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ルルとココ  作者: Rita
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ココ1

私は木下ココ、11歳。


小学校6年生。


ルルったら私が自己紹介する前にちょろっと私のこと話してたよね。


確かに私は足が速くて小学校に入ってからずっとリレーの選手に選ばれてる。


今年の運動会でもリレーの選手に選ばれたの。


6年連続毎年選ばれ続けるってあまりないことだって桜庭先生は言うけど本当かな。


あ、桜庭先生っていうのは体育が専門の男の先生でリレー指導の担当なの。


リレーの選手に選ばれたら運動会前の2週間毎日朝練に参加いなくちゃいけなくて、これが本当に大変。


早起きが苦手な私が毎朝、人より早く学校に着かないといけないなんて、しかもそれが2週間毎日続くなんて地獄よ。


確かにリレーの選手になれたことは嬉しいし、選ばれたからには絶対に負けたくないからしっかり練習はしないといけないことは百も承知なんだけどね、やっぱり早起きが辛くて。


もうすぐ運動会だから、あー今年もこの季節が来たか、ってちょっと憂鬱なんだ。


しかも今年は6年生だからアンカーなの!


これは絶対に負けられないわよね。


でも朝練が辛いってことを今朝ルルに話したら、ルルも早起きして一緒に学校行ってくれるって。


なんていい子なの!


ルルは色が白くて髪はまっすぐキレイなロングヘアで、お目目がぱっちりしていて、顔もすっごく可愛いの。


しかも性格も友達想いで優しい女の子。


私からしたらまさにルルは「完璧」なの。


私なんていつも日に焼けて肌は浅黒いし、ズバズバ言っちゃって知らない間に人を傷つけちゃうし、勉強も苦手。


女の子っぽいルルが羨ましい、ってよく思うよ。


ルルは私みたいに運動神経良くなりたい、とか友達がすぐできる私が羨ましいなんて前言っていたけどね。


多分、お互いないものねだりなんだろね。


あ、まだ自己紹介の続きだったわ。


ルルの話はまたおいおい話すとして。


家族はお父さんとお母さんと私。


お父さんもお母さんも働いているから私はよくルルのお家で過ごすことが多いんだ。


最近は習い事が忙しくなってきて、それもあまりなくなってきたけど。


5歳から体操をやっていて、それは週3回行ってるの。火曜、木曜、日曜も。


低学年までは週1回だったんだけど、特待クラスに受かってしまってからは忙しくなって、試合前にはほぼ毎日行ってる時もあるし、夏には合宿もあるの。


先生もむちゃくちゃ怖いし、やめたいって思ったこと何度もあるし、実際サボっちゃったこともあるけど、なんで続けてるのかは謎だわ。


きっとやめるのが悔しいのかしら。


自分に負けたみたいに思っちゃって。


私ってすっごく負けず嫌いなの。


リレーで誰かに抜かされた時なんて、悔しすぎて夜眠れないくらい。


ルルが毎日ピアノをやっているのはきっと楽しいからなんだけど、私のはちょっと違う気がするって思ってるんだ。


とりあえず、6年生の最後までは続けるけど、中学校に入ったらやめようかと思ってる。


中学校では陸上部に入りたいから。


部活ってすっごい憧れる。


今から中学校に入るのが楽しみなんだ。


あー、今はリレーの朝練が憂鬱だけど、小学校最後の運動会がとっても楽しみだからちょっとワクワクしてるの。


では、自己紹介はこのへんで。


あ、言うの忘れてたけど、これは私たちの「私小説」なんだってルルが言ってたわ。


私たちのこれまでのことや日常を小説にしたいみたい。


で、ルルと私で交互に書いていくの。


2人で可愛いノートも買ったのよ。


鍵がついていて、ピンクの花柄なの。


かなりルルの趣味だけど。


まぁ、要は交換日記みたいなものよね。


でも、ルルは「これはあくまで私小説だから誰かに読まれることを忘れないで」って言われたわ。


一体誰に見せるって言うんだろう。


でも、自分のことを書くのって思ったより楽しいなって思ったわ。


あ、いけない、もう寝る時間。


続きはよろしくね、ルル。





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