表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
偶像  作者: はるか まこと
1/1

プロローグ

初投稿。

まずは小説にしてみました。

至らない点、設定不十分、あります。

温かい眼で読んでやってください。

どれほどの時間が、流れたのだろうか。


あの人は、元気にしているだろうか。


そんなのは今どうでもいい。


ただ、想いを伝える。







そのまんま、頭に浮かんだ










あの日の記憶を、偶像に━━━━━━━━━━━















だんだん境目がわからなくって来る感覚。



現実に引き戻されゆく精神。



息苦しい意識の中で、ある音を見つけて目を覚ました。


7:00と表示されているであろう手元のスマフォの『停止』ボタンを、手探りでタップする。


いつからだろう。こんなに朝が嫌いになったのは。


支度をし一階に降りると、よく似た顔立ちの男が、澄ました顔でコーヒーを飲みタブレットを弄っていた。


「おはよう」


と男が言う。自分も将来、こんな老け顔になるのだろうか。


全くだ。


「ん。」


なけなしの声を絞り出す。


ニュースではまた、何年も前から続く海面上昇について、などくだらない話題で盛り上がっている。もう手遅れなのに。

家を出る。


住宅街を進む。見慣れた風景だ。仮にも2年間通っただけあって、流石に飽きてしまっている。


「しゅーーーーさーーーーん!!」


金髪のアホ面が走って来る。後輩の咲平だ。


いつもよく慕ってくれている。鬱陶しいくらいに。


同じサークル仲間ということもあって、親しくしているつもりだ。



昼休み、自分は仲間たちに囲まれていた。


「しゅーさん!」

「じん。」

「しゅうくーん」



テーブルの誕生日席に座らされた。特別扱いはやめろと、あれほど言ったはずなのに。


みんな、楽しそうだ。



「しゅうくんのために〜、今日はスペシャルなゲストを連れてきたっすよ!」


後輩の女子、歩鳥が言う。


「絶対喜びますよ!」


咲平も続く。何かしでかすのはいつもこの二人だ。同級生ともあって、気が合うのだろう。



「かりんちゃーん、いいよー」


黒髪の女子大生が歩いてきて、向かい側に座った。


同級生の千堂 華凛。 穏やかな雰囲気と清楚な外見。俺は密かに好意を…どうだろうか。



「おはよ、神王寺くん。」


「ん、ん。」


言葉が詰まる。あいつらは馬鹿なのか。なんでいきなり会わす。


「たまたま今日ヒマだよーっていうから、連れて来ちゃいました!」と後輩達。


実は華凛とは幼馴染だ。昔から親の方が深い関わりがあり、小さい頃によく逢っていたのを覚えている。


しかし時間が経つにつれて疎遠になった。親の関わりも今では一切ない。


しょうがないことなのだろうが。



━━━━━━━━━━━結局ろくに話せなかった。



頼むからやめてくれ。自分のペースがあると言い聞かすが、2人はまるで聞いていない。



励ましてくれているんだろう。



この毎日が、壊れてしまう前に。



暗い部屋。


沈みゆく夕日。


すくむ足。


震える手。


滲む視界。


一枚の紙。


忘れることは、ないだろう。







帰路、先程の4人と別れて1人近くのカフェに入った。



特に用事もないが、体が行きたいと言うので身を任す。



「いらっしゃいま…柊くん?」


「ども…」

声を漏らす。



テーブルを手際よく拭いていたのはここのカフェの店主、かみしもさん。



マダムというにはまだ早い、落ち着いた女性だ。



結婚をして、カフェを夫と2人で営んでいる。



勿論行きつけの店だ。ここに来ると、嫌な思い出を忘れられる。



甘めのコーヒーを頼み、カウンターに腰を下ろす。



「どーしちゃったのよ。暗〜い顔して。」


知ってるだろ。と言いたい。


「こういう時こそ、気合い入れて生きないと駄目じゃない?ほらっ笑って。」


笑えるか。


「シャイだなぁ。」


悪かったな。


「ああ…そうだよな。旦那さんは元気なのか?」


話を逸らしてみる。


「勿論よ。今日も事務の仕事に追われてるみたいでね。」


「大変だな。」



安堵の表情になる。緊張したらすぐ喉が乾くので、コーヒーを口にする。



美味い。



そう言ってやろうと口を開けた瞬間、



パリン、と。



窓ガラスが割れ、外で爆発音が聞こえた。


「キャーーッ!!」


裃さんが叫び蹲る。反射的なものだ。


店が暗くなる。自動シャッターの閉鎖が始まっていた。


「落ち着いて、裃さん。」


とりあえずなだめる。


「ちょっと行ってきます」


閉まりゆくシャッターをくぐる。自分でも何を考えているかよく分からない。


街を襲った奴らが、先程別れた仲間の元に向かったからだろう。


身体が、動く。


「駄目!行っちゃだめ!死ぬわ!」


裃さんが言う。しかし腰が抜けて寄ってこれない。



「さいですか。」



どうせ一度はおしまいにしようとした命。



俺は進んだ。

プロローグです。次回から本格始動。

まだまだ、わからないことだらけです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ