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嘘をついたら、たらいが降ってくる  作者: 半空白
第2話 桜澤理音は柊木栄一にご執心
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その3 なぜ桜澤さんは柊木くんを気にするのか?

そろそろ、「オーク」も再開しますからね。こちらの方も含めて更新頻度について考えないといけませんね。今はそんなに暇じゃないし、悩むな。

 

 柊木君と初めて会ったのは高一の五月の頃。学校の廊下だった。


 突然、強いオーラを感じたと思ったら、そこに彼がいた。


 勿論、最初は気のせいだろうと思っていた。


 人間がこんなオーラを出していいはずがない。限度を超えている。


 けれど、彼が纏うオーラは変わらないどころか、ますます大きくなっていった。


 いつしか、そのオーラは祖父のものをはるかに超えるようになった。


 それなら、いっそのこと、彼と結婚することにしようかと思いもしたが、知らない人といきなりそんな関係になるのもどうかと思って、その考えは捨てた。


 けれど、彼の強さの秘訣だけは知りたかった。


 私はあまり強さを追い求めるタイプではない。


 ただ、万が一、おじいちゃんに無理矢理誰か知らない人と結婚されそうになったら、おじいちゃんを倒してでも家を出なければならない。


 そう思った私は彼について調べることにした。


 私の友達に彼について聞いたところ、あんまり知らないらしく、ごくごく普通の高校生という情報しか得られなかった。


 そこで、私は潜伏能力を持つ超能力者である探偵に彼のことを調査してほしいと依頼した。


 結果、予想以上に彼が強いことが分かった。


 二日に一度の頻度であの“鋼鉄人間”と謳われるボークレイと決闘をしているらしい。


 さっき、彼はボークレイとはただの知人だと言っていたが、あれは嘘だ。二日に一度会っているなら、それはただの知人じゃない。


 探偵によると、彼らは話し合っているうちにボークレイが突然倒れているのだという。


 探偵は遠くから彼らの決闘を見ていたから、会話の内容までは聞き取れなかったらしい。


 だが、たとえ、巧みな話術でボークレイを油断させるようなことがあったとしても、柊木君の勝利はおかしい。


 そもそも、あのボークレイが素人による騙し討ちを見逃すわけがない。それも百回以上も繰り返せば、それはマグレではなくなる。これはただ彼が強いから騙し討ちが成功しているのだろう。


 やはり、警戒しなければならない。


 あと、柊木君は多いときには一日に二、三回ほど決闘が申し込まれるらしい。


 レインコート、ベルデンハイム、三猿兄弟、などなど世界各地から一級のバケモノたちが彼に襲いかかっていたらしい。


 そんな彼らに対しても、彼は訳の分からない攻撃で勝利を収めていたらしい。


 私も彼の戦いを直で見たいと思って、今、彼を尾行しているところだ。


 本当は探偵に頼らず、自分で彼を尾行したかった。なのに、おじいちゃんが妨害をしてきて、いつもお家に帰らされるのだ。


 今日はおじいちゃんが遠くに住む旧友の見舞いに行っているらしく、この町の半径500キロ圏内にはいない。これなら、一日中彼の戦いを見ることができる。


 あっ、誰かとぶつかってしまった。


「ごめんな……」


 私は謝ろうとしたが、そのぶつかった相手を見て驚いてしまって、声が出なくなった。


「お前はまさか」


 たい焼きを頬張りながら歩いていたボークレイは私に話しかけてきた。


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