【60話】お好み
俺の前には、4種類のホットケーキ⁉︎が置かれていた。
1.ホットケーキミックスのパッケージに使われている写真をそのまま再現したかの様な完璧スタンダードなホットケーキ。
2.抹茶色のホットケーキ(多分抹茶味)
3.茶色くて丸い…(サーターアンダギー⁉︎ドーナツ⁉︎)
4.茶色っぽいホットケーキの上に茶色いソース(チョコソース⁉︎)がかかったホットケーキ
『お兄ちゃん、どれを誰が作ったかは教えないから、食べてみてどれが一番美味しかったか、本当に美味しかったものを教えてね!』
雷花が、急に俺をジャッジマンに指名して来た。
『みんなで一緒に食べれば…』
ギロッ‼︎
女の子達、4人から睨まれました。
『わかった、食べて感想を言えばいいんだろう…』
あまりの威圧感に俺は、雷花の提案に従うことにした。
『さっすが私の大好きな!お兄ちゃん‼︎』
雷花が何故か『大好き』という部分を強調して俺を褒めて来た。
『さすが私のお慕いする!恭弥様‼︎』
何故か美水が雷花に張り合って来た。
『さすが…ゆきの…パパ』
雪音も俺を褒めてくれた。
『さすが、私の、、、….…///』
乙女川さんは、何かを言いかけて、途中で我に返った様な表情をして、恥ずかしそうに顔を赤らめて、発言をやめてしまった。
乙女川さんが、何て言おうとしたのか気になるな…
『それじゃあ、お腹も減ったし、さっそく食べて見ようかな…まずは、これかな』
俺は、サーターアンダギー的な物を手にとってかぶりついた。
外はカリッカリ、中はホワホワのモチモチでこれまた絶妙な甘さでかなりレベルの高い一品だった。
『これ、凄く上手いな!』
ピクッ!
料理を褒めると雪音が、ピクリと動いた。
『ホットケーキミックスでこんなの作れるなんて本当に凄いな』
ピクピクッ!
更に雪音が、反応した。
『こんなの作っちゃうなんて、天才かもしれないな。こんな美味しい料理を作れる子がお嫁さんだったら毎日美味しい料理が食べられて幸せだらうなぁ〜』
……ん?
今度は、雪音が下をうつむいて反応しなかったので、不思議に思って顔を覗き込んだら、雪音の顔が赤くなってた。
褒めら過ぎて、照れちゃったのかな…
『(モゴモゴ…)…パパの…およめさん…』
雪音が何かを呟いたが、うまく聞き取れなかった。
雪音の反応が可愛すぎてつい弄りすぎたな…
反省反省…
その反省ついでに、
俺は、今感じているドス黒いプレッシャーについても、自分の行いのせいなのかを振り返り、反省しないといけないのだろうか…
やだな…怖い…
『雪白君…』
声をかけてくれたのは、乙女川さんだった。
この状況で助け船を出してくれるなんて…やっぱり乙女川さんは、優しい人だな…
『早く次のを食べてね⁉︎(ニコッ)』
乙女川さんの目は、笑ってなかった。
『はい』
乙女川さんは、俺を助けてくれると思ってたのに…
雷花と美水を見たら
2人からは、負のオーラが出ていた。
女子にとって料理が上手いってそんなに重要なことなのだろうか…
男子の俺には、理解出来ないけど、仕方ないか…
『よし、じゃあ次は、これにしよう!』




