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光希の彼女は乙香!?Ⅲ

「僕の名は西園寺誠道、姉ちゃんの婚約者だ!」


そう公言した少年、誠道は光希に指を指し、

「お前が姉ちゃんの彼氏であろうと僕は姉ちゃんと絶対結婚する!」

と、部屋の扉が開き乙香の母、和穂が入ってきた。


「乙香、誠道君ご飯よ、光希君も食べていく?」

「え?いいんですか?」

和穂は笑顔で、いいわよ。と答え、

「じゃあ、お願いします」

「お皿運ぶから、みんな手伝って」

そう言い、先に和穂は一階に降りていった。


「光希と一緒にご飯食べれるの、嬉しい」

光希の腕をギュッと掴み、頬を光希の腕にスリスリと擦り付けた。

「なっ!姉ちゃんから離れろ!」

あまりにも理不尽な文句にやれやれと肩を落とす光希。

「光希、誠道、行こ」 

乙香はまだ光希の腕を離してくれず、そのまま一階に降りていった。


「あらあら、二人ともラブラブなのはいいけど、早くお皿並べてちょうだい」

「は、はい、乙香腕を離してくれ、これじゃお皿を運べない」

そう言うと、乙香頬を膨らませ、渋々光希の腕から離れた。

後から誠道も降りてきて、東雲家で食べた食事は忘れる事が無い程の美味しさだった。


「すごく美味しかったです、ごちそうさまでした」

乙香の料理も食べた事はあるがさすが乙香の母、案の定絶品だった。

「乙香はいつも和穂さんに教わってるのか?」

なぜ光希が和穂さんと呼んでるのかというと、さっきの食事の際、呼び方の話をしたとき、


「光希君、私の事は和穂さんって呼んでいいからね?」

「あ、了解しました、和穂さん」

そう言うと和穂はニコッと笑顔になった。

「でも乙香と光希が結婚したらお義母さんって呼んで良いからね?」

「っ!」

飲んでいたお茶を吹き掛けたが、なんとか回避し、和穂の方を向くと、冗談では無いような顔をしていた。

「和穂さん!姉ちゃんと結婚するのは僕ですから!」

「あらあら、乙香はモテモテね」


なんて言う会話から光希は和穂さんと呼ぶことになった。

「私はいつもお母さんから料理を教わってる」

「やっぱりか、だからで味が似ているのか」

姫月の料理もかなり美味しいが乙香の家の料理は光希の好みと合うのだろう。

だから、余計に美味しいと感じる。


「あ、お母さん、今日は光希私の部屋で泊まるから布団、用意しておいて」

「「!?」」

あまりにも唐突な乙香の言葉に驚きを隠せない光希と誠道。

光希は乙香の家で寝ようとも思ってなかったし、ましてや食事すら予想外だったレベルだ。


「ちょっと待て乙香、俺は乙香の家で寝る予定は無いぞ!?」

横にいる乙香に焦りながら内容を伝えると、

「知ってる、だってこれは今、私が決めたことだし」

と、淡々と答える乙香。

向かいにいる誠道は手をワナワナと震わせ、

「お前が、姉ちゃんと、同じ部屋で!?」

思いっきり光希を睨み付ける誠道。

「だから、俺は悪くねぇ!」

光希のつっこみが冴え渡る、和穂にとっては楽しい夜だった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


結局、乙香の要望により、乙香の部屋で寝ることになった光希は、和穂から布団を借りる事になった。

「なんかすみません、食事から睡眠まで」

「いいのよ、それで、いいの?乙香の部屋で寝なくて」

乙香の家では泊まる事になったが、乙香と同室という事はさすがにダメだ、なので現在仕事の都合で県外にいる父、優河の部屋を誠道と一緒に使う事になった。


「さすがに乙香と二人きりで一緒に寝るのは・・・」

「なるほど、不埒な事はしてないのね」

「してませんよ」

年頃の男女なのだから不埒な行為もあり得るが、光希はその辺の身は弁えている。


じゃんけんで負けた光希は自分の分と誠道の分、二人分、布団をひき、誠道は一番風呂という訳だ。

「よしっ、終わり」

優河の部屋から出て、隣の乙香の部屋に入る。

「光希、どうしたの?」

部屋で本を呼んでいた乙香が振り向いた。


「いや、カバンを取りに来てな」

「はい、これ」

乙香に手渡され軽く例をし、部屋を出ようとすると、乙香に呼び止められた。

「明日、水族館に行きたい」

「水族館?俺とか?」

「そう、光希と二人で行きたい、ダメ?」

何度も思うが、上目遣いというのは異能力とかの類ではなかろうか。


「う、わかった・・・」

「明日、起こしに行くから」

そう言い残し、乙香は一階に降りていった。

乙香が一階に向かう途中、光希の目には少しはにかんだ表情の乙香が見えた気がした。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「ふぅ・・・・」

誠道が風呂から上がり、乙香が譲ってくれたので、光希はありがたく入浴した。

「水族館・・・か、久し振りだな、小さい頃母さんと帆楓と三人でよく行ったな」

そんな思い出を振り返っていると、ガラッと風呂の扉が開き、その方向を振り向くとそこには、


「お、乙香!?なんでここに!?」

バスタオルを巻いただけのほとんど無防備の乙香がいた。

「背中、洗いにきた、でも本音は一緒にお風呂に入りたい」

さらっと本音を言った乙香は体を洗い流し、光希のいる浴槽に入った。

(良かった、タオル巻いてて・・・)

光希は素っ裸ではなく↓にタオルを巻いていた為、助かった。


「光希はこんなの初めて?女の子と一緒にお風呂に入るの」

「妹とは何回も一緒に入ってるぞ?それをカウントするなら初めてではないが」

なぜ光希が焦らず普通に喋っていられるのか、そう光希は上を向いているから、乙香の反則級のボディを見ずに喋れるのだ。


「妹は無し、それ以外なら?」

「初めてだな」

「理解した」

上を向いているから、わからないが、乙香は上機嫌のようだ。

「じゃ、じゃあ俺は出るよ」

浴槽から立ち上がり、風呂を出ようとすると、光希の体勢が崩れた。

「その体勢は危ないっ」

乙香も浴槽から急いで立ち上がり、光希の背中に乙香が抱きつく形になった。


「だ、大丈夫?」

「大丈夫だけど、大丈夫じゃない・・・」

「?」

光希の背中に乙香が抱きついているということは、そう禁断の果実が光希の背中に密着しているということだ。

乙香の反則級の果実は光希の背中でフニュッとつぶれ、光希の理性は限界ギリギリである。


「背中、流してない」

強制的に乙香が光希を座らせ、乙香は光希の背中を流した。

このあとは、お互いさっきの事が恥ずかしくて、一切喋る事ができなかった。

そして、光希は網膜に焼き付いた乙香の反則級ボディを忘れようとすればするほど、記憶が鮮明に思いだしその度赤面した。



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