7.06 プレート崩壊による地震動と津波
「ゴオォォォォォォォ」
はい、知ってますよ。これは地鳴りです。私はこの建物が倒壊した時に備えて、命の三角形と言われる空間で蹲った。地鳴りがして直ぐにカタカタと縦揺れの初期微動がきて、主要動が襲った。訳が分からない程に揺れた。この建物や他の同じような多くの建物の共振周波数はこの長周期地震動とぴったり重なり倒壊した、と見せかけて運よく対面の建物と、遊戯の方のトランプタワーの様に支え合って倒壊しなかった。非常に長い時間揺れ続けたので支え合っていた私のいる建物が徐々に倒れたので衝撃や崩壊による圧死で死ぬことはなかった。一目散に都市から離れる必要があったので他人の救助なんかせずに急いで隙間を縫って建物から出て、多摩川を上がって雲取山を見印に走った。山に向かって走った理由は後ろを振り返れば分かる。見よ、あの火災旋風と黒煙、真っ赤な雲を。生き物が焼けているのが風で分かった。そして、地震が非常に長く続いたということが事態をさらに悪化させる。これは断層地震ではない、プレート地震だということだ。津波は潮が引いた後に来る、それはプレートの歪みが開放する向きに起因する。スマトラ島沖地震でスマトラでなく対岸のスリランカやインドのほうが津波の被害が多かったのも歪みの放出される向きがスリランカやインドに向いていたからだ。かなり走って、後ろを振り返ると見えるのだ、火災以外にも水平線を埋め尽くす津波の姿が。どう考えてもおかしい、南海トラフ地震なら東京湾に守られてこんな高い津波にならない、相模トラフだろうか。津波は陸地を押し寄せ、激しい水流が建物と激突したことによってできた白い水しぶきが非常に高く勢い良く空を昇っていた。命の危険を感じながら私は走り続けた。南からも津波が来ているのが分かり走る速度を上げた。雲取山ではないが、高尾山レベルの山なら越えている標高になっても津波の勢いは収まらず私に向かって迫っている。一体どうゆうことなんだ。私は夢でも見ているのか。もう多摩川は小川だぞ。頼む、止まってくれ。そう願いながら後ろを振り返ると津波は最高到達点になったのか潮位を下げ始め、引き潮になった。本来ならば救助活動をできる船を見つけて、大海に出るべきなんだろうけど、私は最悪の状況を考えて、行動を開始した。安全地帯として住み着いた島根に戻ることが私の命を守る事の出来る最善策だと考えるようになり、一人、吹雪の中、歩き続けた。




