8 琴音
灰色猫のクリストファーさんはこれをどのような物語にしたいのでしょうか・・・
「おい、充。大丈夫だったのか?」
授業が終わると、高野 修が俺の席にやって来た。
「ああ、修か。一応、昨日病院で見てもらってきたけど、なんともないみたいだぞ」
「そうか。ならいいが、何かあるなら言ってくれよ。付き合いが浅いとはいえ、友達が倒れるのは目覚めが悪いからな。それと、女子とのつきあい方とかでも相談にのるぜ」
「サンキュー。聞きたいことがあったら、遠慮なく聞かせてもらう」
修は俺がそういうと、満足したように他の人のところへ話に行った。
(シャルル・ボネ症候群ね・・・)
俺はそんなことを考えていると、2時間目の授業が始まろうとしていた、
「席につけー」
俺が授業の用具を机の上に出し終わるとすぐにチャイムが鳴り、教科担の佐々木先生が教室に入ってきてそう言った。
「授業を始めるぞ~」
佐々木先生の担当は日本史だ。この先生の授業はそれなりに面白い。
ただ、それでも授業中に寝ているやつがいるようで
「高野」
2分毎に3回名前を呼ばれ返事をしないと、チョークを投げられるのだ。
「イテッ!」
さっきのが3回目の呼び掛けだったようで、修は眉間にチョークを投げつけられていた。
「少し早いが、授業はこれで修了。チャイムがなるまでは廊下に出るなよ?」
佐々木先生はそういうと、教室から出た。
授業が終わり、俺は少し眠くなったため、机に突っ伏した。
目が覚めると、4時間目の授業が終わろうとしていた。
どうやら俺はこの時間まで寝ていたらしい。
授業が終わると同時に、俺は大きなあくびと背伸びをした。
「充のくせに居眠りなんて、とても余裕そうじゃない」
そんな声が隣からした。
この声は隣の席の笠井 日向だろう。
日向はツインテールの金髪強気お嬢様という、どこかのアニメにでも出てきそうなやつだった。
「なんだよ、日向」
「そんなことしてるからテストでもあんな結果なのよ」
「お前だって俺とそんなに変わらないだろ」
ちなみに俺の成績は中間だ。
まさに、良くも悪くもないと言うのがしっくりくる成績なのだ。
「それでも、私よりもしたでしょ?」
「俺が本気を出したら、お前なんて簡単に勝てるっつーの」
「なに? 負け惜しみ?」
日向とそんなことを話していると、
「充、そんなことをしてると、昼食を食べる時間がなくなるぜ。笠井さんも最近は弁当みたいだけど、食べなくていいのか?」
修が近寄ってきてそう言った。
「あ!」
「ん? 日向、どうしたんだ?」
日向が突然大声を出したので、気になって聞いてみる。
「なっなんでもないっ!」
日向はそう言うとプイッと俺から顔を背けた。
こんにちは、琴音です。
今回も新キャラを出してみました。
もうすでに、私が書こうとしているものに気づいている人がいるかもしれませんねww
面白くできるようこれからも頑張ります。
それでは、次回10話でお会いしましょう