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ガチ勢、ゲーセンで娘ができる  作者: なかじゅん
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序章(チュートリアル)

序章チュートリアル

「こっ、この人が私の・・;・パッ、パパですっ!!!!」

あるゲームセンター、音楽ゲームの筐体の前で、俺に近づいてきたひとりの少女と店員。

紅潮した頬と潤んだ瞳でその少女は、そう叫んだ。


―――――アーケード音楽ゲーム。

ゲームセンターにあるリズムゲーム、音ゲーと称されるそれらは若者を中心として特に栄えているゲームジャンルである。

今や一般化している音ゲーはゲーセンの彩りとなっているとともに、多くの筐体きょうたいから流れる音楽はゲーセンのBGMとなって鳴り響いている。

そんな音楽ゲームにも様々な種類がある。筐体きょうたいの形でいえばタッチパネル型、ボタン型、ドラム型、太鼓型など。また、ゲームのジャンルとしては純粋な音ゲーのほかダンスリズムゲーム、シューティング音ゲーなど多岐に渡る。


そしてひときわ目立った彩色のこのアーケードゲーム、「BeaTaps」もまた、音ゲーである。

時計のような形の筐体の中心には丸い画面があり、その周りを一周するように12のボタンが等間隔に配置されている。

この「BeaTaps」はボタン型、レーン式の音ゲーで、中心の丸い画面から飛んでくるノーツを外側のボタンで取る、というのが大まかな操作方法である。

6年前に稼動したこの音ゲーは全国に200万人ものプレイヤーがいるという。

その魅力は楽曲の多さとジャンルの幅広さにあるだろう。

BeaTapsには流行のJ-POPやボカロ曲、アニソン、ゲームミュージックなど若者に人気な楽曲がズラリと並んでいる。

ほかにも初心者にもわかりやすい操作方法やゲームシステムなども評価されるポイントとなる。

さらに、このゲームは最高4人まで一緒に遊ぶことができる。

特に学生のプレイヤーなどは友達同士でプレイし、スコアを競い合ったりする。

もしくは家族同士や恋人同士でプレイする人もいる。

また、ゲームがきっかけで新たな縁が芽生えるということも少なくないだろう。

ゲームを一緒にプレイしてから友達になったという人もいれば、ゲームを通じて恋人同士になったというケースもある。

とにかくみんなで遊べて ”新たな縁” ができるというのも音ゲーの魅力である。


そう、”新たな縁”。

普通ならこのゲームは「友達」や「恋人」といった縁を結ぶキューピットとなるはずなのである。

そのふたりも確かに、音ゲーで縁を結んだ。


だが、その縁とは・・・




「・・・え? ・・・今何て? 誰が君のパパだって?」

「・・・・あなたのことです!!! ね!? パパ!!!」


その2人が結んだはまさか「父娘・・の縁」だったのである。


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