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十六話

 私ライラ・トルネティアとフィーナさんは薄暗い部屋に閉じ込められていた

 部屋の中央には魔法陣があり、

 その魔法陣から鎖が伸びていてその先の手錠は私達に付いていた


 おそらく魔法や魔術を使うのを阻止するためのものだろう

 魔法陣の上には黒いローブを着た男が一人立っていた

 そして、彼は口を開いた その声は低く、冷たく

 しかし熱がこもっているように感じた


 まるで感情を抑えているかのように 彼はゆっくりと話し始めた


「あぁ聖女様このようなことをすることをお許しください!」


 彼はフィーナさんを見て膝をつき頭を下げながら言った

 私は彼に問いかける まずは現状を把握しなければならない

 私は彼に向かって話しかける なるべく冷静な声で

 彼の言葉を遮るように そして彼を諭すように


「今すぐ私達を開放してください、ルーズ神父

 あなたはこの王都のマリア教を束ねる方です

 そのような方がこのような事をするべきではありません」


 すると、彼は驚いた表情を見せた

 私が知っているルーズ神父は温厚で優しい人だった

 いつも笑顔で困った人に救いの手を差し伸べる人

 そんな彼がこんな事を起こすなんて思えない


「ライラ王女……あなたは分かっておりません

 マリア様のご帰還は我らが神聖王国にとっての悲願

 聖女様こそマリア様の生まれ変わりであり、

 彼女が神聖王国に繁栄をもたらすのです!

 そのために聖女様には我が国へ来てもらいます」


 ルーズ神父は自信満々に語る その姿からは、

 強い意志と使命感を感じることが出来る

 だが、だからこそ分からない なぜ、このような蛮行に走るのか

 なぜ、彼女を連れて行こうとするのか

 なぜ、彼女の幸せを考えないのか!


 そもそも、フィーナさんが聖女という証拠もないのに……

 フィーナさんはとても優しく、人を思いやる心を持っている

 それに、彼女は私の親友だ 大切な友達だ!


「あなたはフィーナさんを勘違いしています、

 彼女はただの優しい心を持った女性です

 あなたのいう聖女などではない、

 ただ黄金の力を持っていたにすぎません」


 私の言葉を聞いても、彼は表情を変えなかった

 むしろ、微笑みを浮かべているように見える

 いや、実際笑っていたのだ そして、彼は言う

 確信に満ちた口調で

 まるで自分の行いが正しいと信じているような態度で

 そう、まるで……


 自分に酔っているかのような話し方で彼は続ける


「あなたには、聖女様を神聖王国へ連れていくための

 取引材料として役に立ってもらいます

 それではもう夜です食事を用意させます

 今夜はゆっくりと食事を取り、ぐっすりとお眠りください」


 私の言葉など、気にも留めていないようだ

 彼にとって、私は聖女を連れ去るための材料にすぎないのだろう

 しかし、ここで諦めるわけにはいかない

 なんとかして逃げ出さなければならないが

 フィーナさんを危険に晒すわけにはいかない


 私はフィーナさんを守るための手段を考える


 とりあえず、今は大人しく従っておこう

 フィーナさんを助けるためにも……

 そう考えているうちにルーズ神父はこの部屋を出て行った


 私はこの部屋から脱出するために思考を巡らせる

 この部屋はおそらく教会の最上階にある部屋だろう

 窓の外を見ると街の明かりが見える高さはかなりある

 普通の方法で脱出するのは難しいだろう


 魔法陣を見るとそこには古代語で火・水・風・土が書かれていることが分かる

 試しに火の魔術を使ったら発動しなかった

 次に光の魔術を使ったら発動した


 これは火・水・風・土の魔術や魔法を封印する魔法陣らしい

 光の魔術はその場を光に灯すだけだこれではこの現状を変えることは出来ない

 私は今、光の魔法を使えるようにならなければ

 フィーナさんを助け出すことが出来ない


「フィーナさん!必ずここから出ましょうね!」


 そう言うと俯いていたフィーナさんが笑顔を向けてこちらへ来た


「はい」


 フィーナさんと手を繋ぎながら考える

 光の魔法のイメージ……

 アリアさんは光は真っすぐにパーッと伸びると言っていた……

 そして光は太陽のようなイメージ……私はフィーナさんの方をチラッと見る

 すると、フィーナさんと目が合う

 私はフィーナさんと笑い合い、魔法を使う

 私は手を前に出して叫ぶ


『キラキラ』


 すると、私の手から光が溢れ出し辺り一面が明るくなる

  隣にいるフィーナさんも驚いているようだった

 成功だ 私達は成功したのだ

 そしてその光景を見たフィーナさんは私を見て言った


「ライラ様はやっぱりすごいですね」


「そんなことないわ!」


 私は照れながら答えた 私はフィーナさんと立ち上がる


「さぁみんなに私達がここにいることを伝えましょう!」


 そう言って二人で一緒に教会最上階の窓から全力のキラキラを使うのだった






 フィーナさんとライラ様お二人はどこでしょうかと魔法を使って探していたら

 突然花火のような光が空に表れてビックリしている

 どうもアリア・リュゼクリスです

 あの光からライラ様の魔力を感じます

 魔力センサービンビンでございますよ!!


「はやく行かなくては」


 そう思いながら急いでその場所へと向かう

 場所は王都の中心に近い教会でした あそこで間違いありませんね

 私は『ふらい』を使って飛んで向かうことにしました

 ライラ様の魔力は覚えています

 ライラ様は綺麗な金色の髪をしていて、目は透き通るような青をしているんです

 まるで、宝石のように美しいのです

 そんなことを考えていたら、あっという間に着いてしまいました


「うーん」


 私は、最上階の窓をのぞいてみる

 そこには二人で百合百合している姿があった


「ずるいです!私も混ぜてください!」


 そう叫びながら、窓ガラスに体当たりをする

 すると、ガラスが割れる音が響き渡り フィーナさんとライラ様がこちらを見る


「え?」


「あれ?アリアさんですか!?」


「はい!二人とも無事で良かったです!!」


「でも、どうやってここへ」


「それは後ほど説明します、それよりもまずは脱出しましょう」


「はい」


「分かりました」


 2人一緒に頷くキレイなシンクロだ

 すると私の腕に何やら変な手枷がつけられていた

 はて?このようなアクセサリーは身に着けていないのですが?

 それにしても、この手錠重さを感じないですね…

 私が疑問に思っていると、


「この手錠は一体……」


 フィーナさんやライラ様の手にも私と同じ手錠がつけられている


「これは何でしょうか?」


「それは魔術や魔法を封印する手枷よ!あなたも捕まってどうするのよ!」


「申し訳ございません」


「まあまあ、落ち着いてください」


 そういってフィーナさんがライラ様をなだめる

 しかし魔法や魔術を封印する魔法陣ですか…

 師匠が見たら大興奮しそうだなと思いつつ、私はフィーナさんに話しかける


「とにかく、こんなところでゆっくりしてはいられません、早く逃げましょう」


 私はそう言いながら、2人の手錠を外すために行動を開始する


「結局のところ、この魔法陣にある魔力を消してしまえばいいんです」


 そう言って私は、手錠のついている手を魔法陣へとかざす

 すると、魔法陣の光が消える


「よしっ」


 私は小さくガッツポーズをして、次の作業へと移ろうとする

 すると突然魔法陣から煙が湧いてくるどうやら睡眠ガスのようだ

 私は咄嵯の判断で、自分の鼻と口を手で塞ぐ 他の2人も同じように自分の口と鼻を押さえている

 少し経つと、眠気に襲われる 意識を保とうと必死になるが

 抗うことは出来ずに眠りに落ちてしまった……


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