清流のほとりのホームにて
緑の葉が、そよ風に揺れてる。
清流のきらきらせせらぎと、ばしゃばしゃ水の音。
はしゃぐ髪。夏服の制服のきらめく水しぶき。
はだしで水をかけあうまぶしい笑顔。
カナカナかな
ひぐらしも泣いてるよう。
「ほんなら、そろそろ行かないと」
「うん」
白い靴下もまぶしい。
単線の無人駅にディーゼル車が1両、ホームに近づいてくる。
親の荷物を持ってあげるキミ。
転校してくキミを、ホームで見送った。
いつまでも手をふって。
緑の葉きらきら水しぶき。
夏服に水しぶきかけあう。まぶしい笑顔。
ひぐらしが鳴きはじめた。
「ほんなら、そろそろ行かないと」
「うん」
靴下もまぶしい。
単線の無人駅にディーゼル車が1両、ホームに近づいてくる。
わたしたちの子が我が家から旅立つ。一人暮らしをする。
夢と希望を持ってゆくキミを、ホームで見送った。
いつまでも手をふって。
いつでもホームに帰っておいで。