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  作者: 雪
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朝、木々の隙間から漏れる太陽の光が当たり目を覚ます。やはり目覚まし時計や携帯のアラームよりもこうやって自然に起きた方が目覚めがスッキリしている。いつもはあと5分と二度寝してしまう重い体が、別人のように軽く感じる。

寝ながら軽く背伸びをし、背中がポキポキと鳴り、ふくらはぎがつるかつらないかのところを保ち、足で反動をつけて起き上がる。


ベッドからおり、まずは部屋を出て洗顔をしに行くため階段をおりる。玄関を出て裏に回ると蛇口が並んでいるのでそこでいつも洗っている。今日は誰もいないようだ。

働き始めて1週間ほど経ったが、いつもはアオイが一番遅く、一番遠い右端を使っていた。だが今日は一番乗りのようだ。少し嬉しい気持ちで一番近い左端を使った。

顔を水でゆすぎ、来ている服を使い顔を拭いた。腹が見えてはしたないと思ったが誰もいないからいいのだ。


部屋に戻り、服を着替える。働く用だ。

元々来ていた服と買った服で回しているがもう少し欲しいものだ。とりあえず1ヶ月働かないと給料が入らないので給料日に買い物に行こう。

欲しいものが色々ある。部屋に何も無さすぎて最近は置いてある伝記ばかり読んでいる。これがなかなか面白いのだがいかんせん本が好きではないのですぐ飽きてしまう。漫画のようになっていたら読めたかもしれない。一日5ページで読み進めている。


さて、髪を少し整えたら朝ごはんのため食堂へ。もちろん自分で作る。そろそろ他の人達も起きてきたようだ。フライパンなど用意していると目を擦り眠そうなリナを見つけた。今から顔を洗いに行くらしい。彼女はいつもワンピースだ。買い物に行く時誘ってあげようと思った。


宿泊客の朝ご飯は食べる人と食べない人がいるのでまずはリナとオーナーと朝は必ずくる美容師のお姉さんと商人の少し老いたおじいさんのぶんを作る。客も0ではないしこうやって常連さんもいるし、このくらいの人数がちょうどいい。案外楽しいものだ。


普段は洋食が多いので今日は和食を作る。なぜなら私が好きだから。毎日パンには飽きていた。

お米は炊飯器がありそれで10分くらいしたら炊けるようにスイッチを入れた。魚はサケが切り身であったのでそれを焼く。味噌汁は白味噌しか勝たん。


あったもので簡単に作るとこんなもんだ。朝はコーヒーを飲むが今日はお茶にした。

朝早いのか食堂には4人だけなので先に食べることにした。

みんな美味しそうに食べてくれる。リナなんて一番食いしん坊だ。ご飯もおかわりしていた。


食べたら客も少しずつ来るので忙しくなる。

だが、この生活も悪くない。早起きをし色々な人と話し、お風呂に入り眠る。


この普通の生活が久しぶりな気がした。



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