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【ブラコン※ブリザード】   作者: 雨雪琴音
【一章】その名もシス充。
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【9話】混ぜるな危険、妻と愛人。(妹視点)

『お兄ちゃん!話があるの!』

朝食の席でお兄ちゃんに話を切り出すと、お兄ちゃんが少し驚いていた。

『なんだ?』

『私ね、今日、三者面談なの!昨日は、お兄ちゃんの三者面談に行ってあげたから今度は、雷花の三者面談に来て欲しいの!』

そう昨日は、お兄ちゃんの三者面談だった。そして私が、泥棒猫に正妻として立ち向かい勝利した日でもある。

ちなみに正妻とは、夫を正しく教え導く存在であり、正式な妻の名を冠する特別な存在であり、夫が浮気をした時には、制裁を加えることが可能な存在のことを指す。

まぁ、お兄ちゃんは、浮気なんてしないし、させないけどね♪


『今年は、一年生から三者面談を行うのか?俺が一年の頃は、三者面談は、なかったぞ⁇』

『うん。今年から行うことにしたみたいだよ!』

だって、私が今年から三者面談を行うように校長先生にお願いしたから。

『わかったよ。昨日は、雷花に来て貰ったし今日は、俺が行くよ!』

『やったー!絶対だよ!二人の将来について先生に報告しなきゃだね!』

『二人の将来じゃなくて、雷花の将来について先生と話し合うんだろ⁉︎間違えちゃだめだぞ』

あれ?お兄ちゃん寝ぼけてるのかな?

私の将来は、お兄ちゃんと二人で生きるんだから二人の将来であってるのに!


あぁ、お兄ちゃんは、将来就きたい希望の職業を先生と話せって言ってるんだね。

将来の夢なら10年前から変わってないのに‼︎‼︎

あっ、わざと私の口から言わせたいんだね!

お兄ちゃんってまるで付き合いたてのカップルの彼氏みたい‼︎

彼女の気持ちを確認したくて、好きって言ってもらいたくて、わざと聞いてるのかな?ウフフお兄ちゃんったらそんなに私のことが好きなんだねー

そんな幸せな時も長くは続かなかった。何故なら登校時間が来てしまったから…

いいもん!いいもん!三者面談の時にお兄ちゃんとお互いの気持ちを確かめ合えばいいもん!


お兄ちゃんの担任の泥棒猫先生は、今日は、学校を休んでるようだったので、警戒せずに安心して一日を過ごせた。


『雪白さぁ〜んどうぞ入って下さぁ〜い』

『『失礼しまぁーす』』

私とお兄ちゃんは、私の担任の先生に呼ばれて面談の教室に入った。

『雪白さんと雪白さんのお兄さんこんにちわぁ〜雪白さんからご両親の都合がつかなかったことは、うかがっているのでだいじょーぶです!どうぞ、席についてくださぁ〜い』

このぽわぽわした喋り方をする茶髪ショートカットの女性が私の担任の綿田都わただみやこ先生だ。

『失礼します』

お兄ちゃんが少し緊張していた。

『それでは、さっそく面談に入りたいと思います。』

『え〜とぉ〜……雪白さんわぁ〜将来、お嫁さんになりたいそうです!第1希望から第3希望まで全部お嫁さんです。しかもおにぃ…』

パクッ!

あむむあむあむ…

こてっ!

綿田先生がいきなり倒れた。

でも私は、ハッキリと見た!

突然教室のドアの隙間からチョコレートの欠片が投げ込まれ、先生の口に入り、それを食べた先生が倒れてしまったのを!


ガラガラガラ…

教室のドアが開けられ、誰かが入って来た!

『誰っ⁉︎』

『あれっ⁉︎どうかしましたかぁ〜⁇今、人が倒れたような大きな音がしたのですがぁ〜あれぇ〜?綿田先生どうしたんですかぁ〜⁇』

なんと、教室に入って来たのは、泥棒猫美空川潤だった。

『ご心配なく、ただ眠ってるようなのですぐに起きると思いますよ』

『そうなのぉ〜⁇でもでもぉ〜、綿田先生が眠っていたら困るでしょ〜う⁇だって、恭弥くんの妹さん、三者面談の途中でしょ〜⁉︎なんなら私が二人とも一緒に三者面談してあげるわ!昨日は、途中で終わったから!!!!』

『結構です!』

強く反対してあげた!

『雷花、日を改めるよりも今日一気に二人とも終わらせちゃおう!』

『お兄ちゃん…わかったよ…』

しぶしぶお兄ちゃんの提案にしたがった!

『じゃあ〜、面談を始めましょう!』

綿田先生を机の上に眠らせたまま、新しい机をセッティングした泥棒猫が宣戦布告して来た!

『はい。改めまして、こんにちは。雪白くんの担任の美空川です。今日は、よろしくお願いします』

『『よろしくお願い申し上げます』』

お兄ちゃんと二人で頭を下げた。

『じゃあまず、恭弥くんの将来の夢は、何でしたっけ?』

『公務員です』

お兄ちゃんがかっこいい顔で真剣に答えた。

くぅ〜お兄ちゃんの真顔カッコいいなぁ〜写メ撮って待ち受けにしたいよぉ〜

『そうですかぁ〜公務員ですかぁ〜残念ですねぇ〜旦那さんじゃないんですね〜あぁ〜本当に残念です』

泥棒猫は、まったく残念そうではなく、むしろ嬉しそうにしている。

『それじゃあ〜次に雷花さんの将来の夢は…あらあらあら、これは、何でしょう。将来の夢がお嫁さんになっていますね。誰のお嫁さんでしょうね。気になりますよね。そうでしょう雪白くん!』

この泥棒猫分かってて言っちゃってるよ!だって紙には、お嫁さん(お兄ちゃんの)って書いてあるのに、私を茶化して楽しんでるよ!許せないよ!

『だれでしょうね』

『恭弥くんの夢は、旦那さんではなく公務員!雷花さんの夢は、お嫁さん!二人の夢が同じじゃなくて、先生は、残念です。きっと先生の恋心を弄んだ罰でしょう。婚約破棄になっちゃいますねぇ〜』

泥棒猫めぇ〜

お兄ちゃんは、公務員になった後に私と結婚するんだもん!

お兄ちゃんが、第1から第3までの将来の夢の記入欄に雷花の旦那さんって書かなかったのは、なることが既に決まっているし、もう必然的すぎて書く必要がなかったからなのに!

『恭弥くん、公務員を辞めて婿養子にならない?ねぇーなろうよーねぇーねぇー』

『いえ、遠慮しておきます』

当たり前だけどお兄ちゃんは、しっかり断った!

しかし、泥棒猫は、ついに言っては、ならないことを言ってしまった!

もう雷花ちゃん怒っちゃったよー

これは、お兄ちゃんとの仲を見せつけるしかないね!

『お兄ちゃん、雷花のこと好き?』

『えっ?急にどうしたんだよ!』

『ちゃんと答えて!私の将来に関わることなんだから!』

『よく分からないけど、雷花のことは、好きだよ⁉︎』

『私もお兄ちゃんのこと大好き!』

きゃー‼︎聞いたか泥棒猫!

私とお兄ちゃんのラブラブっぷりを!さぁ、次は、どうするのかなぁ〜

『うわぁ〜ん。ずるぅ〜い!私もラブコメしたぁ〜い!もうイヤー!ビールのむぅー』

泥棒猫が泣きながら帰って行った。


ふっ、今日も雷花ちゃんは、勝利しました!


これからも雷花は、お兄ちゃんのために戦い続けるよ!

だってそれが、妻である雷花に課せられた宿命なのだから!

ふふふふっ。


お兄ちゃんの顔を見ると疲れた顔をしていた。

そうだよね。泥棒猫に振り回されて疲れちゃったよね!

よし、今日は、この超絶美妹の雷花ちゃんがお兄ちゃんを癒してあげなきゃ!

今夜は、寝かさないぞなんて言われたりしてぇーキャー!ワイルドお兄ちゃんステキー!

すっごく!た、の、し、み♪





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