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賢者の剣  作者: 陽山純樹
真実の探求

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色々な試練

 食堂を出て、少し建物内を探し回っていると、リーゼを見つけることができた。そこでリズファナ大陸へ向かう場合、どうするのか尋ねてみると、


「さすがに政治的な話になるわけだから、私もおいそれと同行するとは言えないわね」

「その辺りは理解しているのか」

「私をなんだと思っているの?」

「いやまあ……」


 結構強引なこともあったからなあ……俺のことをジト目で見据える彼女に対し俺は、


「ちなみに本音としてはどうだ?」

「見聞を広める意味合いでも行きたいけれど」

「わかった……が、リーゼの本国とも話をしなければならないところだから、俺が良しと言っても一存では決められないな」

「許可が出た場合は同行しても良いのかしら?」

「そもそも許可が出たら俺に止める権利はないだろ」


 その言葉にリーゼは「それもそうね」と応じた後、


「なら、許可が出るように頑張ってみるわ」

「……聞きたいんだけど、具体的に何をするんだ?」

「何をすると思う?」


 聞き返された。俺は何も答えられず、尋ねるのも躊躇し無言に徹することにした。


「それじゃあ私は説得のために動くとするわ」


 リーゼは足早に去って行く。まあ彼女のことはこれで放っておくとして、後やることは何がある?


「さすがに持っていく物資とかは城側が用意するだろうし……あ、そういえば」


 俺は移動を開始。程なくして辿り着いたのは、星神の研究をしている場所。そこで人間モードのフェウスがいるのだが、


「フェウス、少しいいか?」

「あら、どうしたのかしら?」

「リズファナ大陸へ赴く際、こちらが手薄になる。まあこの城を狙って攻撃してくるような輩はいないと考えてよさそうだし、問題はないだろうけど……連絡態勢を確立できそうなのは良いとして、こちら側のこともきちんとケアしておかないと、と思ってさ」

「私達は同行しないのよね?」

「ああ。精霊達が行くことはないな」


 その言葉にフェウスは口元に手を当て、


「ルオンが懸念を抱くのも理解できるわね。なら、あなた達が不在でも動けるようにしっかり態勢を準備しておく必要があるわね」

「他の精霊達とか、あるいは天使やエーメルとかに協力を仰いでもいいと思うぞ」

「そうね。多種族と交えてどうするか決めるとするわ」


 ……エーメルとかは行きたそうに主張するだろうけど、さすがに魔族が同行してしまっては警戒されるだろうし、あきらめてもらう他ないよな。


「実際に行くまでには期間があるから、ゆっくりやってくれ」


 俺がそう言うとフェウスは「ええ」と相づちを打った後に、立ち去った。

 他にやっておくこととしては……とりあえずリストアップをするかと思い紙とペンを用意する。それと共に星神について、改めて考える。


 巨大な力である以上、それを打倒するのならば生半可な力では無理だ。だからこそ今、俺達は戦うための準備をしている。その中で俺達はどうやって戦うのか……理論構築は少しずつ進んでいる。

 星神の使徒が出現したことで、完成までの速度が増した感じだが……もし使徒がいなかったらもっと遠回りしていたはず。あれは俺達にヒントをくれたと言っても良いのだが……まあ、星神の意図を探っても意味はないので、動機については考えなくてもいいか。


 そして俺達はいよいよ星神が破滅をもたらすきっかけに触れようとしている……ゲームにおける最新作。情報は持っていないので完全手探りになる。これまでとは違う動き方を求められるのは間違いない。

 最大の問題はシナリオ通り進むのかどうか、だけど……俺達がやるべきことは、主人公達の動向を観察し、また国側の動き方から一体何が起こるのかをできるだけ早期に推察することか。可能であれば破滅の未来をもたらす出来事を止めたいけど、さすがに厳しいとは思う。


 後は、星神に関する情報を得ること……リズファナ大陸でやることは多いな。その中で俺やソフィアはどう動くべきか。


「できる限り動き方を想定するべきだな……時間はあるし」


 やれることとしてはそのくらいだろうか。よって、俺はひたすら思考に没頭することとなった。






 その後、リーベイト王国側から正式に俺とソフィアを招待する要請がやってきた。クローディウス王はそれを受理し、物事が着実に決まっていく。

 国同士のやりとりは政治に関わりがない俺はまったく触れることができないので任せるしかないのだが……クローディウス王の仕事だ。信頼することにして、俺達はリズファナ大陸へ赴くメンバーの選定と、動き方について相談を行った。


 とある人物から面白い策を提示されたので、俺やソフィアは話し合いの結果採用。それを含めどういう面子で大陸を渡るかを決める。また、連絡手段については確保できているとはいえ、バールクス王国側を放置というわけにもいかない。俺が不在の間にも研究は続けられている。俺が得た情報で武具などの調整についても変わってくると思うので、できるだけ早期に星神についての情報を得たいところだ。

 国家間で顔合わせに加え、星神の情報を得る……この二つを同時に実行するのは大変だし、俺やソフィアだけではおそらく厳しいのだけれど、そこは組織の人員でカバーすることになる……ま、やることの多さから考えて少しくらい無茶をやらなければならない状況なのだ。組織として動く点を存分に利用させてもらうことにする。


 そうして時は過ぎていき、少しずつ暖かくなってきた時、まずリーベイト聖王国側から使者がやってきた。クローディウス王はそれを快く歓待し、また相手側は英雄と王女の来訪を楽しみにしていると告げた。


「大陸間において、経済面で特に発展を進めていきたいと考えています」


 王はそれに同意し、今後も色々と交流していくことを約束。また俺達と共に幾人かの重臣も帯同することとなった。

 完全に政治的な話になりつつあり、俺達の立ち位置などがどうなるのか疑問だったが……そこは「大丈夫です」とソフィアが言うので、俺としては信じることにした。


 これはある意味、ソフィアにとって初めての仕事。政治にあまり触れてこなかったあ彼女に与えられた大きな仕事。これが成功すれば、国を統べる者としての評価も良くなるだろう。

 色々な試練が待っていると思いつつ……さらに時は流れ、いよいよその時がきたのだった。


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