猫の恩返し…?いやいや……狐ですけど…ん?
あらすじ・・・
森を歩いていたアルジェ達一行…元兄、今は妹、新たなる仲間リュミエール・へヴィン…略してリュミを仲間に加えた後にその森を歩いていると…突然アルジェ達はアルジェが焦げた臭いがするといった、皆もそれぞれ臭いがするらしく…本当は面倒で行きたがらない筈のアルジェが皆に相談し行くこととなった…そこで見た光景が、不可思議に焼けた野原…例えるなら…その野原に蓋をした後に高温の炎で焼き払った…そんな感じで、そこだけ綺麗に焼けていてその他の場所は燃え広がらず全て無事……それを確認したアルジェ達一行は皆で原因を突き止めるため、あまり散らばらずに探ることになった…アルジェはその焼けたものに注目をしていてその中から焼けた臭いではなく獣臭いが僅かにしているとわかりその臭いに集中していた…しかし、その瞬間にアルジェにどこからか放ったであろう、魔法の火属性の塊がアルジェに直撃…皆は必死に言ったが聞こえていなかったらしく…結果的にこうなってしまった…
その後、アルジェが出てくるよう促すと出てきたのは、狐の獣人…しかも少し幼い…女の子だった…アルジェは敵じゃないことを話すも、相手は聞く耳を持たず問答無用に襲ってきた…がアルジェ達には通用せず、分身魔法をもってしてても勝てなくしぶしぶ負けを認めた後…クズハにやっと敵じゃないことが分かった…
今回の話・・・
あの後から間を開けて次の話へ…今回の舞台は案内された馬小屋と新しいキャラ三人!!
元小説のクズハに加え…同じに見えて実は違う!?黒狐と
あまり喋りたがらないが実は二重人格持ちで見た目からは想像もできない種族の白狐が登場!!
さて、どうなるか…!?
「この度は御迷惑をかけまして、申し訳御座いませんでしたわ……」
「いえいえ…解れば結構ですから……「リンはアルジェの言うことに従うよ!「大丈夫!リンシェも異議なーし♪「アタシはアルジェを信じているから異論は無いからね!「ヘルと同意見…で許せちゃうよ♪「グルゥッ!」」」」」」
俺たちは今、ある獣人に連れられてとある小屋へとつれていってもらっていた。
何処に案内されているのかは俺も仲間たちも知りはしない…見えてきたらしい……馬小屋?
そう俺は思った。たぶん、皆もそう感じているだろう。案内されたのは小屋のようになっていて、外中同じくボロボロで今にも崩れそうな小屋だった。
案内されるがままに、その小屋へと入って丁度真ん中にテーブルが一つありそれを囲むようにして皆が座った。
その後、案内をしてくれた狐っ娘から口を開いた。
「自己紹介が遅れました…私の名前はクズハと言いますわ…そして…私の他にもう二人いるのですが…ミズハ~!!コユキ~!!私…帰ってきましたわよ~!!」
と、知らない人の名前を呼ぶクズハ…この娘の友達だろうか…そう考えていると…
「はい~?呼びましたかぁ~クズハさん♪「わ、わ、私…の事……呼んだ…の?クズハさん……?」」
と二人の声がして見渡すとこの二人はあり得ないところから顔を出した…。
一人はクズハの影の中から…もう一人は、いつの間にかクズハの後ろで俺たちを物凄い警戒しながらチロチロ見ている白狐っ娘が。
クズハはお姉さんなのか、その二人に向かって自己紹介をするようにと促した…一人は影から這い出てきてクズハの隣に…もう一人は、俺たちに怯えながらもゆっくりとクズハの隣へと行き、その隣に恐る恐る、座った…その後何秒か立った後にクズハの隣に居た黒狐のミズハが口を開いた…
「ワタシの名前はぁ~ミズハっていいますぅ~。種族は妖狐とかぁ~黒狐の妖狐って間違えられますがぁ~…こう見えて…吸血鬼…なんですよぉ~。なのでぇ~クズハさんから血液を定期的に吸わせてもらってまぁ~すぅ♪…ちなみに…物凄いコミュ症なのでぇ…話には口を出さないと思うんでぇ~そこのところをわかってくださいぃ~よろしくお願いしますぅ~」
この娘は妖狐じゃなく吸血鬼だって!?見た目は、クズハにとても似ていて…違うとすれば毛の色と目の色…口の中から出ている八重歯くらいだ。毛の色は黒がかった黄色が主にあり、その瞳の色は紅の色より少し濃く、微妙に黄色が入っている感じだ…そして、吸血鬼は絶対にあるとされる鋭く尖っていてかつ、長い八重歯だ。それに気づくまではあんまり目立つことなかったが、自己紹介をされてよくよく見ると、確かに吸血鬼だと改めて分かった。
そして、その吸血鬼のミズハが終わった後、今度は自分の番だと気づくコユキはやはり自己紹介が怖いようだ…しかし、クズハとミズハが説得をして何とか自己紹介することになった…そして、いよいよコユキが口を開く…
「わ、私の…名前は……コユキ…ですぅ……でもぉ………コユキって名前…は…この時だけ…で…この性格……じゃないときは……スズネ……と…いって……いま…すぅ…しゅ…ぞく…は、せ…青竜…違う性格の…とき……は…す、朱雀っていう種族に……なりますぅ…迷惑だし…クズハさんに似ている姿で……分かり辛いかもしれ…ませんが……よろしくお願いします……」
と白狐に似ていたが…やはり、見た目で判断はいけなかった…コユキの時は青竜という種族らしく、見た目も分かり辛く、とても竜には思えない…しかし、これも一部クズハとは明らかに違う点があった…まずは、見た目からは絶対わからないであろう背中だ…本人ごとく…隣にさえいなく、よく見ないとわからないだろう。背中の真ん中あたりだろうか…その毛が背中から御尻まで続いていたのだ…普通は首から背中にかけてはクズハも毛がないはずだが…この娘は毛が生えていたのだ…この特徴は龍と竜の違いに含まれるであろう…日本の古文書などに書かれていたはずなので…気になるならぜひ調べておくれ…ちなみに…俺は調べたぞ……脳内検索機でな…。
…は?そんなものはない…だと…!?…俺の記憶は違いないはずだからな!!…自信ないけど…とこういう反れた話は置いておいて…えっ?都合よく逃げるな…だと!?…小説が進まなくなるからここで割愛!!はいっ!!!
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そうして、コユキの自己紹介が終わり、次は俺たちの番だった…最初にしたのは、アルジェからだった…
「クズハちゃんとミズハちゃん…それに、コユキちゃんですね?僕のことはアルジェでいいですよ」
「リンだよ!フルネームが、リンシェール・へヴィン。略してリンって呼んでね?」
「リュミで~す♪リンお姉ちゃんの妹、リュミエール・へヴィン!リュミと皆が呼んでいるからそう呼んでね♪」
「あたしはアリスっていいます。フルネームはアリス・ティンベルです。まぁ…皆からは…毒舌って言われますけど……気に障ったなら言ってほしいです…善処するように…努力はしますので…」
「もう…アリスはツンデレで…色々と荒れてはいるはずなんだけどね…「なわけないじゃん!?「そういう嘘はいけませんよ?「あんた…お母さんじゃあるまいし!?というか、いい加減…子供扱いしないでよね!!「まぁ…そういうアリスは置いといて…「華麗にスルーしないでよねぇ!?「…私はミラと言います…こっちは相棒のヘル♪「グルッ!!」という訳で、よっろしくね~♪」」
「……個性的な皆様なのですわね…?…わかりましたわ。その…出来れば言葉だけじゃなく…形となるようなお詫びがしたいのですが……今の私にどこまでの事が出来るか…」
「ふむ…そうですか…「リンはアルジェさんの服かなぁ~みっともないし…「あっ!それにリュミも一票!「そうね…出来ればあたしも服くらいかな…アルジェが可哀そうだし…「私はお詫びより…アルジェの格好!ほら…:裸は女性の恥さらし:って言うじゃない?「初耳ですが…「「言わないよ!「なわけないし、聞いたことない!!「…あれ?…私の常識ではそうだった気がするけど…「…頭壊れましたか?「これこそ、常識的間違いだよ…「元の世界でどう暮らしたらそうなるのかな~…?「ちょっと寝て頭冷やしたらどうなのかしらねぇ!?「それはそれで良しとして…「「「「良くない!?後でこっち来て!教えるから!!「…わかったよ…とりあえず、私が言いたいのは…服がアルジェに必要ということかしらね…」」」」」
初めて、知ったぜ…ミラがお嬢様と知っていたけど…まさかの常識が間違って教えられていたとは…これは後で教え込まないと…大変だな……
「貴女達…いつもこんな感じですの…?ずいぶんと賑わっているようで…とと…話がそれましたわ…その…服の件ですが…今すぐは…」
ですよね~わかってた…こんな感じの家住んでたら服作るどころかお詫びもできないよね…
でも、ある疑問が生じた…それは、なぜこの娘たちはここに住んでいるのか…母親がいるのなら…もっと良いところ選びますし…大体…母親さえもここにはいないこと自体がおかしい…そう思う俺だが…話が面倒だろうと思ったのであえて聞かないことにした…しかし、クズハはそれを聞くだろうと思ったのか…または、それから話をつなげようと考えていたのかわからないが…その俺が思っていたことをクズハは口を開く…
「実は…私がここにいるのは、ある人の指示で…「そうなんですぅ~私はよくは知りませんがぁ~彼女によると…「クズハ…さんの母様が、…領主様に……協力…しているらしいですぅ…」」」
一切口を開かなかった、コユキもこの時だけは口を開き、クズハの経緯を話した…
「「「「「協力?」」」」」
「えぇ…私はその協力が終わるまでの間、領主様と母様が憂いなく過ごせるように周辺の治安維持……魔物退治を仰せつかっておりますわ」
「ふむ…親御さんが協力っていっても…「その領主さん何をしてるの?」」
「帝国との戦争を終わらせる兵器の研究だと聞いておりますわ…帝国と王国の戦争による土地の荒れは私たち獣人にも他人事ではありませんもの…母様は立派にこの世界に生きるものとしての務めを―」
「―あふ」
「ふぁぁ~……」
「「「………」」」
「アルジェさん?リンさん…それに皆さんも……?」
「あ…いえいえ…何でもないですよ「リンは少し眠くなっただけだから大丈夫…「…「……「…」」」」」
俺とアルジェは話の途中で欠伸を…それ以外のミラ、アリス、リュミは無言でいた…五人の考えていることは同じ…『明らかに騙されているしか見えない』と。
その後にアルジェが眠たそうだったようなので俺が
「ねぇ、そこの藁で寝てもいいかなぁ?「え?私はかまいませんが…「アルジェ?寝よ?「?…わかりました…じゃあ、お言葉に甘えて…皆さん…おやすみなさい…「リンもお休みね…ふわぁ…zzz」」「はぁ…アルジェったらぁ…「リュミも寝たいぃ~「じゃあ、ここで今日は休憩ね!という訳で…お休み~」」」「ちょ!?皆様!?………」
そう言い残し皆五人はこの馬小屋もどきで昼寝?をしたのだった…しかし、ここから始まった事で運命の第二の冒険が幕を開けたのだった……
どうでしたか?
気になるでしょう?
次の投稿はまたの気分次第で!




