表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/18

十三話




翌日の朝



ピアに怒られた



今はベットの横の床に

正座をさせられている


ピアはベットに座り腕を組み

説教をしていた



どうやら深淵の森中部の上空に現れた扉をピアは見ていた様だ



「たかがサイクロプスやケルベロスごときに神話の神々を召喚するなどばかのする事だ!


召喚できたのも驚きものどころの話ではないがそれは今は置いておこう


深淵の森の魔物を全滅させる為なら

まだ100歩譲って人族たちのためになるから許すものの…


どこまで分かりやすい殺戮をするんじゃお主は!


あの現象のせいで深淵の森は1時的に立ち入り禁止の措置も取られたんじゃぞ…」



「面目次第も御座いません。」



「まぁ、良い、メイもその後色々と考えたんだろう?」



「なっ!…見てました?」



「うむ…じゃが余り気にするでないぞ…

最後に関しては妾まで辛くなってくる…」



「すみません。

…ピアありがとう」



心配してくれたのは嬉しかったけど

独り言を聞かれていたのは

恥ずかしくなった



それからの1週間半は極力

オーバーキルを避けた


午前を

剣術をメインで魔物を討伐し


午後をアイリと共にピアの剣術指南を受けていた



「どうやら随分と形になって来た様じゃの。アイリもメイも

後は自分て研鑽し反復するのが良いじゃろう」



ピアからお墨付きを貰えた


この1週間半で

感覚と身体能力が高いからといって

その能力だけに頼るのは良くないと分かった


身体覚醒にしても感覚覚醒にしても自分の

戦闘の経験が少ないがために魔物の攻撃に反応しきれなかったり


ピアの仕掛けた罠にかかったり


ピアとの訓練でミスする事もあった



大事なのは自分の実力だ。


強化魔法に頼るだけじゃ

いずれ限界がくる


魔法学院に入ったら

魔力の制御を学び


身体覚醒術(パワライズ)


感覚覚醒術(センス)


もっと使いこなすつもりだ

しっかりと制御し日常の生活で発動させない様にしなければな



それと学費は自分で払わないとなぁ


一週間半の間に魔物をばっさばっさと

なぎ倒していたお陰で稼いだ分で

2、3人分の学費を十分まかなえてしまうほどの金と

ギルドの受付嬢の引きつったスマイルを

手にいれたのだ


うん、後者は全くうれしくないな



その事をピアとアイリに言ったら

アイリも学院に入る事になった



あ、受付嬢の事じゃないよ?

一応言ったらピアのげんこつをくらったけど…


理事長の許可は取れたらしい

理事長いわく1人も2人もかわらん

だそうな

そういうものなのか?




やっと編入まで1日を切ったから

ついに明日編入することになる


今日はピアの家に制服が届いたらしく

急遽アイリの制服も用意された2枚の制服が箱に入っていた



「わぁ!すっごい可愛い!!」



アイリは制服を着て


鏡を見て喜んでいる

け、けしからん。


スカートは膝上10cm程で

全体の色は紺色、

上に着るものは特に指定が無い

ためアイリは薄い青の服を

着ている


後はパーカーを大きくした様な形状の黒いローブを

羽織れば良いのだ

そして学年を示すバンドを手首に付けている


正直かなり似合っている


街中で歩いていれば10人中8人が汚い笑みを浮かべる事間違い無しだ


現に自分の顔も今鏡をみたらとてもだらしなく鼻下が伸びている事だろう


いや、ほんとに伸びていた…



これは学院に行かせたくなくなるよ


いらん虫にたかられそうだ



「どぅ!似合ってる?変かなー?」



「か、可愛いと…思う…


お、俺も制服を来てくるよ!」



うっかなり恥ずかしい事を言ってしまっい

数秒の沈黙が訪れる

恥ずかしくてしにそうになったので

自分の制服を持ちダッシュでリビングから出て行くことにした



「かかかかかかか可愛い!?


な、な、…」



その頃アイリの言語機能は

破壊されていた



自室に戻り気を紛らわす為にいそいそと制服に着替える


男子の制服は

濃紺のズボンに

自由なシャツを着て

黒いローブを羽織る

そして腕に学年を示す

バンドの様な物をつけるのだ


因みに1年のバンドの色は赤


2年は青 3年は緑となっている


そういえばセシリーも赤だったな


まぁセシリーは貴族のクラスだし


滅多に会う事は無いだろうな


なぜ合わないかというと


帝立アンマグル魔法学院は



学年に年齢は特に関係なく

3年制でクラスは1学年に6つあり

3つが王族、貴族生徒

残り3つが平民階級の

クラスになっている。


1クラス〈イクシノース)


2クラス〈ハヴィツルスメント)


3クラス〈オーフェンユヴィティ)


分け方は貴族(ノーブル)クラスの3つと平民(カーミナー)クラスの3つである



この学院にいる限り貴族としての

権力は一切通用しない為

平民も安心して通う事が可能らしく

この時代に珍しい実力主義であり

実力がなければ貴族でも弾かれる


そして実利さえあれば国の要職にも着くことが出来るらしく


騎士団や宮廷魔術師なども平民からなる事もできるらしい


因みに編入するクラスはピアが勝手に決めた為

メイとアイリは

平民(カーミナー)クラスのイクシノースとなった




途中

ピアから助言をもらった


おなごと仲良くしたいんだったら

アイリの目が無いところでやらんと

後ろから刺されるぞーフハハと

言われた


ヤンデレかよ!


とツッコンでおいた


魔武大会は2ヶ月後にあるみたいだし


それまでに実力を付けておきたいな


明日が楽しみだ


出来れば久しぶりにセシリーにも会えれば良いな





この平和が後5年程度しか続かないと


思うと愛おしくなる


でも


向こうの世界に帰りたい


ユメが心配だ、



なのに


今はこの世界も


護りたくなってしまった




「……ごめん…兄ちゃんはまだ


…帰っちゃいけない気がするんだ…


…全てが終わったからって帰れる保証はないけど…


帰るために


心配かけてるだろうなぁ


おやすみ…ユメ…」














その日はワクワクして眠れなかった


改、アイリをイクシノースにしました

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ