適当に書いてます。

なので、拙いところしかないでしょうが、どうかお付き合い下さいませ。

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