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出発当日 ~公爵令嬢、波乱の引っ越し~

大事な話があるから後書きは見て頂戴?

それじゃあ、後書きで。

行ってらっしゃい。

翌日...


...朝、ね。

何でしょうね...この胸のぽっかりと空いていた穴が閉じて満ち満ちた感覚は...シャルンに認められたからかしら...やっとこの体が私の体になったというか...


シャルン?ありがとうね。


「お嬢様?起きていらっしゃいますか?」


扉の向こう側からマーリンの声が聞こえてきた。


「ええ、今起きたところよ」


「それは良かったです。申し訳ないのですが急な予定の変更により今から出発になりますがよろしいでしょうか?」


「...何かあったのね、分かったわ」


「直ぐにお着替えを」


「ええ」


はぁ、何でこんな時に...取り敢えず着替えなくちゃ。


............


「着替え終わったわ」


マーリンが部屋に入ってくる。


「行きましょう、お嬢様」


「ええ」



............


「来たか」


「お、お父様?何故馬に騎乗して...」


「話は後だ。シャルンで最後だな?マーリン」


「はい、旦那様」


「分かった...マーリン、シャルンを」


...何だか嫌な予感がした。


「はい。お嬢様、こちらへ」


「お、お父様?」


「心配するな」


「お嬢様!早く!」


「っ...分かったわ」


私は馬車に乗った。


「行け!」


え?お父様、今なんて...


私が乗っている馬車が走り出した。


「え、お、お父様?そ、そんな...な、何が起きたの?マーリン」


「それは...」


「早く言いなさい!」


私は久し振りに怒った。


「っ...実は...」


「実は?」


「お嬢様がルーシ=リューリク帝国へ嫁ぐ事が上にバレてしまいまして...」


「え...何で?何でバレちゃいけないの...?」


「え...知らないのですか?お嬢様」


「な、何がよ...」


私は嫌な予感がした...


「お嬢様はこの世界で一番の魔法使いなのですが...それが他国へ嫁いでください。何が起きますか...?」


「まさか...って私がこの世界で一番なの?!」


「今更ですか?!」


「いや、ちょっと七日前の熱でちょっと記憶が曖昧で...」


「はぁ...成程...そういう事ですね...」


「...殿しちゃ駄目?」


「駄目に決まってるじゃないですか!今回旦那様が殿しているのはお嬢様の為ですよ?」


「...分かったわ、ちょっと窓から体を乗り出しても良いかしら...」


「え、何を...」


「支援魔法よ」


「それぐらいなら...」


「あ、ちょっと待ってね...ステータス」



シャイデル・キーフ・フェルト(14)

皇帝級


称号

公爵令嬢に愛される者

痛みを耐えきった者

奇跡を起こす者

生死を超越した者

世界を越えた者

家族から愛される者


...どう見ても可笑しいわよね...何この称号の数...


まぁ良いわ、やってあげる。


「窓を開けて」


「分かりました」


私は馬車から乗り出した。


「...主の御名に於いて命令する...我らの味方に最高の癒しを。我らの敵に最高の稲妻を!...詠唱、終わり...」


その瞬間私の中で力がごっそりと減った感覚と共に、戦場の方で、光が手前側へ射し込み、奥側には雷が走ったのが分かった。


「成功...ね...」


私は馬車の中に戻った...


「お、お嬢様?」


「何かしら...?マーリン」


「複合詠唱が出来るってどういう事ですか?」


「...私の最終奥義よ。一応秘密にしておいて頂戴」


「わ、分かりました...」


「ちょっと疲れたわ...休んでも?」


「...どうぞ」


「ありがとう...」


私はマーリンの膝に頭を乗せた。


「なっ、こ、困ります、お嬢様!」


...何か聞こえた気がしたけど知らないわ...


私は直ぐに意識を手放した...



第一章、終

ん、如何だったかしら?


さ、大事な話は更新についてよ。

...ごめんなさい、ストックの方が心許ないから今日更新したらちょっと不定期更新になるわ。(多分ね)

出来る限り早く作るからちょっと待ってて頂戴?


あ、因みにこの後は閑話を幾つか投稿して、第二章に入る前に改めて設定紹介をするわ。

...だからもうちょっと待ってて頂戴...

じゃあ次話まで、また会いましょう?

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