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平和か争い
──────私は平和を望み、彼女は争いを望む。
目指してるものは同じ、でも道は違う。これは宿命。私たちに課せられた宿命。
私は逃げたくない。でも、私一人では何も出来ない。
自分が情けない。そう感じる。いくら理屈を並べても、所詮は人の子。権力を用いて、自ら手を汚さずに悪事を働く下衆。それが私・神楽恵美。
遺産を押さえるため、水面下の争いは続いている現状は向こうも在処を知らない。
何としても先に遺産を手に入れなければ。
─────争いとは美しい。芸術だ。正義という名の下に人間の残虐性を最大限引き出すからだ。
そうだ、残虐性だ。
どれほど高潔な人間でさえも争いの前には残虐性を露わにする。
美しい。愛おしい。
戦争は人類の美徳だ。
同胞も遺産を探している。向こうは平和、こちらは争い。コインの裏表のように見えるが、目指してるものは同じ。
私はクズでろくでなしだ。私は目的のためなら何でもする。
いつの世も人の命は軽い、犯罪、事故で毎日のように人が死ぬ。
手がかりは、掴み取る。チャンスが無いなら作るまで。
この諜報戦は終わらない。さあ、愉しみましょう?神楽恵美。




