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解呪

〜???〜


─────時は遡ること数日前。中村・佐久間の2人の少女が神楽の手に囚われてから2日後の事。


「準備は整いました」


「準備?なんの?」


私は2人が疑問符を浮かべるのを無視して、話を続けます。


「貴女達の記憶を解呪かいじゅします」


「?」


後ろに控えてる呪術師に声をかけ、解呪を始めてもらいました。


「「!!!?!??!?」」


その記憶の奔流に彼女達は悶絶する。


そうしてしばらくのたうち回って、しばらくして息を切らしながらこちらを睨みつけてきました。


──────いたいいたいいたい


おもいだしたくなかった


わたしたちはしっぱいさく


そうだ、わたしたちはしっぱいさく


ほしのみどりごのしっぱいさく


────教団の手によって作られた、しかし失敗した。


なんとか耐えられるぐらいに頭痛が治まってきた。


神楽を睨みつける、その顔はどこか嬉しそうだった。吐き気がする。


─────どうやら成功したようです。過去に数十人ほどの失敗作を捕らえて、同じ事をしましたが全員が廃人となり、人格が崩壊しました。


「気分は如何ですか?」


「最悪」


「………水をくれないか?」


遥さんの悪態に、優さんの要求。正常に意思の疎通が出来ているなら成功と言えるでしょう。


「で、改めて私達をどうする気なの?」


「私の仮の付き人になりなさい」


その言葉に2人は特に反論等はありません。


「仮ってなによ?」


「実技選考です」


「実技選考?」


優さんが疑問を呈しました。


「これです」


2人の前に後ろに控えていた黒服が彼女達に資料を渡しました。


「「テスカトリポカ?」」


「アステカ神話の神様の名前じゃない」


遥さんは多少その方面の知識もあるようですね。


「待て、まさか、格闘技団体のテスカトリポカか?」


「御明答です。優さん」


「マジか…………」


「はあ?」


状況が把握しきれてない遥さんに説明をします。


「格闘技団体“テスカトリポカ”は私が主催する裏各闘技場です」


「世界でも最高峰の格闘技団体、素人の腕自慢から現役の軍人………その中からも傭兵から現役の大統領警護隊の連中まで居るとか言われてないか?」


「詳しいですね、優さん」


「あんたなら知ってるだろう」


警察の上層部の人間が親戚に居るだけあってかなりの情報通です。


「なんか、都市伝説的に聞いた事がある」


遥さんもようやく分かってきたようです。


「1週間後に、貴女達にここで戦ってもらいます」


対戦相手のリストを渡し、説明をします。


「嘘でしょ………」


「本気か?」


「本気です」


キッパリと告げます。


「受け入れるしかなさそうだな」


「最悪でも死ぬだけね」


2人とも観念したようです。


それに、もうひとつ仕込みをしてあります。これで更に観客は盛り上がるでしょう。

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