休日が欲しいのに盆暮れ正月金銀週間がセットで来るとやる事が無い件
久しぶりのマニ姫です。
今日は久しぶりにパニマが居ない。
何でもマニ以外のパニマの加護持ちが厄介な案件に巻き込まれたとかで。
巻き込まれないようにマニは、結界の中から外出禁止令が出ており。
現在絶賛留守番中である。
結界の範囲は家の庭周りの柵周辺と上空を囲う様に張り巡らされている。
外部からもここが見えなくなっていて。
尋ねようとしても迷いの森のように近所の者ですらたどり着けない。
食品も生活様品も雑貨も、数年持つ量が腐ったり劣化しない空間魔法とアイテムボックスで保存されてある為心配はないのだが。
とにかく暇で有る。
庭には出られるので、調合と農作業と裁縫辺りをチマチマとやって居る位だ。
それでもやる事がなくなったので、つきまとって来る攻略者達やパニマやゼファーのBでLな落書き漫画とか落書き小説を描いて憂さを晴らした。
特に腐女子かと言われても、違うと言い切れるのだが。
前世現世と余りに男性不信が続いて。
「もう、腐ってもいいよね?」
と、ハイライトを消した瞳で、ジンワリと思ったのだろうか?
マニがチートな為か、前世より絵が上手いような気がする。
因みに、マニが寝入った隙につい作品を見てしまい。
蒼白なゼファーが膝から崩れ落ちたのだが、彼女は気づいて居ない。
その原稿には、劣化防止魔法と破壊防止魔法がかけられていて。
マニ本人がそれを破棄しない限り燃やす事も破る事も出来ないと気付いた為だ。
「マニ、恐ろしい娘!
本として完成してしまったら、ある意味禁書だな。」
と、ゼファーは心の中で戦慄した。
この後、流石にキャラ名前は変えられたが。
作品が完成し製本された作品群は、異世界ファーブラのやんごとなきご婦人やお嬢様方や、一部そう言う趣味の殿方の間でブレイクし、新たなマニの収入源になる。
尚、完成した時。
愛を囁きに来た攻略者達にいい笑顔でプレゼントして居たりもする。
「頑張って、愛を込めて作ったの。
これ上げます。」
受け取った攻略者達の、本を開いた後の絶望的な顔に追い打ちをかける。
「あ、それ持ち主認定させたから捨てられないよ?
ウフフ。」
これ以降、彼等はマニの元へと訪れ無くなった。
因みにパニマの場合。
「わー、マニ絵うまいね。
ぼくこんなイメージなんだ。
良く思い付くね。
ショタ鬼畜攻め?
こっちは総受け?
総攻めも有るんだね。
面白いね。
折角のプレゼントだし大切にするね。
何で動じないって?
そりゃマニが好きな物嫌いになるわけないじゃないか。」
全く動じて居なかった。
彼は、創作物とリアルの違いの区別が出来て居て。
日本のオタ文化にも通じているからなのか。
腐女子の作品にも忌諱感が無い様だ。
「褒められたのになんか嬉しくなーい!」
マニは悔しそうにしていた。
さて、そのパニマだが。
数ヶ月居なかった。
その間、各地を飛び回り過去に飛んだり未来に飛んだり、色々有ったらしい。
パニマが旅立つ前、マニは他のパニマの加護持ちにはほとんど遭遇した事が無いので興味を持ったが。
猛反対されてついて行く事は叶わなかった。
とても危険で厄介な、地球とは違う異世界からの転生者達、人類史上主義者集団が巻き起こす事件。
それを片付けていたらしいのだが。
マニは箱庭の中で知らされる事無く過ごしていたから知らなかった。
多分知ったら、マニの性格的に首を突っ込む危険性を危惧し、わざわざ知らせなかったのだろう。
マニにはどこまでも過保護なパニマだった。
そんなパニマの居ないある日の事。
庭先に季節外れの稲妻が落ちて、三人の女神達が降臨した。
まさに、鬼の居ぬ間に!
庭仕事をして居たマニは、ぽかんと彼女らを見上げ呟いた。
「いらっしゃいませ?」
しばらくぶりの投稿です。
とうとう男性不信が拗れて、マニ姫が腐りました。
でもパニマには通じませんでした。
腐男子では有りませんが、創造神様なので恋愛や創作物には寛容だったりします。
一応あんなでも器は大きな神様なんですよ?
多分。
それでは又。




