月の明かりに魅せられて

女学校に進学が決まった百合。
突然の父の死により女学校進学をあきらめようとするが、父の親友の南条隆夫が援助を申し出る。
南条家に居候することとなった百合。
南条隆夫の息子、隆之が百合に対して思いをつのらせていく。
しかし、百合は幼いころより恋い焦がれていた義理の兄、風丘祥一朗を忘れることができない。
百合への思いが空回りする隆之と、気持ちが揺れ動く百合。
隆之の許嫁である黒沢恵梨香が嫉妬に狂い、百合の殺害を思い立つ。
南条家恒例の狩猟大会の日、百合の暗殺を企てる恵梨香であったが、百合は谷底に落ちて行方不明になってしまう。
百合を助けたのは山に潜伏していた指名手配中の思想犯、栗林健作であった。