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力"は"あるみたいです

 次の日、豚ちゃんから話を聞いたところ力には出すためのキーワードが居るらしくそれはゲームが始まってから教えるらしい。


 そして本の事も聞いたんだがあれはどうやら俺達の妄想、いわゆるイマジネーションってやつを使って作られるものらしく昔のイマジナリーフレンドとかの出てくる物語が書かれていたりするらしい。


 そして、俺みたいに白いページがあるやつはそれを忘れてしまっているものだったり、まだ若く全ページ埋まる夢などがないという理由があるらしい。


「まあ、2つ目の理由での空白は最年少の12歳の子位だったけど」


 つまり俺みたいな全ページ空白などどこにも居ないのだ。


……泣きたい


 しかしそんなことも言っていられない。

今日は寮のグループで話し合いをするらしいため、俺も向かわなければならないのだ。


 あんまり人と関わりたくないんだがなあ。

しかし第一印象が悪いと後々不利なため嫌々共有フロアに向かうと既に全員集まっていた。


「あ! きたきた〜遅いよ〜!」


「何かあったのかと心配しましたよ……アハハ」


「……チッ」


 俺が来たことに反応を示したのは3人だった……そのうちの一人舌打ちだしあんま歓迎されて無さそう……


 しかし今この部屋にいる人数を数えてみると意外に少なく5人しかいなかった。


 俺を入れて6人……いや、まだここの奴らで戦う可能性もあるよな、仲良くなりすぎないようにしなきゃいけない。


「えと、遅れて申し訳ありません。童部紡といいます、ツムグと呼んでください」


 人とのコミュニケーションはまず自己紹介だからな、しといて損はないだろう。


 俺が自己紹介をすると皆する流れになり1人ずつしていく。


「あ、私は西条茜、アカネって呼んで〜!」


「……私は秋雨白雪、シラユキでいい」


「あ、僕は卑野木独、ヒトリって呼んでください」


「ぼ、僕は……子羊メリーです……」


 4人が自己紹介をし終え、残るは俺に舌打ちをした男の人だけなのだが……


「あのぉ……」


「あ?!」


「ひぃ! な、なんでもありません!」


 ヒトリィィ!負けるなよ!


「ねぇ、あなたの名前は? 皆自己紹介したんだから貴方もしようよ」


「チッ……子羊狼牙」


「え、子羊?! もしかして2人は……」


「ろ、狼牙は僕の兄です……」


 なんと、兄妹でこんなとこに連れてこられたようだ。

運がないというか、なんというか……


「見えないわぁ……羊と狼とか相容れないでしょ」


「うっせえぞ!」


「ひぃぃ!」


 ヒトリビビりすぎだろ

いや、そんなことより話し合いだ……


「あの、話し合いはしないんですか?」


「あ、そうだった」


「そうだったって……」


「あの、実は先程豚さんからお話が来て……」


「ここで使う携帯端末と最初のゲームの話をされた」


 シラユキに見せてもらった物はスマートフォンとほぼ変わらないものだった。

……てかいつの間にか財布スマホも消えてたんだけどね……


「ん? 渡されたってことは来たんですか?」


「豚じゃなくてオオカミが来た」


「オオカミ?」


「ん、次のゲームはジン狼ゲーム、メンバーはここにいる6人」


「人狼?!」


「違う、カタカナのジンでジン狼」


 ジン狼?


「狼が陣を描く前に追放するゲームなんだって!」


「陣を描く……?」


 俺が寝てたからかな? 申し訳ないけどわからん……


「ん、狼と7匹の子ヤギって話のオマージュみたいなもの……らしい」


狼と7匹の子ヤギはたしか……お母さんに化けた狼を子ヤギ達が追い返すけどどんどんお母さんに似せた狼に子ヤギ達は家に入れてしまい食べられるみたいな……やつだったか?


「陣って言うのは……狼がどんどんお母さんヤギに似せる工程を指すのかな……?」


「となると工程が全て済んだら負けは俺たちでオオカミに食われるってことか……?」


「あ、あの! とりあえずこれ預かっていた携帯端末です! 僕がいつまでも持っていられないので……」


 メリーが俺に端末を渡す。

俺が感謝を伝えようとするとすぐに引っ込んだ為いえなかったが……


「と、とりあえず! まだジン狼は始まって居ないんですから……今だけはゆっくりしましょう……明日から殺し合いをしなきゃ行けないですし……」


 ヒトリの声により俺たちは各々の部屋に帰ることに。

結局狼牙はほとんど話さず帰ったため話せなかったが……


(え、狼牙ってもうオオカミって入ってる……)


 とか思ったのは内緒だ。

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