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4話・欠けた1ページ


緑の地平線が、視界一杯に広がる。


平坦な芝生の上を「一台の馬車」が進んでゆく。


 この領域は「ドレッド平原」。


エルフの都市…マシュルクに連なる、草原の大地。


 レオ一行は、クエスト(依頼)を完遂して。

自前の馬車で、マシュルクへ帰還する最中だった。


 馬車の座席は、前座席と後座席に、分かれており。

コレ(馬車)の運転は、前座席の者が担う。


 運転するのは、ウラドの役割。

ウラドは、綱を握りしめ、運転に集中しようとするが…


 後部座席の二人「レオとフレイ」が、気になって仕方がない。


 ゆったりと馬車に揺られながら…

レオ(勇者)とフレイ(弓兵)は、寄り添うように座っている。

そう、見ての通り。

この二人組レオとフレイは恋人であり…最高のカップルだ。


 ウラドは、レオとフレイは、お似合いだと思ったし。

自分では、彼女フレイと釣り合わない…と諦めていた。





「やはり、わからないな…」


 ウラドの隣で、シェムハザ(聖職者)が口を歪ませる。

その手(シェムハザの手)には、いつもの聖書…「シュタハス聖書」

ソレ(聖書)を睨みつける、エルフの聖職者。


「なあ、魔法使い。知っているか?」


 シェムハザのネットリとした口調が、ウラドの横顔へ問いかけた。


 いつもの戯言が、始まった…と思い。

ウラドは返事をせず、運転に集中する。


 それでも構わず、聖職者は語り続ける。


「シュタハス降臨の儀式…」


ふざけた妄言を語りながら。

シェムハザは、聖書の「欠けたページ」をじっと見つめる。


「その『1ページ』が、無いんだよ…」


「街に着き次第。図書館に寄りたい」


「最後のページが、待っているからな」


 どうやらシェムハザは、マシュルクにある「図書館」に行くつもりらしい。


 聖書の破かれたページを、探すとかなんとか。

まあ、自分ウラドには、関わりのない話だから、どうでも良いのだが。





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