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エピローグ ニューオールロンドで……

 ニューオールロンドで……


 私の隣には合田と奈賀がウイスキーを傾けていた。

「そうなんだ。首相官邸にいる奈々川首相に直に依頼されたんでね。話さないといけないんだ」

 合田はグラスを口に持っていき一飲みし、

「今現在進行中のハイブラウシティ・Bは人間性ってやつを持つようになったようだ。医療機関や土木や建設とかの仕事のサポートをするようになって、労働にはあまり積極的なことをしなくなったんだな。治安は積極的だけれどな……。それと、黒幕の矢多部 雷蔵はしばらく会社から遠のいたところへ行きたいといって、旅行に行ったみたいだ。しばらくそっとしておいてほしい。と言っていた」

「そうか……」

 合田はグラスを揺らし、琥珀色の最高級ウイスキーを見つめる。

 私はウイスキーを舐める。

「藤元はどうしたのかな?」

「云話事町TVのかい? それは知らないよ。けど、信者が少し入ったとか聞いたな」

「そうか」

 島田たちは今でもA区で働いている。

 治安が良くなって、田舎の良さも目立つA区。そこで働いている。

「それから、奈々川首相の目的って?」

「奈々川首相の目的はゴールド・オブ・エンパイアだったんだよ。あの国一つ買えることができる金の中の金だ。至高の宝石だ」

「そんなのがあるのか?なんのためにそれを手に入れようとしたのかな?」

 私は質問をだしたが、すぐに答えが湧いて出た。

 確か、晴美さんのお母さんの最後の言葉は、宝石や金を探してくれだった。「B区には宝石や金がある」

そう言ったんだそうだ。

 でも、その宝石や金とは晴美さんがあの野球場で見つけた。

 その金とは、美しいもの(金は美しいという意味でもあるようだ)。つまり、B区の人たちとA区の良き人間性だ。宝石の方もきっと人間にしか持ちえないものなのだろう。

「俺にも解らん。けれど、必死だったぞ。何でも何十年と手に入れようとしていたんだからな。ハイブラウシティ・Bならば、いとも簡単に手に入れられる」

 奈賀は押し黙ってグラスを口に持っていくばかりだ。

「それでは、矢多部 創玄の理想って? 一体?」

 合田は嵐が吹き去ったような頭を三回振り、二枚の花柄のハンカチを取り出す。それを洒落たカウンター席のテーブルに置いた。

「これが、A区だとすると、こっちが……」

 もう一枚のハンカチを置き。

「重い心臓病で表だったことが出来なかった矢多部 創玄から直に聞いたんだが。これが、B区だ。そして、海外ではベトナムや上海。香港。それらの地区をノウハウが占領し……レートをそれぞれに付ける」

 私はそこまできて青ざめた。

「そうだ。人間を退場させれば国の売買がいとも簡単に出来るんだ」

「晴美さんはこのことは?」

「ああ。奈々川首相はご機嫌斜めだったよ。日本初の女性内閣総理大臣になったのに、こういう話は駄目みたいだね」


 晴美さんの父親は失脚してから今でも妻のことを思い。首相官邸から墓参りを一か月に一度は欠かさずにしているようだ。

 矢多部は晴美さんのことを今でも考えているようだ。

 私は島田たちと同じ職をしながら晴美さんと、首相官邸にスケッシーと一緒に生活をしている。

 何はともあれA区とB区はより良き関係を、より良い人間性を持った……。


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