幻想伝説交響曲~君への愛のラプソディ~イージーモード②
ギルシュは反省しているようです。たぶんね。
サラサラ銀髪ロング髪をポニテにして。
まさに王子様的風貌のマニの元婚約者。
喋らなければイケメンの腹黒。
ギルシュ公爵長男の場合
OPで出るだけあって、中々接点が繋がりにくい。
イージーモードで一番難易度高いキャラです。
マニファーナ第一王女の婚約者に当選しただけあって。
育ちもスペックも人柄も評判がよく。
年の離れた末娘という事もあり、彼女は甘やかされ。
彼女の一目惚れもあり。
ぶっちゃけ、身分的にも年齢的にも、元々婚約者筆頭候補だったのです。
そのため、他国に嫁がさせない為に丁度いい案件として。
国内貴族のギルシュがたまたま結婚相手としてあてがわれた側面があります。
が、まぁゲームだとそこまでの細かな大人の事情は無く。
せいぜいマニの一目惚れで無理やり婚約させられた。
くらいの情報しか出てこないです。
彼は表向きは人気ありましたが、困った事に女癖が悪く。
取り囲んでいた取り巻きは全部食べてます。(性的な意味で)
その為、壁殴り隊な男性達からの人気は低いです。
攻略の難易度は、恋愛チャラ男過ぎて本命になり辛く。
婚約者が身分が上なので、本妻になれなくてもいい女が取り囲んでいる現状。
そこに捩じ込める為の条件を揃えるのが難しいからです。
OP以降、全てのスペックを10上げると声を掛けられます。
ただし、特待生クラスメイトとしてチェルナを認識程度の声掛けです。
「あれ?君まだ残っているのかい?」
不意に、黒板を消していた私に声をかけてくる人が居て振り向くと、あの麗しいギルシュ様がいた。
「は、はいギルシュ様。
今日は日直なので、黒板消して教材を先生に届けて寮に帰ります。」
「そっか、大変だね。
教材大きい方の持とうか?」
「え?だ、大丈夫、これでも力持ちなんですよ。」
そういって力こぶ作るポーズをすると、クスっと笑われてしまった。
「フッ、君面白い娘だね。
えーっとたしか特待生のチェルナさんだったかな?」
「はい、そうです。」
「女の子は男の親切に遠慮する必要はないよ。
そこに居るだけで華になるからね。」
そう言って、教材を持って先に職員室へ行ってしまった。
慌てて追いかけるけれど、もう見当たらない。
「力持ちの男子は、こういう時頼りになるなぁ。」
などど、呑気につぶやてしまった。
けれど、それが誰かに見られていたなんて、その時の私は気が付かなかった。
ギルシュとの親密度が30を超えるとマニ姫が出現。
「あら貧乏臭いのがウロチョロ目障りね。
ねぇあなた、ギルシュはわたくしの婚約者なの。
婚約者の居る殿方に近づくなんて、なんて浅慮で尻軽なんでしょ。
はしたないわ、身の程をわきまえたらいかが?
おーっほっほほっほ!」
一方的に高笑いして、そんな事を言って立ち去るマニ姫。
机の落書き・ギルシュに近づくな手紙・持ち物をゴミに捨てる・陰口をばらまく、等、分かりやすくも小学生染みた悪戯イベントが発生。
ただし、質のわるいものにはマニは手を出しておらず。
マニの取り巻きではなく、ギルシュのファンクラブからの嫌がらせが大半だとマニと仲良くなるサブシナリオで判明する。
高笑いしながら登場し、デレると真っ赤になったりしてツンデレる。
そんなバ可愛い系悪役令嬢として、彼女もファンが多かった。
「マニ姫親友とか居なさそうだから、デレるとおもしろい。」
というのがファンの大半の感想です。
ちなみに、ギルシュとヒロインがくっついてもくっつかなくても。
彼の女癖の悪さが露見して、後日談ではマニと破談になり、婚約破棄してます。
まぁ王家の野郎どもがマニが好きすぎるので。
大切にしない相手は論外なのでしょう。
サブシナリオだと、調合と冒険者を極めて評価と数値を高条件にし、選べるEDの中に、マニ姫とずっと親友EDというのがあり。
また、マニをクリアするとマニの二人の10歳離れた双子の兄のEDも選べるようになります。
ハードモードの隠れキャラのマニの兄。
第一王子ミューゼフ・ラ・シュルツ&第二王子メタルファ・ラ・シュルツ。
この二人は別々ではなく、実は入れ替わっており。
ぱっと見判別がつき辛い程そっくりさん。
ミューゼフは瞳の色素が少し薄く。
メタルファは右目に小さな泣き黒子があったりします。
二人の区別がついちゃっても攻略されるので注意です。
基本は数値足らずのおじゃまキャラとして登場しますが。
特にエイゼフシナリオでの登場の高さは異常。
まぁマニ姫が心配すぎて、こっそり交代で見守る警備兵?として、図書室に潜伏しており。
間が悪いとエンカウントしちゃうっていう話です。
マニ姫と揉めていない、もしくはマニ姫と仲がいいと出現率大幅アップ。
ヒロインが二人を選べないのではなく、二人が共有しよっか。
っというとてもアレな終わり。
王宮の二人の寵妃EDになります。
色々突っ込みどころ満載なのですが。
一部の人にはご褒美で、大半の人にはバッドエンドと言われとります。
ドSなシスコンにほぼ監禁状態で城から出して貰えないという、ここだけゲーム全年齢じゃないよね、的な。
話をギルシュにもどそう。
好感度が50を超えると、こっそりデートイベントが発動。
町に買い物に出たチェルナは、露天のアクセサリーをぼんやり眺めていた。
「お嬢ちゃん可愛いね、これなんて似合うんじゃね?」
売り子が気さくに声を掛けてくるが、アクセサリーはちょっと高め。
「むー、すごく可愛い・・・けど今日のお小遣いじゃちょっと無理っぽいね。」
そこでスッとそれを誰かが横から取り上げる。
「ならおやじ、これは俺が買う。」
「え?ギルシュ様?」
「へいまいど!」
渡された袋をそのままチェルナに渡す。
「はい、これどうぞ。」
「え?え?ちょ。
ちょっと、ギルシュ様!受け取れませんわ。」
慌てて突き返すと、笑いながらチェルナに返すギルシュ。
「ならこうしよう、お礼はこれから俺とデートしてくれないか。」
「で・・・・デート・・・・・。」
真っ赤になってしどろもどろのチェルナの顔を覗きこんで、甘くささやく。
「嫌かい?」
男慣れしていないチェルナが思考停止して、こくこくとただ頷いた。
それから街を散策し、郊外の小高い丘へと辿り着く。
「ここは・・・・。」
綺麗な夕日に照らされて、街が一望出来る。
「綺麗だろ?俺のお気に入りなんだ。
ここに来ると、嫌な事や貴族の柵を忘れられるから好きなんだ。」
見たことの無い笑顔に、私はますます魅了されていく。
この人に寄り添っていきたい。
そう思い始めた。
マニ姫からの嫌がらせ発覚イベント。
好感度MAXで、なおかつ各数値が一定以上になると発生。
「おーっほっほっほ、これに懲りたらギルシュ様を諦めなさい。」
中庭で引きづられて来た私を、マニ姫が断罪する。
「もうそんな嫌がらせはとても見苦しいから止めるんだマニ姫。
第一王女ともあろう貴女がする行動ではない。
貴女には失望したよ。」
「ギルシュ様、そ・・・そんな。」
颯爽と現れたギルシュが、チェルナを庇うように立ちふさがる。
そこで。
「マニ姫様は悪くありません。
私が婚約者の在る方に、不用意に近づき過ぎたのがいけなかったのです。
だから姫に酷い事おっしゃらないで!」
姫の断罪を庇うとマニ姫の好感度が上がり友情EDに。
マ二姫の断罪で。
「私はどうなってもいいから、ギルシュを開放して欲しいのです。」
と願うとギルシュルートの最後の選択肢へ。
「チェルナ・・・、俺は君のような心安らぐ存在には初めて会ったんだ。
君がそばに居てくれるだけで、俺は本当の自分になれた気がするんだ。
愛しているよ、誰よりも君を。
だから、俺と結婚してくれ。」
ギルシュの愛の言葉を、はいと受けて駆け落ちEDへ。
「無責任ですわ、姫様の気持ちを蔑ろがしろにしすぎです。
姫は繊細な所がお有りの気難しい方ですが、きちんと説得しないといけません。
だって彼女は貴方を愛し婚約したそうなのですよ?
私は反対され結ばれるなんで嫌なんです。
だから・・・・。」
ギルシュとマニ姫の説得をするとギルシュと結婚、公爵夫人EDへ。
ではゲームではなく、この世界のギルシュは?
というと、女癖が悪く純粋さが消え。
姫の婚約者という権力も利用して、やりたい放題の放蕩バカ息子。
マニ姫の前人格さんは、それすら気付きません。
ぞっこんで恋は盲目過ぎるアホの娘でした。
ちなみに現在のギルシュは、マニへの断罪が自分の愚かな勘違いと気付き。
浮気症の自分よりも、浮気症で嘘つきだったチェルナに絶望し。
距離をおいた途端、彼女を二人のシュルツ国の王子に略奪され。
しまいには、彼女は他国の王子とも通じて、シュルツ国を戦争で滅ぼすなんて・・・・。
よりにもよって、無邪気に自分を慕ってくれたマニを、薬を盛って森に捨てる愚かしい行動を何故してしまったのか。
自分のバカさ加減に絶望して。
館に女性不信も発生し、ずっと篭っている。
他のチェルナと関係をもった連中が、マニ姫の所在を調べあげ。
お詫びに向かった時も、罪の意識が強すぎて。
付いて行かなかった。
すっかり変わったマニ姫に魅了され籠絡され。
けれど相手にされなかった攻略者対象達が、再びマニ姫が消えた為帰郷して。
彼に報告をしてきた時に心揺れ動く。
自分だけを慕ってくれたマニ姫が、他の男と三人で暮らしている事。
彼らに守護されとても好かれているけれど、彼女はストイックに相手にしていない事。
まるで別人のように、つつましく生活し。
集中し錬金術を行い。
黙々と調合作業に勤しんでいる事。
あの煩くて我儘で厄介で苛烈な少女は消えていた。
生真面目で神経質で、他人を寄せ付けないような寡黙な人になっていたそうだ。
それでも困った人が居ると、そっと手を差し伸べる。
そんな人に変わっていたと言われた。
自分は会う資格など無いけれど、どうか幸せになってほしい。
そう思ってちょっぴり前に進むギルファだった。
ちなみに、黙っていれば見た目はすごく綺麗なんですけどね、マニたん。
150センチほどの小柄でだけどスタイルの良い。
キリッとした猫のようなツリ目。
瞳の色は金。
髪はストレートの腰まで伸びたさらさらの。
王族特有の光に透ける薄いアメジストがかったプラチナブロンド。
基本的にきらびやかな宝石とドレス姿の多い姫で。
色の配置は薄青紫色。
制服は改造され、レースと宝石まみれです。
悪趣味にならない程度の配置なので、オシャレな方なのですが。
ちょっと庶民には真似できないから参考になりません。
王家の家族内では人気ですが。
そのあまりの苛烈な気の強さで、一部の貴族や庶民には敬遠されています。
龍子になってからは、ドレスもワンピースも地味な黒や紺が多めです。
「ないわー、パステルカラーとかないわー。」
と言って、昔の色合いの服は着てません。
でもメイド服とかコスプレ的なものは作っているかもしれません。
尚、龍子も和裁洋裁を習っており。
マニの記憶にも、嫁入り修行でひと通り裁縫関連は覚えているため。
現在着ている服は全て手作りです。
ミシンなどが無いので、出来ないと嫁ぎ先で笑われてしまうというクソ風習が・・・と嘆く龍子でした。
あのまま城にいたら、姫として色々買い与えられていたので。
花嫁修行もフェイクとなり、基本刺繍くらいしか作る事もなかったんですけどね。
また、裁縫スキル覚えてからは、スキルで楽ちん作成が可能になって。
時間短縮に喜んでいます。
ぼんやり目覚めると、マニは頭を軽くふった。
「どうした?」
ゼファーが呟く。
「んー?前世のゲームやってた夢をみた・・ような?」
首をかしげる。
「ゲーム?異世界のか?
異世界のゲームでの我はどんな奴だった?」
「ゼファーは、ヒロインが冒険者として高レベルになって。
んで錬金レベルが一定の数値超えると、アイテム確保イベントがでて、そこで遭遇するんだけど。
一回戦闘して、ヒロインが勝つと仲間になるの。
たしかそんな感じ。」
「ふ~ん?」
「ゲームだとお助けキャラだから、恋愛イベントはなかったかな。」
「ふ~ん?」
聞いておいて、反応が薄い。
「うむ・・・マニと我はその説明だと関わらないのか?」
あぁ、成る程。
「ゲームだとわたしヒロインの恋のライバルだから。
あまり冒険者イベントには出ないから関わらなかったと思う。」
すると不満そうな顔になって私を抱きしめる。
「ち。ちょっと!離してよ。」
「む、嫌だ。」
「あぁぁ、アイテムが溢れる。
壊れたら嫌いになるからね!」
真っ赤な顔で反論するが、聞くどころか、耳元にくちづけを落とす始末。
そして器用に手元のアイテムをどかし。
さらに口付けようとしたタイミングで、パニマがバーンと扉を開けた。
「む!爬虫類。僕のマニちゃんから離れてよね。」
むりやり逆から引き剥がす。
そんな面倒な喧嘩状態を、パニマにたまたまついてきた征が扉側から固まって眺めていた。
いいから助けてよという言葉は、パニマの口付けで止められる。
「ンムゥー!」
言葉にならず絶叫が響いた。
パタンと扉が閉じられる。
居なくなったわけではない。
何故か征も参戦して来たのだ。
「二人共、マニが嫌がってるから。」
二人から引き剥がして抱きしめてくる。
いやまて、なんで慰める風に頭なでつつ、頬にキスしてくるんだ?
しかも、なんか何度もしてきてエロイ。
消毒ってナンデスカ?
お前龍子の時は関わろうともしなかっただろ?
顔っすか?顔なのですか?
初めてふたりのセクハラみた当初は、逃げて部屋に戻って行ってたのに。
なんで混ざってくるんだよ。
助けろよ、マジデムカつく。
切実に、マニ包囲網が悪化してきた、今日このごろでした。
ゲーム本編編は終わり。
ついでに龍子inマニの話に戻ります。
とうとう征君がセクハラ部隊に参戦して来やがりました。
どうなるマニたんの貞操。(笑)
まぁ三人は股間蹴られて毎回撃沈するか、マニに泣かれて最後まで出来ないんですけどね。
それでは又。