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爪なき鷹1  作者: 与太郎の与太話
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3.   水生類人猿説について

 人間はサルから水生生物として進化したのではないか、とするのが水生類人猿説・アクア説である。この仮説は一般大衆にはある程度の人気があるが、人類学者によって一般的に無視されたり、疑似科学に分類されたりしている。陸上動物の大半は肺があり水中では浮袋の役割を果たして浮くことが出来るので泳げない動物はあまりいないのだが、人間には肺呼吸の水生生物の特徴である自分の意志で自由に息を止めることができる特徴があり、他の陸上哺乳類と違い潜水能力がある。体毛・表皮が薄く、体脂肪が厚い。露出した薄い表皮は乾燥に弱く、サバンナの乾燥した気候では考えられない発汗機能がある。類人猿には全く見られない手足に水かきの痕跡やふやけてできる手先の凹凸が摩擦力を高めている。水中出産の安全性や利点。人間の鼻孔が下向きで上唇の上の溝(人中)を持ち、上唇を鼻孔にぴったり密着させて水中で呼気が漏れたり、水が侵入するのを防いだ名残と考えられること。クジラ・アシカ・ジュゴンはそれぞれ別の陸生動物から進化したのでサルの一種が水棲適応していても不思議はない。などがアクア説の主張である。

 アクア説の否定的な見解は、人間にも泳げない人がたくさん存在する。むしろ、ヒトは「訓練しないと泳げない」例外的な動物である。類人猿程度の遊泳能力の動物が海や湖に入るのは、サメやワニの捕食対象になるだけである。水棲哺乳類は総じて脚の退化が見られる。猿人・原人の化石の多くは陸成層中から発見される。これらがアクア説の否定的な意見である。

 しかし、タナ湖では滝によって孤立した生態系になっており、サメやワニはいないので、捕食対象とはならない。カバは基本草食であり、縄張りを侵さなければ攻撃はされない。水棲哺乳類の脚の退化は例えばジュゴン・クジラの尾びれは尻尾が進化したもので、アシカの尾びれは足が進化したものだ。チンパンジーには尾がなく、尻尾が進化して尾びれになることはないし、バタ足の様に後ろ足を交互に運動させたのなら足が長く発達したほうが合理的だ。かかとがあるのは足の先端が重ければ推進力が増すからとも解釈できる。人間の爪が伸びるのは爪を伸ばしてフィンの様に推進力を得ていたのかもしれない。人種や民族の差異が生まれた時も水棲適応か陸生適応で特徴があったりするのだろうか。それぞれの文化はそれぞれの戦闘形態を持つように、それぞれの湖でそれぞれの民族がいてそれが拡散していったのではないか。地政学でいうランドパワーとシーパワーの様に海洋民族と大陸民族、海洋民族の縄文と農耕民族の弥生で対照性があるのだろう。湖の定住民はそのバランス型だろうか。もしくは地中海沿岸をすべて制覇したローマ帝国や琵琶湖における織田信長の戦略を参考にできるかな。

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