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賢者の剣  作者: 陽山純樹
世界を救う者

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対応策

 敵を倒すより前に、俺達は対応策を講じることに。ガルクは神霊や精霊に呼び掛けさらに広範囲かつ、精密な索敵を始める。その結果がわかるのは時間を要するため、俺やソフィアは別の作業に従事する。


「ソフィア、そちらは大丈夫そうか?」

「はい」


 応じるソフィア。その周囲にはデヴァルスやジンといったそうそうたる面々がいる。

 彼らは何をしているかというと、彼女の指示によって拠点を強固なものにしている。具体的に言えば、俺達の拠点……その周囲に城壁を築くというものだった。


「城壁、と言っても木製だが」


 ちなみに材料は周囲の森……築城とかできるのかと思ったのだが、天使にそういった知識を持っている存在がいるらしく、ソフィアが指揮をしてその天使が指導、という形で各々が動き始めていた。


「うん、色々と想定して部下を連れてきてよかった」

「どういう想定なんだよ……」


 俺はなんとなくツッコミを入れるが、結果的に彼の判断が正解だったわけだ。


「デヴァルス、木製とはいえ魔法を使えば強固にできるだろ?」

「そうだな。単純に魔力障壁を構成するより、より頑丈になるな」


 森の方角からは木を倒している音が聞こえてくる。まさかこんな所で土木作業をやるとは思わなかった。


「天幕が張られている場所を中心に城壁を作成し、そこから広げて魔王城の周囲まで固めよう」

「おいおい……」

「だが、敵に邪魔立てされないようにするにはそれが一番じゃないか?」

「……逆に、魔王城の地下にいる星神近くに敵がいたら面倒なことにならないか?」

「そこはちゃんと多重構造にする」

「どれだけ規模を大きくするんだ?」

「それなりに人的リソースもあるんだ。天使ですら後方支援という役回りである以上、このくらいはやらないとな」


 周辺の木を伐採して魔法を使って持ってくる光景は、なんだか異様なのだが……それに、魔王城周辺の森を丸裸にしそうな勢いである。


「伐採している木の場所とかも何か思惑があるのか?」

「単純に魔王城までの道において、視界を確保しやすいようにだな」

「敵がいるのかを確認するためか……たださっき言ったことをやるには、相当木材を用意しないと難しくないか?」

「材料そのものは様々な種族の力があればどうにでもなるさ」


 ――それを言い表すように、恐ろしい速度で丸太が積み上がっていく。


「城壁にする加工についても問題はない。これを最終的に石材か何かすれば完璧なのだが……」

「どこまでやるんだよ」


 苦笑する俺。ともあれ、デヴァルスは本気のようだ。


「土木作業に従事するのはいいけど、滞在するための物資には限りがあるし、ほどほどにしてくれよ」

「敵が来たら都度対応するさ……明日くらいには仮組みくらいはできそうだな。いや、昼夜問わず動けばもっと早くいけるか?」

「……無茶はしないでくれよ」


 何を言っても聞かなさそうな雰囲気だったので、それだけ言ってデヴァルスの下を離れた。そして一通り指示を出し終えて一息ついているソフィアへ声を掛ける。


「なんだか物々しくなっているけど……」

「私としても想定以上の行動ですが……城壁があれば有効なのは間違いありませんし、任せておいて問題ないでしょう」

「城壁ができる場合、デメリットとしては中に敵が発生した場合逃げられないけど……」

「その辺りは対策を立てています。具体的には拠点から魔王城周辺に掛けては特に重点的に索敵を行い、奇襲を内容にする。加えて、色々と仕込みをしているようです」

「星神に対抗するための魔法……か」

「はい」


 平行世界からやってきた敵との戦いで切り札を一つ使ったわけだが、ガルク達にはまだまだ対策があるみたいだな。もっとも、仕込みについてお披露目することは敵にこちらの手法を見られてしまうことに繋がるため、極力避けたいところだが。


「城壁ができればより安全安心かつ、気持ちよく休めるように建物でも作成しましょうか」

「さすがにそこまでする余裕があるなら、決戦に挑んだ方がよさそうだけどな」

「どうするかは後々考えましょう……ルオン様、そちらは――」

「ああ、拠点についてどうするか確認したから、こちらも動き出すよ」


 ――そして俺はリーゼと顔を合わせ、平行世界の存在と戦った面々を集める。


「今回、敵の詳細がわかったら俺達が動くことになるだろう……もっとも、全員で行くかどうかは不明だ。敵の能力などを加味して少数で仕掛ける可能性はある。そうなった場合に備えて、今のうちに役割を決めて即座に動けるよう手はずを整えたい」

「指揮官は私とルオンでいいのかしら?」


 リーゼが疑問を呈す。それに俺は素直に頷き、


「前回の戦いぶりを見て、リーゼが適任だろう。それに、もう仲間にもリーゼの能力は認められているだろうからな」


 仲間達は幾度となく頷いた。それでリーゼは嬉しくなったのか、


「今まで以上に、期待に応えられるよう頑張るわ」

「よし、それじゃあ――」


 俺達もまた次の戦いに備えて準備を始める。索敵の結果、相手にソフィアなどの姿がなければ、彼女なども戦場に立つ可能性があるだろう。

 そういったことを踏まえつつ、メンバーを選定しなければならない……苦労するだろうなと思いつつ、俺はリーゼや仲間と話し合い続けたのだった。


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