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【登場人物紹介+設定解説】カロン/ペルセフォネ/ケルベロス

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◆『冥府の渡し守カロン』



『神々』

【権 能:闇夜、渡河、徴税】

【ランク:下位神/第三世代】

【種 族:冥府神/渡し守】

【系 譜:エレボスとニュクスの娘、原初の混沌カオスの孫】

【領 域:冥】

【属 性:秩序・中立】


 闇のエレボスと夜のニュクスの娘。

 虚無にしてはじまりの存在、原初の混沌カオスの孫にあたる。

 冥王ハーデスをはじめとする冥府の神々に従属する下位神。

 夜の女神ニュクスの子供には他に死の神タナトス、眠りの神ヒュプノスなど冥府の神々がいる。

 


 カラットと同じく原初神の孫世代にあたり、序列は低くとも重要な冥府の神の一柱。

 死者の魂の運び手としてその一端を担っている。

 嘆きの川、あるいは憎悪の川といった冥府を渡るための川を小舟で渡してくれる。

 

 渡し賃に銀貨一枚を必ず要求する。

 このため丁重に死者を葬る場合、銀貨を死体に持たせて埋葬する風習がある。


【解説】

 冥王ハーデスに仕える冥府従神の一柱。

 職務に忠実。

 ――と思いきや、意外と融通が効いたりするところもある。


 職務中はいかにも死神でございという仮面を被っていることが多い。

 仮面の下は泣きぼくろのある妖艶な美女である。

 しかし死ねば美女とお船でデートできるだなんて地上で謡われてはたまったものではない。

 職務に専念するために、恐ろしげで寡黙なフリをしている。

 カラットの誘惑に負けてチョロさを露呈してしまう。


 ハルピュイア姉妹とは縁が薄く、アエローと直接の交流は乏しかったらしい。

 冥王ハーデスや冥府の女王ペルセフォネには上司として忠誠を誓っている。


 死者から銀貨を集めている一方、ほとんど使っている様子が見受けられない。

 こっそり私財にしている説もあれば、冥府の財源として納めている説もある。


 エロいことには慣れておらず、知識はあっても経験が浅い、もしくは皆無。

 わりとカラットには翻弄され、リードされていた。


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◆『冥府の女王ペルセフォネ』



『神々』

【権 能:冥福、春告、慈悲、破壊、再誕】

【ランク:上位神/第四世代】

【種 族:冥府神/豊穣神】

【系 譜:天帝ゼウスと豊穣神デメテルの娘】

【領 域:冥/地】

【属 性:秩序・善】


 最高神である天帝ゼウスの娘にして冥王ハーデスの妻。

 そして地上に恵みをもたらす豊穣の女神デメテルの娘。四季のはじまりの女神。


 一年の1/3を冥界、残りを地上で過ごすとされている。

 冥界にいる間は嘆き悲しんだ母デメテルが地を枯らし、地上にいる間は豊穣をもたらす。

 それゆえに四季の成り立ちと春告に深く根ざしている。


 冥王ハーデスに嫁入りする際、当初無理やり誘拐されてしまったという経緯がある。

 しかもこの時、父ゼウスは「ハーデスなら夫として釣り合うだろう」と公認してしまった。

 これに激怒した母デメテルはあわや地上が滅びかけるまで大地の豊穣を止めたのだとか。

 複雑な事情なので割愛するが、そのせいで父子関係も夫婦関係もこじれている。


 出自と地位、重要性どれをとってもオリュンポス十二神に匹敵する冥界のナンバー2。

 地上にいた頃は乙女を意味するコレ―と呼ばれ、冥府入り以降はペルセフォネと呼ばれている。


 冥府神の大半は闇、夜、死、夢など冥闇に根ざす属性を持っている。

 その中にあって希少な、花や春といった地上の恵み、生命の力を象徴する神である。


【解説】

 エブリデイ花咲く万年春祭り女神。

 冥府城のそこかしこを花や緑で飾りつけ、くつろぎの空間にしてしまっている。


 死の国の女王であるものの、冥福や死後の救済といった死後世界の癒やし担当。

 魂を輪廻、命を再誕させ、地上へ送り返すといった役目も担っている。

 また時には死者を生きて現世へと特別に返してあげることもあり、その権限がある。


 1/3しか冥界で過ごさないので冥府城には不在時の方が多い。

 しかし豊穣の女神デメテルの機嫌を良くすることも重要な役割である。


 カラットとは嫁入り前から関係性があり、嫁入り後も深い間柄である。

 「不倫は文化」と豪語するゼウスの影響を強く受けているところがある。

 冥王ハーデスとは微妙な間柄であり、冷たく接する時もあれば仲良しの時もある。


 失われた冥府の七つの財宝を奪い返すためにカラットを冥府の使いとして地上へ旅立たせる。

 春告や豊穣、生命の再誕を象徴としているので神話的必然性のあるいやらし系女神。

 あくまで当人は理知的で清楚な乙女だと自己定義している。

 サディスティックな側面があり、攻めっ気が強い。

 カラットを植物の蔦で拘束して攻め倒すという女王様っぷりを垣間見せる。

 


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◆『冥府の番犬ケルベロス』



『神々』

【権 能:???】

【ランク:下位神/第三世代】

【種 族:冥府神/怪物】

【系 譜:テュポーンとエキドナの子、ガイアとタルタロスの孫】

【領 域:冥】

【属 性:秩序・悪】


 史上最大最凶の怪物テュポーンの子供。現存する中では最強格の魔物といわれる。

 オルトロス、ヒュドラ、スフィンクス、キマイラ等兄妹姉妹もすべて有名な怪物である。


 出自としては天帝ゼウスと敵対する最強の敵テュポーンに連なる。

 しかし実際の役割といえば、冥界の忠実な番人である。

 

 冥界の出入り口を守護しており、逃げ出そうとした死者を捕らえて食らうとされる。

 三つの首は常にひとつが眠り、残り二つが見張るので死角がない。


 ……という最強の魔物としての側面がある一方、ドジやうっかりのイメージも強い。

 甘いお菓子につられてしまったり、美しい音楽で眠らされたりするのである。

 

【解説】

 カラットを冥府送りにした物語の発端の一匹。あるいは三匹。


 ハーデスやペルセフォネの命令に忠実に従い、冥府の重要な場所を守護している。

 しかし今回はまんまと宝物庫の財宝を盗まれてしまった。


 カラットに即座に攻撃できなかったのはカラットが冥府の神々だからである。

 また夜の神ニュクスや眠りの神ヒュプノスを彼女が唱えていたように、それらの力と名を借りた呪歌は序列的に逆らいづらいものがあり、まさにカラットは天敵であった。

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