間話 転生三日前
今回はシャイデル本人の視点よ。
じゃあ後書きで会いましょう?
「謝れ!」
「公爵令嬢の癖にこんな事していいと思ってるのか!」
私は周りを囲まれ、床に座り込まされていた...
そして...私をこんな目に遭わせてくれた庶民の子、アイーダは悲しそうな顔をしながら目は笑っていて、私を嘲笑っていた...
私が何をしたって言うのよ...!
私はあの日を思い出していた。
数ヶ月前...
「皇太子様?」
「何だ?シャルン」
「大好きですわ」
「ん。ありがとう、シャルン」
皇太子様は私に微笑みを漏らした。
私と皇太子様は愛し合っていた。ただ私は溺愛していたけど...
でもそんな関係も、あの庶民の娘、アイーダが後輩として入ってきてから変わってしまった...
急に私から離れていったのだ。
何で?!、と思った私は皇太子様を付けた。
そしたらアイーダと楽しく話している皇太子を見付けた...私の心の中には嫉妬の炎が燃え上がった。
私は皇太子様の婚約者なのよ?!
また、私は皇太子様を溺愛していた。
だからいじめ始めた。
皇太子様を取らないで!貴女の様な庶民があの皇太子様と釣り合う筈が無いでしょ?って言葉で。
皆も不満が溜まっていた様ね...女子は私と一緒に、一部の女子は魔法を使って苛めた。男子も陰で苛めていたらしいわね...
最初はアイーダも我慢していたけどそれを皇太子様に伝えて、それを皇太子様は怒って、今のこの状態よ...
「謝れ!」
「恥よ!」
...貴方たちだって一緒に苛めてたじゃない!手のひらをさっと返すなんて...
まぁ仕方無いわよ...人間誰だって自分が可愛いもの...だから手のひらを普通に返す...仕方無いじゃない...
グチャ!
...はぁ...卵を投げ付けられるなんて人生で初めてよ...ドレスを汚してくれて...お母様が私にくれた贈り物なのに...
「苛めた貴女には卵で汚れたドレスがお似合いよ」
...私は流石に切れたけど辛うじて顔には出さなかった...
「謝れ、シャルン。今謝ったら許してやらないでもないぞ」
皇太子様もそんな事言うのですね...はぁ...
...誰が謝るものですか。私は公爵令嬢よ?我がローニン家を更に汚すなら私は死んだ方が良いわ。
何でしょう...物凄い勇気が湧いてきたわ...こんな人達どうでも良いって...私はこんな人達の暴言の何処に傷付けば良いのかしら?こんな子供達に。
...そういえば父上はこう仰ってたわね...勇気は死を覚悟した時に出てくるものだ、と...
...やってあげるわ。私の一世一代の演説を!
「...ふっふっふっふ...私が謝るとお思いですか?皇太子様」
「なっ...」
「私は私の信条に基づいて行動したのです。これを曲げて謝るなど私自身を殺すのと同じですわ、皇太子様」
「...」
皆静かになったわね...何で私はこんな人達に馬鹿にされていたのかしら。
私は立ち上がった。
「私と一緒に苛めていた人達?如何かしら?今のお気持ちは。まぁそんな事どうだって良いわ。だってその愕然とした顔だけで心が爽快ですもの」
「...本当に謝らないのか!」
あらあら...声を震わせちゃって...体は大きいのに精神は弱いわね。
「私はさっき言った筈よ?謝るぐらいなら死ぬって」
私は自害する為のナイフを取り出して、首に当てた。
「ひっ...」
怖じ気づいたわね...笑えるわ。
私はナイフを下ろした。
「じゃあそういう事だから失礼するわ」
「ま、待て。謝らないと婚約を破棄するぞ!」
はぁ...相変わらず馬鹿な皇太子様。何でこんな人溺愛していたのかしら...
「どうぞ。もう皇太子様には覚めましたので。...では、ごきげんよう」
私は微笑んでからその場から立ち去った...
「お嬢様...?」
「ん?あ、サラ」
「お嬢様が何かされているという話があったので来たのですが...遅かったようですね...申し訳ありません...」
「仕方無いわよ。...それより早退届を出したいけど大丈夫かしら?お母様がくださったドレスを綺麗にしたいの」
「分かりました。一緒に出しに行きましょう、お嬢様。流石に学園も許すでしょう」
「ええ、お願いするわ」
私達は事務室に歩き出した。
「よろしければそうなりました理由を聞いてもよろしいでしょうか」
「良いわよ。...今年入ってきた庶民の娘が居るじゃない?」
「はい」
「その子がジョンを取ったのよ...」
「ジョンって...皇太子様ですか?!」
「ええ」
「お嬢様の婚約相手を?」
「ええ。だから私は流石に切れたのよ...」
「溺愛されていましたからね...あれ?今さっきお嬢様ジョンって...」
「冷めたからよ」
「今さっきのでですか」
「ええ。で、先を話して良いかしら?」
「あ、すいません。どうぞ」
「...言葉で苛めたのよね」
「...流石お嬢様...あくまでも言葉で...」
「...ただ他の子は魔法で苛めたり、物理的に苛めてまわね...」
「...まさかそれが皇太子様に伝わってあの出来事に...」
「ええ。人間って凄いわよね?手のひらを返すの早いんだから...」
「...うわぁ...」
「後はお察しの通りよ」
「確かにお嬢様は苛めましたが今回は悪くないです...全く...逆に何故謝らなきゃいけないのか分かりません...」
「だから謝ってないわよ?脅されても」
「...それは素晴らしい事です。...で、皇太子様は婚約破棄で脅してきましたか?」
「勿論よ。私は冷めたからどうぞ勝手に、って言ったけど」
「あの皇太子の事ですからね...相変わらず馬鹿な人です」
「ええ。って、え?」
「どうしました?」
「今皇太子って...それに馬鹿って...」
「お嬢様に危害を加える人は人ではありません」
「あ、そう...」
「取り敢えずこの件はお父様に報告しますね...」
「ええ、よろしく頼むわ。起こられなきゃ良いけど...」
「大丈夫ですよ、お嬢様。私が怒られないように書いておきますから...」
「ん...ありがとう」
「事務室ですね。すいません」
「はい」
三十代ぐらいのおじさんが出てきた。
「早退手続きをお願いします」
「シャイデル様ですね。どのようなご様子ですか?」
「ドレスに卵が...」
「それはまた...分かりました、手続き致します...はい、ご本人か貴女のサインをお願いします」
「分かりました...はい」
「はい、確かに」
「では」
「終わった?」
「はい。行きましょう、お嬢様」
この後私は寮に帰って、一度シャワーで体を綺麗にして、違うドレスを着た。
「お嬢様?」
「ああ...もう大丈夫よ」
私は自室を出た。
「体を綺麗にしている間にお父様へ伝書鳩を送らせて頂きました」
「分かった、ありがとう」
「...」
「ん?どうしたかしら?」
「...ドレスの件ですが」
「...仕方無いわよ。お母様には私が謝っておくわ」
「申し訳ありません...」
「大丈夫だから。...ところで学校の方はどう?」
「...多分ですが良くて停学でしょう...あくまでこの学園は平等ですから...」
「...最悪の事も想定していた方が良いわね...」
「まさか...」
「荷物の整理を始めて頂戴?」
「さ、流石に学園でも...」
「して頂戴」
「...分かりました」
はぁ...多分学校も王家に屈するでしょうね...だって王家のお金で主に運用されてるもの。流石に無理よ...
はぁ...お父様に怒られるわ...
...あれ?何か意識が...
いや、落ちていく...
まっ...て...おちな...いで....
如何だったかしら?
一応何とか出来上がったから投稿させて貰ったわ。
卵、ね...民度低いのが丸わかりね...
あ、因みにあと二話位で閑話は終わって、設定を投稿して第二章に入る予定よ。少し待ってて頂戴?
そして、ご意見、ご感想、誤字脱字報告もお願いするわ。
次話もお楽しみに。




