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一応の収束・処分・解任

お腹が空いた。

あの後、小野寺翔太の意識が回復し、信龍の暴走は止まった。翔太君は念の為1週間の検査入院中だ。


皇聖会が翔太君の事を知らないはずがない。


翔太君は信龍の逆鱗。彼に危害を加える事は自殺行為だ。


何故彼が襲われたのか、何故信龍に喧嘩を吹っ掛けたのか。疑問は残るが、俺達では手が出せない。


そして今俺達繁邦・幽摩・京花の3人は信龍に付き従って、彼女の実家にいる。


〜織田家豪邸・入口前の庭園〜


まさに和風の豪邸。東京の一等地にこれだけのでかい屋敷を構えるなどそうそう出来る事じゃない。


そして、入口の前に黒ずくめで猫背の女性がいた。


濁った目、クマが凄い。一言で言えば“関わっちゃいけない人”とでも言うべき見た目だ。


「あ!常ちゃん!」


京花があの女性に声をかける。知り合いのようだ。


“常ちゃん”?誰だ?


「ほう、久しいな。信常」


信常?まさか、この化け物姉妹の従姉妹の、織田信常おだのぶつねか?


「出来れば、お前とは二度と会いたくなかった」


心底嫌そうに言葉を発した。身内じゃなきゃ殺されてるぞ。


聞かされた話しだとロンドンに留学してたはずだが。詳しくは追求しない方が身のためだろう。


「そうか」


淡白だなぁ。そういう関係なんだろう。


この上なく重苦しい空気。そう、信龍が起こした、今回の騒動についての処分の判決が言い渡される。


“導師”が直々に言い渡す。それだけ今回のやらかしは酷いもんだから。


屋敷へ入り、奥の間へと進む。


奥の間は関係者以外立ち入り禁止。俺と幽摩は入口の横に突っ立ってるだけだ。


〜織田家豪邸・奥の間〜


────信龍、貴女への処分を言い渡します。


「今回のことは不問にします」


「「は?」」


「………」


京花と信常が唖然とする。信龍は無言です。


「異議は無い、承服しよう。神楽」


この騒動を引き起こしたのは信龍。ですがそれを止めなかったのはこの私。


────私の名前は神楽恵美かぐらめぐみ


周りの人達からは“導師”と呼ばれ、皆が平服する存在。


今はこのぐらいにしましょう。


そして、それよりも重要なことがあります。


織田家3人を奥の間から退室するのを見送り、そして直属の下僕(繁邦と幽摩)を呼びつけました。


2人は動揺しています。


「単刀直入に言います」


「───貴方達を、付き人から解任します」


「マジ?え?ガチ?」


繁邦が敬語を忘れるほどにあたふたしました。


「………失礼致しました、御意にございます」


2人は平服すると、再び姿勢を正しました。


「要件は以上です」


手駒はあります。あの子達、中村遥と佐久間優(同胞)という、新たな手駒が。


「はっ、失礼致します」


2人は私を残して退出していきました。本来は順序が逆ですが、こちらの方が私は落ち着きます。


あの子達の暗示は解きました。次は武を示してもらいましょう。

満腹。

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