その鳥、海を越える。
やあ皆。こんにちは。167cmの82㎏。
ある程度は絞ってる、至って普通の変態さ。
こう見えて中学時代はバドミントン部で動いてたんだ。
その時は痩せてはいたんだけど、失恋を境にこうなってしまったんだ……
というのはさておき、変態と言っても自分がどんな種類の変態か気になる人もいるだろうから、まずは度合いから説明するね。
一つ。美少女が美少女している所が大好きだ。
二つ。上記の性別に対し、息子がある。
三つ。そしてその息子が躍動し、事後、恍惚とした表情をする。大好き。
四つ。息子が無くても、良い画であり、御抜きに至ればそれで良し。
という性的趣向を持っているという事から、その変態さを察してほしいな。
僕にとって内容が良いと思えるエロゲーの具体的な例を上げると、
「夢なら覚めて欲しい。」と感じるような、女の子が感じる恐怖の表現。
これが第一の関門。
無いと当然萎える。心理的にも身体的にも。
そして、「もうだめだ。お終いだ……」と思えるような絶望感を与える展開。
恐怖の後は本物の絶望を。ホラー展開の漫画には付き物だね。
ジェットコースターに乗っている時のようにタマヒュンしかねない。
怖さを引き出すという意味で、面白いと言える作品には「救済」と言う名のおこぼれがある。
ロールプレイングゲーム風に言うと、命の危機に瀕した主人公(即ち勇者)に対し、神とかいう奴が現れて脳内に語りかける。
「ああ勇者よ。貴方は魔王を倒すまでは、まだ生きるべき存在なのです。という事で、新しい力をご用意いたしました。引き続きよろしくお願い致します。」
という内容で、
「終わったこれ……」
と思ったら、パワーアップと言う名の主人公補正がかかる。
そして、道中の修行で覚えた奥義か何かで魔王は倒される。
というのが救済の一例。
そういった形式を少し変えて、
「おこぼれ」というお皿に、ほんの少しだけ、救われる希望の光を載せる。
後は、その世界の創造主たる作者に物語を任せるのみ。
さらに堕とすハッピーエンドを取るか、命は救われるが心は壊れているか、それとも何か別のものを取るのか……
闇堕ちとか言われるカテゴリーも美味しく食べれるし、女の子がそれなりに狂う姿と竿役の強引さ。更に、自分なりの正義を貫かんとするキャラクターとかがいると、激しい展開になったり。
「お。こいつは……ッ! どちらにせよ、いけるではないか!」
という様にエロを愛してやまない男なのだが……
最近、自分はこのままでいいのか真剣に考えている。
人間はエロだけでは生きてはいけない。なら僕はどうするのかと。
やがては童貞を卒業し、一人静かに学びを得る為に。
そこで閃いた。
まず、健康で生きるためには適正体重まで落とし、運動の習慣を取るのが先決であるのか。そうではなく、手に職を持ち金を稼ぐ事こそが、生きるための事前準備と言えるのか。等々。
生命を維持するためには正直エロはどうでもいい。とすると、最低でも適正体重はクリアし、体を動かす事ついて采配を取るか……
いや待て。そもそも生きるとはどういうことなのか。
数日前、親の状態やネットサーフィンをして自分なりに「生きるとは何か」を理解してみた。
生きる。とは即ち、命をこの世に繋げる為の行為であると。
そして、「生きていく為には、稼がないとこれからが危うい」という事。
すなわち、金である。
この世は貨幣経済である。という事は、何かを得るために金銭となるモノを持っていないと、生活に支障が出かねない。
生命維持に必要なモノを売買する商いが成り立つという事の前提として、対価を考えるとするななら、この世界ではお金とか体でしか払えないじゃないッ! と。
……よくよく考えてみろ自分。
体を持つことができて、生まれて直ぐに死ぬことなく、20歳・30歳まで生きられるって、凄くない?
生まれてきた後、一番面倒見てくれるのって、育ててくださる親じゃん?
言っちゃえば「養育費」とかいう名目で僕は多額の借金してるのに、黙ってやって偉大なお方もいるじゃない?
それって子供がいるから当たり前というより、子供が生きる為にやってくれている有難い事じゃない?
……
それに比べて己はどうだ。日夜ゲームをしているわけではないが、食っては寝て食っては寝て。
エロゲーでどちゃしこ騒いでいれば、部屋に籠って一人で将棋を指したり、読書をしたり心理学に手を出したり、今後の自分の生き方について検討したり。
いい年こいて自分だけ良い思いをしてどうするんだい。恥を知れ。と強く思う。
……なんて、思うだけでは為せない事は山ほどある。
エロを鑑賞するのは、性的な満足を得るだけで良かった。だが事が終わった後の顔。
その黒画面に映った自分は笑っていなかった。どこか悲しそうな顔をしていた。
親の手伝いで外に出た後。
あの頃より老けた僕は肉体労働で酷な思いをした。体の節々が痛かった。
もう行かない。って断言するほど、辛かった。
けど、洗面台の鏡には、どこか笑っているような顔が映った。
……その時、何かがハマった感じがした。ハマったモノの正体は分からなかったが。