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第14話「呪われた森」

 さて、3ヶ月以内に戦争を止めることを決意した俺は、ヴェルニカから丸3日歩いた所にある謎と危険の森(ミスティリスク)という場所に来ていた。


 俺がここに来た目的は、3つある。


 まず、一つ目はレベル上げだ。


 この森にはヴェルニカ近辺では一番強い魔獣の「木髭エント」がいるのだ。


 俺は《生還者》と〔ステルスモード〕を駆使したレベル上げを行えるので、どんなに強い敵でも戦う必要がない。


 だから、経験値を沢山くれる強い敵と戦った方が良いわけだ。


 ただし、敵が素早い場合は〔ステルスモード〕の発動をする前に、攻撃をされてしまう。


 その点、木髭(エント)は強い上にあまり素早くない。



 そのため、レベル上げに打って付けという訳だ。




 次に二つ目の目的は、【賢者】に会って新たな【特性】を獲得することである。


 ここ、謎と危険の森(ミスティリスク)の最奥には、木人(ドライアド)の里があるのだが、その中に世界でたったの四人しかいない【賢者】がいるのだ。


 賢者は魔法系の上位職なのだが、その他の上位職より到達するのが難しい分、かなり強力な職業となっている。


 たとえば、他者に新たな【特性】を獲得させたりとかも出来てしまうわけだ。


 そこで俺は、そいつに会って〔奇系職〕のレベル上げを早めるような特性を獲得したいと思っているのだ。


 しかし、いきなり行って【特性】を与えてくれるほど、【賢者】は甘くない。


 

 そこで、()()()を持っていく必要がある。



 実は、この謎と危険の森(ミスティリスク)は、もう100年もの間、闇の力によって呪われているのだ。


 そのため、森に住むあらゆる魔獣や動物が凶暴化しており、常に怒りに満ちていた。


 木々や草も生気がなく、(しお)れてしまっている。


 その結果として、木人(ドライアド)は里に閉じ込められてしまい、森の外の世界と関わることが出来なくなってしまっている。



 これを解決し、その証拠を手土産に木人(ドライアド)の賢者に会いに行くのだ。



 

 次に3つ目の目的は、仲間を手に入れる事である。


 戦争が起こることを止める為には、いくつかの方法があるが、いずれにしても仲間が必要だ。


 そして、木人(ドライアド)の中に有用な隠しキャラが潜んでいるのだ。



 

 こういうわけで、俺はこの3つの目的を果たす為に謎と危険の森(ミスティリスク)の奥深くに来ていた。


 闇の力で呪われている森は、まるで幽霊でも出てきそうな陰湿な空気を纏っている。


 


 キョロキョロと。


 俺は辺りを見回す。

 周囲には高さ30メートルを超える大木が立ち並んでいる。

 太陽の光は遮られ、続いている暗闇。

 よく見るとあちらでも此方でも大木は蠢き、不気味な低い声が唸るように鳴り響いている。



 木髭(エント)だ。


 木髭エントは、木とそっくりで見ただけではほとんど見分けがつかない。しかし、ゆっくりと動き、時折低い声で唸るので注意して見ると見分けることができる。


 名前を「トレント」ではなく「木髭(エント)」にしたのは、俺が現代ファンタジーの父と言ってもいいロー◯・オブ・ザ・リングの産みの親、「トー◯キン」氏の大ファンだからだ。



 ちなみに、この世界の屍人族もモデルはトー◯キン版のオークだ。

 最近のファンタジーものでよく見る豚の頭をした奴ではない。



 と、話がそれた。

 元に戻そう。



 木髭(エント)についてである。


 木髭(エント)は、普段は大人しいが森に害をなす者が侵入すると、怒り狂って凶暴化し、その巨体で瞬く間に外敵を排除する。

その強さから、木髭エントを狩る際は必ずB級以上の冒険者パーティで一体を狩るのが基本となっている。


 もしも、辺り一帯を木髭エントに囲まれようものなら、そのレベルでも相応の被害を覚悟しなくてはならないだろう。



 だが、これは通常時の木髭(エント)のはなし。



 現在、闇の力によって呪われている今の木髭(エント)は凶暴化しており、問答無用で襲いかかってくるため、さらに危険度は増している。



 そんな木髭(エント)の大量発生地に、【厨二患者】という最弱状態の俺がいるわけだ。


 無論、〔ステルスモード〕を発動している。


 でなきゃ、俺は瞬殺だからな。


 



 「よし、この辺りで良いだろう。」



 辺りに()()()が大量にあることを視認した俺はステルスモードを解除する暗号を呟いた。



「〔uw . stealth mode zz 005〕」



 スッと、俺の姿が現れる。



「グゥオオオオ!!!」



 次の瞬間、近くにいた木髭(エント)がすごい声で雄叫びを上げる。

 すると、その声に呼応したようにあたり一帯の木々が動き始めた。


 本来なら敵意を見せない限り襲ってこない木髭(エント)は、俺の姿が現れた瞬間に怒り狂い一斉に攻撃体制に入った。


 俺はその様子を確認すると、すぐさま裏ワザの暗号を唱え〔ステルスモード〕を発動。

 

 一目散に逃げ出した。



「グオ?!」



 木髭エント達は困惑して辺りを見回しているが、俺のことを見つけることは出来ない。


 十分に離れ、辺りに木髭(エント)や魔獣がいないことを確認すると、俺は〔ステルスモード〕を解除した。


 すると、視界にアナウンスが流れた。



『2872の経験値を獲得しました。』

『Lv.1→36に上がりました。』




 無事に経験値を獲得した。


 ちなみに、木髭エントがくれる経験値は1体平均3000くらいある。


 《生還者》で貰える経験値が1割だとしても約300。


 これが、もしスライムなら5だ。


 しかも、木髭エントの群れのど真ん中に飛び込めば、木髭エントの数だけさらに獲得経験値が増えることになる。


 さっきは恐らく10体ほどの木髭エントの経験値が入ったようだ。


 こんなに効率の良いレベル上げはない。



「ククク!

 近い! 近いぞ!!

 この俺の力が解放されるその時が!!

 フゥーッハッハッハッハ!!!」

 


 俺はこれを繰り返しながら、森の呪いを解く為にある場所へ向かっていった。



 とはいえ、ゲームではないのでそう簡単に進むことはできない。


 まず、木髭エントが動くため、森の形が変わってしまい、自分の現在地が分からなくなってしまうのだ。


 ヴェルニカで買ってきた方位磁針を片手に進んでいるが、簡単にはいかない。


 レベル上げの方も、木髭(エント)から逃走後、一旦ステルスモードを解除しないと経験値は入ってこない。


 そのため、姿を現せるような木髭(エント)のいない安全地帯が必要なのだが、それが殆どないため難しい。


 結果、経験値が獲得できるのは、1時間に1回くらいだった。



 とはいえ、木髭(エント)の大量にいる所を狙って経験値を獲得していくと一回あたりの経験値獲得量が相当なものになったので、もの凄いスピードでレベルは上がっていった。


 

 そんな調子で夕方になる頃には、【厨二患者】の職業ランクが〔初級〕にランクアップした。



 普通なら1ヶ月かかってもおかしくない。

 凄まじいスピードである。



 それと同時に、俺は目指していた場所に着くことができた。



 呪いの原因の1つとなっている湖だ。




 謎と危険の森(ミスティリスク)の呪いを解決する為には3つのことが必要である。



 その一つ目が、この毒蛇とバジリスクが生息する湖の底に沈む『屍将ヴォルデスの鎧』を回収すること。


 二つ目が、屍人族が守る洞穴の奥で『屍将ヴォルデスの剣』を回収すること。


 最後に、呪いによって凶暴化している木髭長(エントキング)の頭に乗せられた『屍将ヴォルデスの兜』を回収すること。



 そして、これら3つにかかっている呪いを解除すること。



 この3つである。



 うむ。

 正面から突破するならA級クエストでも上位か、下手すればS級に匹敵する難易度だな。



 だが、俺は制作者。

 何も問題ない。



 それでは、やるとしようか。




 ———いざ、バジリスクの待つ水中へ。











今日は更新が遅くなりすみません!

内容も薄くなってしまいましたが、とりあえずかけた所まで上げます。

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