絶対にばれてはいけないラプレターⅡ
(それにしても・・・)
ポケットの隙間から例の手紙を重々しい表情で眺めていた。
(早急に対処しなきゃまずいな・・・)
「どうしたの?そんな顔して」
「あぁ、姫月か、何でもない」
「変な光希君」
チャイムが鳴り先生が入ってくる。
(とりあえず、中身を見ないとな)
くそ長い授業が終わり、休み時間。
光希はトイレに駆け込み、手紙の中身を拝見していた。
(まぁ、やっぱラブレターだよな・・・)
信じたくなかったが愛しの光希君へと書いている時点で、ラブレターである。
手紙の中身はこうだった。
愛しの光希へ
中学の頃からずっと好きでした
あの時のように私を導いて
明日の放課後、屋上に来て
ラブレターの文面はこれだけ。
差出人の名前は無し。
(いたずらではないよな・・・)
チャイムが鳴り、光希は教室に戻った。
授業が終わり、昼休み、光希の教室の扉の方に彩羽が待っていた。
「彩羽、どうしたんだ?」
彩羽を睨んでいる姫月に恐れながら、彩羽の方に行く。
「光希先輩とお昼ご飯を食べたくて」
「まぁ、俺は良いけど・・・」
後ろを向くと、光希の腕を掴まれた。
「私も行く」
きつめに腕を掴んでる姫月が言った。
「雪白先輩は来なくて良いのに」
「光希君は絶対に渡さない」
「「「いただきます」」」
「あれ、光希君、今日は自分で作ったの?」
光希の弁当を見て質問する。
「えっと、これはだな・・・」
姫月から目を反らし、明後日の方向を見る。
「もう一度聞くよ?これは光希君が作ったの?」
光希は首をふるふると首を振った。
「あ、そのお弁当、私が作ったんですよ、光希先輩、おいしいですか?」
「へぇ、そのお弁当、彩羽ちゃんが作ったんだ・・・へぇ・・」
姫月は虚ろな目で光希を見つめている。
「彼女がいるのに、彩羽ちゃんに弁当作って貰ったんだ・・・」
「光希先輩、私のお弁当食べてください」
右では彼女が虚ろな目で見られていて、左では後輩が食べてと言う目で見つめている。
(なんという修羅場・・・解決策はあるのだろうか・・・)
「速く食べてくださいよ、光希先輩」
「食べるの?ねぇ、食べるの?他の女のお弁当を食べるの?彼女の前で?」
すると、屋上の扉が開き、同じクラスの女子がこっちへ向かってきた。
「如月君、先生が呼んでるわよ」
「わかった、今行く」
思わぬ所から助け船が来た。
(先生に盛大な感謝を!)
「すまねぇ、ちょっと行ってくる」
そう言い、光希は職員室に向かった。