【56話】恋愛双六4
雪音のアバターが大きなサイコロを転がした。
コロコロコロ
『ジャジャン!サイコロの目はぁ〜4です‼︎4マス進みましょう‼︎』
理子さんの声にも慣れてきたな。
『ぱぱと…おそろい…』
『あぁ、おそろいだな』
『おそろい…』
よくわからないが、雪音は俺とお揃いなのが、嬉しいようだった。
今度、雪音とお揃いのストラップでも買おうかな。
『恭弥お兄ちゃん、私もストラップ欲しいな。ニコッ』
『え?』
何故か雷花に心を読まれた。
『三人お揃いにしようね!』
『あっ、あぁ…』
雷花の威圧感に思わず了承してしまった。
『シルバーエンジェル!この僕ともサイコロの目がお揃いだよ!!!』
遼が、雪音に対して、自分ともお揃いだと言うことを主張した。
『………』
雪音は、無言だった。
『オーマイエンジェル!』
遼がダメージを受けていた。
ピコピコピコ。
雪音のキャラクターが4マス進んだ。
『おめでとうございます!雪音様が止まったマスは、サービスゾーンです。このマスに止まった人には、質問に答えていただきます。質問に対する回答次第で、ボーナスとして今より前に進める可能性があります。それでは、質問です。あなたは、三人の異なる男性から告白されました。あなたなら誰を選びますか?[①番 年下][②番 同級生][③番 お父さんみたいな人]』
あれ?③番だけおかしくないか?
普通なら年上じゃないか⁇
カチリ
雪音も迷わず一瞬でコントローラーのボタンを押した。
『じゃんじゃん、雪音様が選んだのは、③番でした!ボーナスとして進めるマス数はぁ〜』
『雪音は、お父さんみたいな人がタイプなんだな』
こくこく。
雪音が頷いた。
凄く純粋で透き通った眼は、何かを期待した様なそんな眼だった。
『雪音のお父さん、かっこいいもんな!』
かっ!
雪音が目を見開いて、俺に対して、信じられない…何を言ってるのこの人?と言った眼差しを向けて来た。
『あれ?俺、何か変なこといったか⁇』
周りを見渡したが、皆、やれやれといった表情をしていた。
ピリリリリ…
急に携帯の電子音が聞こえた。
ごそごそ…
『……は…い』
雪音がポシェットから携帯を出して耳に当てた。
鳴っていたのは、雪音の携帯だったようだ。
『すみません雪音様!恭弥様がここまで鈍感で唐変木な方だとは思いませんでした!【お父さんみたいな人】と回りくどく言わず、【パパみたいな人】とすれば良かったのに、本当にすみません!ゲーム制作スタッフにもきつく言っておきます!本当にすみません!』
何やら電話越しで、女の人が誤っているのが聞こえたが、どうかしたのだろうか?
パタンッ。
通話を終え、携帯を閉じた雪音から負のオーラが出ていた。
『ゆっ、雪音の歳ぐらいの子は、皆お父さんが好きだからな〜。別に恥ずかしいことなんかじゃないぞ?』
『………』
負負負負負負負負負負負負負負負負負負負負…
何故か、俺のフォローは逆効果で、雪音の負のオーラの噴出が激しくなった!
『あっ、でも雪音が誰かと付き合うのを考えたら少し複雑な気分だなぁ〜』
ピクリピクリ!
俺の発言に雪音が反応した。
『ぱぱ…ゆきが…ほかのひと…と…つきあうの…いや?』
『あぁ!嫌だなぁ〜』
『……ほんと…?』
『あぁ、本当だよ!』
『…そっか…』
ぽわぁ〜
雪音が、急に笑顔になり、負のオーラの噴出を辞めた。
『どくせん…よく……でも…だいじょうぶ…だって…ゆきは…ぱぱの…もの…だから』
『雪音、今、何か言ったか⁇』
よく聞き取れなかったが、雪音が何か呟いてた様なので、聞いてみた。
『なんでも…ない…』
ぷいっ、雪音が顔を赤らめてそっぽを向いてしまった。
雪音って、大人しく見えて実は、他の女の子と一緒で、結構な気分屋さんなのかな⁇




