光希の彼女は乙香!?Ⅱ
「は・・・?」
一瞬、乙香の言っていることがわからなかったが、光希はある事に気付いた、横にいる姫月が、
「浮気?浮気するの?堂々と?」
目が虚ろになり、冷たい声音で光希に語りかけている。
「ちょっ、姫月落ち着け、まだ俺は何もしていないぞ!?乙香、何か理由があるんだろ?そうなんだよな?」
頬を朱の色に染めている乙香に質問すると、少し間が空き、そのあとに乙香が口を開いた。
「ここでは通行人の邪魔になるため、学校に着いてから話そう」
乙香の言う通り、ここは道のど真ん中だ。
光希達は学校に向かい、乙香はもう一度口を開いた。
「実は明日、私の従弟が帰ってくるんだけど、その子、6才に結婚の約束をして以来、ずっと私のことを好きみたいで・・・」
「なるほど、それで光希を偽の恋人にして、諦めてもらおうってことね」
姫月が少し後のことも理解し答えると、乙香はうんうんと頷いた。
「でも私的には恋の障害が1つ消えるということで嬉しいことなのですが」
彩羽の言い分に激しく同意する姫月。
「まぁでも、乙香先輩には恋以外ではお世話になっているので、今だけは光希先輩を貸してあげます」
「何で彩羽ちゃんの同意が必要なのよ、まぁ、今回だけよ」
いつから俺は物になったんだよ、とつっこみたいがここは控え、今日から二日間は乙香の彼氏をやることになった。
「光希、今日から二日間、その、よろしくね?」
上目遣いで見てくる乙香は小動物のように可愛かった。
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「で、基本的に、俺は何をするんだ?」
「今日の夕方、従弟が家に来るから従弟が来る前に私と光希は部屋でイチャイチャする」
いつも無表情の乙香が少し顔が赤いのは光希と恋人になったからだろうか。
「部屋でイチャイチャって、まさか二人きり!?」
剣呑な眼差しで乙香に接近する彩羽。
「二人きりじゃないと意味がない」
「それはそうですけど・・・」
うっ~と唸り、頭を抱える彩羽の横にいる姫月はと言うと、1人でブツブツと何かを呟いていた。
「あの~姫月?そろそろその呪文みたいなこと言うのやめてくれる?凄く怖いんだけど」
1人虚ろな眼差しで、呪文のように唱える姫月は何故か物凄く恐ろしかった。
「この埋め合わせは絶対してもらうから」
「わ、私だって、今回は我慢しますが本当は物凄く嫉妬深いの良くわかってるはずです!」
乙香の一件は終わっても面倒なことはまだまだ続くようだ。
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放課後、最後の最後まで光希の手を離さなかった姫月と彩羽も光希の説得により帰っていった。
「そろそろ誠道、来ると思うから部屋に入ろう」
どうやら乙香の従弟の名前は誠道という子らしい。
「あ、来た」
乙香の部屋がある二階の窓から外を見ていた乙香が口を開き、今さらだが光希に緊張が走る。
「姉ちゃん、ただいま!」
勢い良く部屋の扉を開けた男の子が、誠道らしい。
だがそれどころではない、今乙香と光希の体勢は二人座りながら抱き合う状態になっていた。
実は誠道が扉を開ける前に、恋人らしくしよう、という訳で、座っていた光希の上に乙香がダイブしてきた、という訳だ。
「あ、おかえり、誠道」
「あ~、えっと、どうも」
苦笑いで答えた光希に対して乙香はいつものように平然としていた。
(乙香演技上手いな!)
胸の中で感心している光希は目の前の誠道に目を向けると、
「姉ちゃんが、姉ちゃんが、姉ちゃんが・・・こんな男にっ!」
心底悔しがった後は光希を思い切り睨み付け、もう一度口を開いた。
「僕の名は西園寺誠道、姉ちゃんの婚約者だ!」
ミカエルです。
そろそろ年が終わりますね。このサイトで小説を書き始め早4ヶ月、色んな方に見てもらい本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
中3の一年間・・・早かったな・・・




