【登場人物紹介+設定解説】カラット・アガテール A章まとめ
※注意
登場人物紹介と設定まとめはA章のネタバレ等を含みます
※都合上、本文に記載してないアレコレもあります
※しかし初見の作品を見る時にまず人物紹介チェックする派の貴方も歓迎です
以下、おまけ的なテンプレ
『人々』
【クラス: 】冒険者としてのクラス、また一般人の場合は職業です。
【ランク: 】冒険者としてのランクです。第一級~準三級の六段階評価です。
【年 齢: 】外見年齢です。実年齢は種族差があるので補記します
【種 族: 】
【レベル: 】15段階評価(レベル15を最大とする)の、冒険者としての経験度合いです
【器用】【敏捷】【筋力】【生命】【知力】【精神】TRPG風フレーバーです、深い意味なし
『神々』
【権 能: 】神々や精霊の司る主な権能や能力です
【ランク: 】神格や序列、世代について
【種 族: 】神々や怪物、精霊などの区分について
【系 譜: 】神々としてどの流れを汲んでいるか、血統やつながりについて
【領 域: 】主に天・地・海・冥の四つの領域からなる
【属 性: 】混沌・中庸・秩序という思想と善・中立・悪の性質からなる
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◆『カラット・アガテール』(冒頭時)
『人々』
【クラス:吟遊詩人】
【ランク:第三級】
【年 齢:19】
【種 族:有翼人/名誉蛮族】
【レベル:3】
【器用:B】【敏捷:A】【筋力:B】【生命:C】【知力:C】【精神:A】
【ステータス解説】
冒険者としては駆け出しで経験が浅い。
しかし生まれつき有翼人固有の蛮族としての常人にはない戦闘能力を有する。
素質はなかなか高いといえるが、天才的というほどでもない。
種族的特性として自在に羽ばたける翼を有する。
このため卓越した敏捷性を誇り、戦いでは機敏に動き(逃げ)回ることができる。
意外にも力が強く、さほど役立てることはないが素手や脚爪での格闘戦もできる素質がある。
鍛錬次第では伸びしろがある。
吟遊詩人にとって欠かせない精神の値が高く、必要十分な素質を備えて鍛錬もしている。
一方、地頭が悪いわけではなく舌がよくまわるもののおバカな一面も。
【解説】
本作の主人公。
片田舎から出稼ぎのために上京してきた名誉蛮族の吟遊詩人であった。
冒険者パーティに誘われて多少の迷宮探索を経験、しかし大迷宮の奥底で裏切られて死亡する。
自由気ままで退屈を嫌い、ふしだらな好色家でとにかく明るい。
他人をほめたりおだてたりすることが得意で愛想よく振る舞うことを心がけている。
軽率軽薄で惚れっぽい、テキトーなところがある。
上京直後に蛮族であることを理由にかなりひどい経験をしたらしい。
パトリツィアやナルド、レオナードなど冒険者仲間のおかげで心身ともに救われた経緯がある。
両親に愛されて育ったらしく、経済的に困窮する故郷への仕送りを欠かさず行っていた。
無類の美女好き。恋愛対象としてはみなさないが男性嫌いというわけではない。
むしろ見聞きして楽しむ分にはNLもBLもいいよね派。
愛しのパトリツィアに対しては大好きなわりに好意を告げられない奥手さを見せる。
その一方、冒険者として活動してる間もちょこちょこ遊びまわっていたりする。
軽薄な遊びの恋愛ごっこは経験豊富ながら一生を添い遂げるような真剣な恋愛は経験がない。
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◆『カラット・アガテール/アエロー』(死後)
『神々』
【権 能:疾風、魅了、誘惑、伝令】
【ランク:下位神/第三世代神霊】
【種 族:冥府神/怪物/ハルピュイア】
【領 域:冥・天】
【系 譜:ポントスとガイアの孫、タウマースとエレクトラの娘】
【属 性:中庸/中立】
カラットの前世は疾風の女神アエロー、冥府の神々であるとされている。
記憶や権能を失っており、なぜそうなったのか、本当にアエローなのかは不明瞭。
原初の地母神ガイアと原初の海神ポントスの孫娘にあたる。
冥神ハーデス、天神ゼウス、海神ポセイドンといった三界の支配者とはイトコである。
ただし序列は大きく劣り、あくまで上位神に従属する下位の神々にすぎない。
父親は驚異の海神タウマース。
祖父と父親どちらも荒々しい海の神格であることから系譜は海神に属する。
一方、主な所属領域は冥界と天界、そして双方の使いとして地上に赴くとされている。
同じく姉である虹の女神イーリスも天界の使いとされている。
ハルピュイアはしばしば怪物とみなされ、英雄譚では敵役として登場することが多い。
冥府の使い、死の世界の死者であることから地上人に忌み嫌われたのかもしれない。
【解説】
冥界送りになってしまった以後のカラットは冥府の使いとして活動している。
不老不死の上位神霊として不完全ながら覚醒する。
無敵でこそないが不死鳥と化し、自力で冥界と地上を往復することができる。
また地上での直接活動を許された冥府神でもある。
冥府の七つの財宝を取り戻すことを使命として与えられて地上へと舞い戻ってきた。
冥府の女王ペルセフォネとはとても親しい愛人関係であった。
のみならず、色んな女神とふしだらな交流関係を築いていたらしい。
冥界・天界・地上と各所を巡る幅広い活動領域もあって、カラット自身にも誰とどんな関係性であったのかわからないという難儀な事情を抱えている。
しかし神々は主神のゼウスからして不道徳な恋愛事情が多いので意外と大目に見られている。
恋愛においてはいわゆる「誘い受け」傾向にある。
おしゃべりでおだて上手、おねだりや甘えも得意と相手をその気にさせて受けにまわる。
マゾヒズムの傾向もあって、自分がひどい目に合っている妄想を冗談めかして語ることが多い。
一方、サディスティックな言動は気が引けてしまうヘタレたところもある。
A章だけみても二度とも閨事では押し倒させているので受け気質が強いのは間違いない。
愛するより愛されたいタイプ。
パトリツィアに心底惚れてる一方で好みの美女には見境なくちょっかいを出す一途と程遠いやつ。
フリーダムレズビッチレズバードと罵られても文句をいえない。
【能力】
『疾風』『魅了』『誘惑』『伝令』を主な権能として有している。
疾風の女神アエローというように風を司る神、また系譜から海神の性質を有する。
・『疾風』
今現在はさほど強大でこそないがどこでも自在に飛翔する飛行能力に役立てている。
無意識下で追い風や上昇気流を作り出しては最小限の羽ばたきで滞空している。
また風にまつわる精霊や妖精とは親和性が高く、気軽に協力してくれるかもしれない。
・『魅了』
海神の系譜から受け継がれている、人心を魅了する力。
代表的な海の怪物であるセイレーンや人魚をはじめ、海神の眷属に有するものが多い。
古来、水難事故や水没死をこれら河神や海神に魅入られたと説明することが多い。
カラットの場合、美貌と声音に魅了する魔性が備わっている。
空気の振動を媒介にする「歌」は相性がよく吟遊詩人の技量も相まって「呪歌」となる。
うまくハマれば強力無比だが警戒している相手には大きく効力が鈍る。
神格が高い、精神力が高い相手ほど抵抗されてしまい、思うようにはいかない。
またカラット自身が「魅了したい」と思えない相手には有効に働かないことがある。
A章では、ケルベロスには『誘惑』はできても『魅了』は働いていない。
ちなみに「魅了」と恋愛感情や欲情は必ずしも伴わない。
美しい芸術や物語に魅了されて虜にされてもそれらに劣情を抱くとは限らないようにだ。
しかしカラットはエロいことに使いがちなのでエロ能力だと誤解されがち。
・『誘惑』
冥府神としての職能から備わっている、人心を誘惑する力。
魅了と似て非なるのは、この誘惑は相手の備える欲求を増大させるものであること。
いざなう、そそのかす、まどわせる力ともいえる。
カラット独力の能力というよりは冥府の神々の力を借りているところがある。
また呪歌として誘惑を行使する神々や精霊、怪物はカラットのみではない。
下記に記載するように多岐に渡るが、共通してそもそもの欲求なくしては成功しない。
『睡眠』
眠りの神ヒュプノスの領域へといざなう。
睡眠欲は根源的欲求のひとつであり、眠りから遠ざかっているものほど強力に引き込む。
ただし十分に睡眠がとれていると効果はとぼしくなる。
だれでも歌うことができる子守唄も初歩的な呪歌とみなすことができる。
カラットの場合、冥府の眷属としてより強力に行使できる。
『呪殺』
死の神タナトスの領域へといざなう。
カラットは禁じ手として封じているが、呪歌の力としては強力かつ知名度が高い。
生物を死に誘うことはむしろ冥府に属する神々にとって基本的な職能でさえある。
しかし生命力や意志に溢れる者、また不死なるものには通じない。
高所や水際で不思議な歌声が聞こえてきたときは気をつけるべきだろう。
カラットの場合、冥府の眷属としてより強力に行使できる。
『愛欲』
原初の愛神エロスや愛の女神アフロディーテの領域へいざなう。
愛欲は根源的欲求のひとつであり、一度その誘惑にかかればとても抗いがたい。
カラットの場合、魅了との合わせ技で強烈に自分へ引きつけることができてしまう。
どストレートに低俗に用いれば、単なるエロスキル。
しかし高尚に使うことができれば失われた真実の愛を呼び覚ませるかもしれない。
また愛欲の誘惑を行ったとしても、その愛情や劣情がだれにどう向けられるかは別問題。
片想いの相手に使ってみたら自分以外のだれかに告白するきっかけを作って自爆する、欲情させて意のままに操ろうとするが相手に逆襲される、闇雲にモンスターを凶暴化させる、などなど。
とりわけ動物やモンスターを発情させようとするとロクな目に合わない。
思い通りに状況をコントロールしづらく、ギャンブルめいたリスキーな呪歌だったりする。
・『伝令』
冥界や天界の使いとしての職能から備わっている、情報を管理・送受して伝達する力。
神器「冥府音」を通じて行使することができる。
「冥府音」を冥府の神々は使用できるが、「伝令」の権能なしにはフル活用できない。
どこでもペルセフォネと通話できるのは「伝令」の権能ありきである。
伝令の神ヘルメス、虹の女神イーリス、ハルピュイア姉妹などが伝令神に属している。
伝令神は天界、冥界、地上の移動と連絡を自在に行うことができ、その送受信網を保全する。
つまるところは郵便屋さんであり携帯電話会社でもある。
虹の女神イーリスは『虹』を司ることで虹の光回線を作り、天界・冥界・地上を繋いでいる。
カラットとペルセフォネの冥界と地上の通話も虹の光回線のおかげで成り立っている。
しかも全額無料、通信量制限もない。
伝令神でない場合、一部を除いては有料・制限つきの利用となってしまう。
どこでも使うことができるのも伝令神そのものが携帯基地局に等しいおかげ。
地上の人間は原則的に使えないが、一部の魔法使いや神官はこれを限定的に利用している。
ただしスマホとポケベルくらいに大きな技術差がある。