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【7000PV感謝 & 4章スタート】異世界★魔法少女― 転生初日に聖女扱いされましたが、変身が罰ゲームすぎます! ―  作者: もりやま みお
第1章 ごめんで済んだら聖女はいらない【ディスカール伯爵領編】
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騎士団長が見た奇跡〜女神降臨〜

※第3話は、次話(第4話)での「スズネの衝撃的な姿」を120%楽しむための重要な溜め回です。


少し固めの文章回なので苦手な方は飛ばしてもらっても、問題ありませんが

騎士団長から見た「あまりに神々しい女神」の姿。

これを読んでおくと、直後の第4話で明かされる「本人の絶望」とのギャップが、より一層際立つものになります。


ぜひ、騎士団長と一緒に「女神降臨」の奇跡を目撃してください。

 王都を発ってから数日。


 エストリア公国の街道を西へ進むにつれ、馬の蹄の音だけが不気味に響くようになっていた。


「……静かすぎるな」

 思わず独り言がもれる。


 ディスカール私設騎士団を預かる身として、この数ヶ月、私の神経はすり減る一方だった。


 領地で魔導錫(まどうすず)の鉱脈が見つかってからというもの、閣下の命を狙う刺客は後を絶たない。

 魔力を持たぬ者すら変えるあの輝きは、平和を愛する閣下には、あまりに過ぎた毒だった。


「団長、ここから湾曲(わんきょく)した道が続きます。少し視界が悪くなりますがそのまま進みますか?」

 部下の騎士が行進の指示を仰いできた。


 私は馬上から周囲の森を見渡した。


 風もなく、鳥の声も聞こえない

 我々の馬の蹄の音だけがやけに高く響いていた。


「――全員、抜剣!閣下を死守せよ!」

 私の声と、森から飛来した無数の矢は同時だった。


 木々の影から現れたのは黒い鎧に包まれた一団だった。

 統率の取れた動き、それに装備品から見てもただの賊ではないことは明白だった。


「敵を馬車に近づけさせるな!」


 誰かの差し金か……この人数、本気で殺しに来ているな……。


 騎士団も剣を握り応戦するが多勢に無勢。

 徐々に追い詰められていく仲間達を見て、戦いの厳しさを痛感する。


 もはやこれまでか……無念……。


 死を覚悟し、奥歯を噛み締めたその時だ。


「すみませ〜ん!戦いやめてもらえますか〜?」


 血生臭い戦場に、あまりにも不釣り合いな少女の声が響き渡った。


 あまりに唐突、かつ間の抜けたその制止に、敵方も困惑したのか一時的に攻撃の手が止まる。


 突然黒髪の少女が一人、木陰から飛び出してきたのだ。


「……なんだ、あの小娘は」

「伏兵か?」


「誰かは知らぬが見られたからには生かしてはおけぬ。……やれ!」

 命じられた敵兵の一人が剣を構えて少女へと走り出す。


 危ない!逃げろ!

 そう叫ぼうと思ったその時だった。


 少女が何かを叫ぶやいなや、世界が白く弾けた。


 夜が一瞬で昼になったかと錯覚するほどの、デタラメな光だ。

 辺り一面が真っ白な光に包まれ、迫っていた敵兵も「目がああああ!」と顔を覆ってのけぞる。


 何が起きているのだ。


 強烈な光に目を細めながら、私は必死にその中心を凝視した。

 数秒後、(たけ)り狂っていたデタラメな光が、中心にいる少女へと吸い込まれるようにして消えていく。


「誰だあれは?」

 誰かが掠れた声で呟いた。


 そこに立っていたのは、先ほどの少女ではなかった。


 背丈は一回り小さくなり、その頭上には鮮やかなピンク色の髪。長い髪を二箇所で結び、ふわりと風に遊ばせている。

 その顔立ちは驚くほど穏やかで、何より美しかった。


 何より異質だったのは、その装束だ


 この世界の誰も見たことがない、正気とは思えないほどカラフルで奇抜な衣服。

 たっぷりと使われたフリル、裾の短いスカート。


 露出の多いその姿は、軽薄さなど微塵も感じさせないほどに神々しく――いや、そう思わずにはいられないほど異様な輝きを放っている。


 絶望的な状況にいた私は、無意識のうちに言葉をもらしていた。


「女神様……」

第3話を読んでいただきありがとうございます。


次回、第4話。 「魔法少女(罰ゲーム)」の全貌が、ついに明らかになります。


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