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【ブラコン※ブリザード】   作者: 雨雪琴音
【短編集】妄想ダイアリー
16/78

SS 不運にもめげず(乙女川視点)

雷花と乙女川さんの戦い、乙女川さんは、鈍くてちょっぴり残念な人です。

私は、乙女川おとめがわ 輝夜かぐやクラスメイトの男の子に恋をする花の女子高生だ。私を綺麗な黒髪と整った顔立ちに産んでくれた両親には感謝している。自慢の黒髪は、長く伸ばし毎晩丁寧に手入れをしている。

髪は、女の武器だ!私は、そう思っている。

しかし、私の美貌で落ちない男の子がいる!そう彼の名前は、雪白恭弥くん。

怒っているところをほとんど見たことがない程、優しくおっとりした性格の持ち主である。

見た目もカッコよく女の子にも人気だ。

不思議なのは、彼が凄く素敵な男の子なのに今まで一度も彼女をつくっていないことだ。

しかし、これはきっと運命だ!

彼は私と巡り会い、私と愛し合うために今まで他の娘に目もくれなかったのだ!きっとそうに違いない!


雪白くんのことで、私が気に食わないことが一つある。

雪白くんが妹とあまりにも仲が良すぎること!

朝にメールしても返信は帰って来ないのに、

妹と一緒に楽しくゆっくり登校して来る彼。私がどれだけ返信を待っていたことか!お昼ご飯は、私を誘わずいつも妹と一緒。妹の手作り弁当じゃなくて、私の手作りが食べたいっていいなさいよ!


それにしても最近は、不思議なことがよく起こるのよね。

下駄箱に雪白くんとそっくりの字で『実は、俺、妹を愛しているんだ…』って書かれた物が入っていたり、雪白くんに告白しようとしたら急に体に電流が走ったみたいになっちゃって意識が途切れたり、雪白くんから貰ったジュースを飲んでたら、突然寝てしまったり、せっかくダイエットまでして新しい水着を買ったのに体育の先生が腹痛でプール掃除が延期になっちゃうし…何かに取り憑かれてるのかな?今度、お祓いに行ってみよう。


そう言えば、今週は、三者面談だったの!

三者面談って素敵よね〜

だって親が学校に来るんだもん!

雪白くんの親に挨拶をして、私の親にも雪白くんを合わせるの!

親との顔合わせ。

まるで、結婚のお願いみたい!

『輝夜さんを僕に下さい‼︎』って!

あぁ、可愛いエプロン買わなきゃ!

『おかえりなさいあなた。お風呂にする?(一緒にはいる?)ご飯にする?(私を召し上がる?)そ、れ、と、も…きゃー恥ずかしくていえなぁ〜い!』

鼻血出て来ちゃった…


よし、雪白くんの親に会おう!

そんなことを考えていると雪白くんの妹の雷花さんとばったり出くわした。

『ウワァー、乙女川サン、奇遇デスネ〜』

『そう言えば、今日、私の前に雪白くんの三者面談の予定があったわよね?私の親が雪白くんにあいたがってたから、私の三者面談が終わるまで少しだけ待っててもらえるようにお父様かお母様にお願いしてもらえないかしら?後ほど夕食でもご一緒したいのだけれど…』

『…エエ、イイデスヨ』

妹さんは、快く了承してくれた。

いつかこの娘が私の義理の妹になるのだろうか…


教室で次の順番を待っていると、雷花さんがコーヒーを差し入れてくれた。

コーヒーを飲んだら、不思議なことに眠ってしまった。コーヒーって飲んだら逆に眠気が覚めるはずなのに…

目を覚ますと、眠っている間に雪白くんは、帰ってしまったようだった。彼のカバンがなくなっていたから多分そうだろう。私の面談開始時刻も15分程過ぎていたので急いで面談の教室に行くと、私の親が面談教室前の廊下で待っていた。

しかし、面談の教室に入ってみると、中は空っぽだった。

美空川先生は、どこへ行ってしまったのだろうか…

私は、もぬけの殻の教室を見て切ない気持ちになってしまった。

結局、自分の親にも紹介出来ず、雪白くんの親にもあえず、その挙句、雪白くんは先に帰っちゃったみたいだし…

待ってて貰えるようにお願いしたのに、妹さん、伝え忘れちゃったのかなー…

また今度、機会があるよね!

そのうち勇気を出して、雪白くんの家に行ってみよう!





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