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復活


「...で、これはどういう事なの?」

「...と、言いますと?」

「...何であんなに可愛い子達と仲良しなのよ...?!」


...さて、俺は今正座している。相変わらず場所は不明だ。ただシャイデルが居るから天国?なのだろう。


そして、目の前には俺の現状を知ってカンカンに怒っている、俺がここが何処か分かるヒントの張本人、シャイデルが仁王立ちで立っていた。

...わざわざ花畑で正座させなくても良いだろうに。...というか右奥の方に何か割れ目が見えるのだが...


「私だって...私だってあんな可愛い子達と遊びたかったわ!...それなのに、それなのに...!って、聞いてるの?!」

「あ、はい、聞いてますよ?」

「嘘!絶対聞いてなかったでしょっ?!」


...もう埒が開かない。何とか丸め込むか。


「とにかく私は可愛い子好きなの!」

「...シャイデル・キーフ・フェルト様、落ち着きください」

「はっ...んんっ、そうね、そうするべきね」


...今更咳込んでも、なぁ。


「お嬢様、今すべき事は何でしょうか」

「...今する事は...母なる祖国を護る事よ」

「そうです。本来我々貴族は民、国土、そして王を護る為に存在している者達です。その役目を果たさず、逆に悪い方向に陥れる者があれば」

「消さねばなりません」


そう言った瞬間、彼女にカリスマ性が戻った。...これが、シャルンか。


「それが我々王族を補佐する」

「公爵家の義務よ...!」

「はい。では私はルーシ・リューリク帝国の援護に回りますので」

「ええ、よろしく頼むわ。...え?いや、私はまだ満足してな」

「...行ってきます」


俺は今さっき見つけた割れ目に飛び込んだ。


「...馬鹿ぁ~!」


ヒューーンッ!


...一瞬何か聞こえた気がするがまぁ良いだろう。


...なぁ、何処まで落下を続けるんだろうな。本当に凄い風圧だ。

...あ、体が見えてきた。まぁ、上手く体の中に入れる事を祈っておくよ...!


ーーーー

ペテログラード、ゲオルギ宮殿、医務室


「っ...ここは...」


あぁ...ふかふかのベッドに...物凄く頭がガンガンする...


「!...お目覚めになられました!」

「何ぃ?!今すぐ皇帝をお連れしろ!」

「はい...!」


...あまり大きな声出さないでくれるかなぁ...頭が...っというか口調が元に戻っているな。いかんいかん、これではバレてしまう...


俺...私の体の横には医務官が立っていた。


「脈を取らせて頂きます」


どうぞ...って、声が出ない、か...


俺は...私は...!ゆっくりと頷いた...


「失礼します」


...あぁ、久し振りに聖力の感覚が流れてきた。


「...脈は正常。体の方は...損壊無し、ですね。大丈夫です」


良かった...確か意識を失う時頭からいったから危ういだろうなぁ、とは思ってはいたが...大丈夫らしい。


「...一応もう少し流し込んでおきますね」


お願いします...


「.........ふぅ、やはり世界トップクラスの聖力持ちは容量が凄いですね...」

「ぁ...」


...よし、もう喋れるだろう。


「...El Me Recovery」


...その瞬間体が光り、体に温かい感覚が流れ出した。


「...まさか自己修復しましたか?」

「んっ...はい。...もう大丈夫そうね」

「起き上がりますか?」

「ええ、陛下にこんな姿は見せられないから」

「では手伝います」

「ありがとう」

「いえいえ。...では、失礼します」


医務官が私の背中に腕を差し込んだ。


「では、せ~の...!」


医務官がゆっくりと引き上げてくれた。


「ん...ありがとう」

「いえ」


バタン...!


「ジョージアが目覚めたというのは本当か?!」

「あ、陛下...」

「...おぉ...ジョージア、ジョージアぁ...」


陛下が近付いて来た為、私は立った。


「...迷惑を掛けてしまい申し訳ありませんでした、陛下」

「...いや、良いのだ。ちゃんと生きてるならそれで良い...」

「...え?」


...私、抱き締められてる?


「へい、か...?」

「お前を...お前を失ったらどうしようかと...」


っ...本当に私を心配してくれて...


「...本当に申し訳ありませんでした。次からはこのような事が無いようにします」

「あぁ...本当に、本当にそうしてくれ...」

「はい...」


...服が陛下の涙で濡れたのは、私の責任だから気にしないようにしよう。


.........


「...では、執務室に行きますので」

「...ああ、分かった」


...陛下、私を心配してくださって、本当にありがとうございます...


ーーーー


...さてと、取り敢えず第三執務室の前に来たけど...物凄い暗い雰囲気が漂って来てるのよね...

まぁ、でも入らないといけないし...


私は不安になりながら扉を軽く叩いた。


「...どなたですか?ここはジョージア公爵様の執務室ですが...」


...うん、開けよう。あの娘が、私の愛しいあの娘が落ち込んでる。


私は躊躇無く扉を開けた。


「だからここはジョージア様の......おじょう、さま...?」


扉を開けた先には、私を見て目を大きく見開いたマーリンが居た。


「ええ、私よ」


だから私は微笑みながら言った。


「...ほ、本当にお嬢様、ですか?」


マーリンがゆっくりとこっちに歩いてきた...


「私を疑うの?マーリン」

「っ...!そ、そんな事...!」

「...心配掛けてごめんなさい、マーリン」


私は彼女を優しく抱き締めた。


「本当ですよ...!...本当に...本当に...」

「...本当に、ごめんなさい」

「っ...ばか!ばか、ばかぁ...!」


本当に、ごめんなさい...


「......あはは...これではどちらが上か分からないじゃないですよ...」

「...そんな貴女も可愛いわ」


私はマーリンを優しく撫でた。


コツコツコツコツ...


...誰か来るわね...


「マーリン?誰か来ているの...か...?」


私は顔だけ後ろに向けた...


「...ただいま、カメーネフ」


バサバサバサァ...


あ、書類落とした...


「...エカチェリーナ様、ですか?」

「...ええ。カメーネフ、私よ?」

「...偽物、じゃないですよね...?」

「もちろんよ?カメーネフ」

「...お帰りなさいませ、エカチェリーナ様」

「ええ。...じゃあ私が寝ていた間に起きた出来事を落とした書類を拾ってから教えて頂戴?カメーネフ」

「あ...分かりました、エカチェリーナ様」

「マーリンは紅茶をお願い」

「...はい!分かりました!」


...さてと、ここからが正念場ね。...頑張らないと。

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