4人パーティーに訪れる修羅場
長らくお待たせしました、ここから頑張りやす
光希と乙香二人きりでメビドラをはじめおよそ5分ほど経った所で乙香がとある行動をとった。
二人は光希のベッドを背に並んでプレイしている、そして乙香はボスを倒し次の敵が出るまでのかすかな時間を見つけ、光希と肩が密着する。
光希の肩に温かさが伝わり、同時にほのかに甘い香りが光希の鼻孔をつつく。
「ちょ、ちょっと、乙香さん?」
「敵、来てないから大丈夫」
そういって乙香はさらに光希に密着し、子猫のように頬づりをし始める。
柔らかい乙香の感触がこの上なく伝わり光希は赤面し、そっぽを向いた。
「ふふ、光希、照れてる、可愛い」
男性にとって女性から可愛いと言われるのが一番恥ずかしいことなのだ、しかもこんな近距離で、この上無いであろう女の子にいわれれば、恥ずかしさは限界を超える。
と、下の方でガチャ、と玄関の開く音がして、光希の名を聞く声が聞こえた。
乙香はさっきの座り位置にすっと戻り、去り際に光希の頬にキスをした。ほのかに甘い香りがさっきよりも増し、唇の先から伝わる乙香の体温が直に伝わり、そんなあたふたとした光希の事などつゆ知らず、姫月と彩羽は大きめのPCを入れたかばんを持って部屋に帰ってきた。
「何かあったの?」
睨むような顔つきで姫月は光希の顔を覗き込む。姫月と彩羽が入ってきたタイミングで光希はポーカーフェイスにするがさすが彼女といったところか、一瞬で見抜いた。
それは、彼女である姫月だけでなく長い間一緒だった彩羽も何か異変を感じ、光希と乙香を交互に凝視する。
「光希先輩、東雲先輩と何かあったんですか?」
二人の勘の良さに驚いていると、乙香が助け舟をだした。
「光希、次のボスが出現した、手伝って」
さっき倒したボスと次のボスまでの休憩時間が終了し、ゲーム内にいる光希が操るクロバと乙香が操るオトカは次のステージに移り替わる。
さっきのステージは平原だっだが今回のステージは一定時間ごとにダメージをくらう火山のステージ。
そしてクロバとオトカの前に大量の炎の血が流れる竜が行く手を邪魔している、二人は臨戦態勢に入り、まずオトカが最初にクロバに全てのステータスが上がるバフをかけ、クロバはその時既に詠唱が強力な奥義のスタンバイ中だった。
オトカのバフがかかったと同時に詠唱が終わり、クロバは奥義技を放った。
「シュバルツ・エル・スレイズ」
オトカのバフがのった奥義により黒い光が辺りを包み込み、爆音が生じ周りにいた竜は消し飛ばされた。
「乙香、ここで一旦終わらないか?姫月も彩羽も初心者だし、俺らが手伝う方が効率がいいだろ?」
「・・・光希がそう言うなら」
乙香は口では了承したが少し口を膨らませ、渋々クエストを終了し、姫月と彩羽の手伝いを始めた。




