【15.5話】二人目の発信機保持者(美水視点)
目を覚ますと、そこは、私の自室でした。
すぐに現状を把握しました。
『むむむむむ…』
私は、雷花ちゃん(私の義妹)と一緒に浮気気味な夫を懲らしめてあげようとしました。
でも、それがいけなかったのですわね。
夫の罪を許してこその妻…
きっと神様が私に罰をお与えになったのでしょうね。
だって、雷花ちゃんが私を騙したのですもの…
雷花ちゃんは、恭弥様を懲らしめる気などなく、私を油断させて眠らせ、恭弥様を独り占めにするための演技をしていたようです。
私には雷花ちゃんが、本気で浮気気味の恭弥様を懲らしめようとしているように見えたのに…
まんまとラムネを口に放り込まれて眠らされてしまいましたわ…
それにしても…あのラムネ、とっても美味しかったですわ…
いえいえ、それよりも、恭弥様は今、何をしていらっしゃるのかしら。
そういえば!!!
保健室で恭弥様に着けた発信機がありましたわね!
あれで居場所がすぐに分かりますわ。
早くパソコンで確認しなきゃ‼︎
すぐにパソコンを立ち上げた。
『え?』
私は、少しだけ驚いた。
『やってくれますわね…雷花ちゃん』
恭弥様の居場所が海外になっていた。
『待っていて下さい、恭弥様!今、美水がお迎えに参ります‼︎』
家の者に手配させ、自家用ジェット機に乗り込んだ。
『さぁ、愛する恭弥様の所に急ぎましょう‼︎』