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3話 全員集合

「目が!!目がー!!」

「眩しすぎます・・・」

「ぐああああ!!!!」

「ここ、どこ・・・?」


急な光により3人は目にダメージを受けたのだが、なぜかひーくんだけは無事だったのですぐ周りの確認ができた。


「あ、かっちゃん!!」

「えー?」

「かっちゃんがいるんですか!?」

「なんも見えねー!!」


周りを見渡していたひーくんは消えたはずのかっちゃんを見つけ、かっちゃんの方に走り寄り、そのままの勢いでぎゅっと抱き着いた。

他の3人はまだ目を開けられなかった。


「よかったぁ・・・急にいなくなっちゃうから怖かったよう」

「ぐえっ!!!この声は・・・ひーくんか???それに他のみんなも!!」

「かっちゃんの声だー!」

「無事でよかったです」

「まだチカチカするぜ・・・」


ひーくんはメソメソしながらかっちゃんに抱き着いているが、かっちゃんも他の3人と同じように光によって目にダメージを食らっており、まだ目が見えていなかったが声で存在は分かった。


「やっと、目が落ち着きました・・・かっちゃん改めて、無事でよかったです」

「えらい目にあったぜー、かっちゃん!おいす!」

「かっちゃん!!見つけたぜ!!」


「お前らもきたんだな!!」


ひーくん以外の目のダメージがなくなり見えるようになり、再会できたことを喜んでいると、イナコが突然現れえた4人に問いかける。


「お主ら!どうやって妖路をつかったのじゃ!?あれは、人には使えない術じゃぞ!!」


「え?うわ!狐がしゃべってる!!」

「喋る狐ですか・・・もしかしてこの子がかっちゃんの言っていた手招きする狐ですか?」

「そーだよ、こいつが俺に手招きしてたんだ」

「しっぽが2本生えてるなー?」

「寝る前のばーちゃんの話によく出てくるぜ!!狐!!」


「お主ら余の話を聞かんか!!!!!!」


「大きい声で叫んで、品がないわぁ・・・少しは落ち着きなさいよぉ、毛玉」


「「「「え????」」」」


どこからか声が聞こえ、その声のした方をみるとひーくんの後ろに、背が高く、真っ黒な髪に、金色の瞳、生気の感じない程に白い肌、チャイナ服のようなスリットの入った真っ黒な服、そしてかなり目立つ真っ黒い大きな羽が生えた、謎の美女が立っていた。


その美女はひーくんにゆっくりと近付くと、後ろから優しく抱きしめ始めた。


「会いたかったわぁ・・・私の可愛い坊やぁ・・・あぁ、玉のようにきめ細やかな肌に、宝石のような瞳・・・あぁ、それに、いい匂い・・・もう、食べちゃいたいわぁ・・・」

「はわわわわ・・・!!」


「誰だ?あのねーちゃん」

「ひーくんのねーちゃんかー?」

「見た目が違いすぎるでしょう」

「カラスみてーだな!!あのねーちゃん!!」


急な展開にひーくんはテンパり、他の4人は誰だあの人?といった感じだった。

だがしかし、イナコだけは別であり、その美女に近づき話をしようとしていた。


「相も変わらず、口が悪いやつじゃ・・・久しぶりじゃのぉ、ル「その名前で呼ぶってことは今晩は狐鍋ね?毛玉?」・・・・・黒よ」


イナコが、その美女の名前らしきものを呼ぼうとしたら、それを遮るように美女が言葉を放った。


「納得したのじゃ。お主が余の妖路を使い、こやつらをこの世界に連れてきたのじゃな」

「あら、私が連れてきたのはこの子だけよぉ、他の子に興味ないものぉ・・・」

「なんじゃと?じゃあ、他の者も選ばれたということか?」

「ここにいるのを見る限り、そうじゃないのぉ?」

「あの場にいた者全てが選ばれたということか!?奇跡じゃな・・・」


2人の世界に入ってしまい、聞くに聞けなくなってしまったかっちゃん達は、イナコから聞いた話を他のみんなに説明していた。


「ここ異世界らしくてさ!なんかこの世界にいるイナコのかーちゃんを探すんだってよ!」

「なるほど・・・?ここは別の世界なんですね」

「日本の森と比べてもあんまかわんねーなー」

「海あんのかな!!異世界!!」


「僕も話に入りたいよぉ・・・」


ひーくんだけは美女にがっちりホールドされていたので、話には入れなかった。


それから少し時間が経ち、イナコ達の話が終わり、5人組に話をする。


「来てしまったからには仕方ない、お主達にも話しておこう。余は、この世界の母上を探す為に才ある者が来るのをあの祠で待っておったのじゃ」


「才ある者ってなんだ?」


かっちゃんが尋ねる。


「お主らが祠で見た勾玉には余を含む4匹の精霊獣が宿っておる。精霊獣はそれぞれ母上より使命を課せられていての、それを果たせる素質をもった者の事を余達は【才ある者】と呼んでおるのじゃ」


「なるほど・・・あれ?4匹?数が合わなくないですか?」


はかせが尋ねる。


「いや、合っておる。そやつは精霊獣ではないのじゃ」


黒と呼ばれる美女の方を向きながらイナコが答え、それに伴いみんなの視線もその美女の方に集まる。


「照れるわぁ」

「誰も褒めておらんのじゃ。そやつは母上の古くからの知り合いでな、目的は分らぬが余達と同じに才ある者を探していたのじゃ。はぁ・・・お主、名はなんと申す?」


イナコは黒にホールドされたままのひーくんに問いかけた。


「そ、空上 広樹(そらがみ ひろき)です・・・」

「素敵なお名前ねぇ・・・ひーくんって私も呼んでいいかしらぁ?」

「い、いいよぉ・・・?」

「きゃー!!可愛すぎて食べちゃいたいわぁ!!」


「はぁ・・・ヒロキじゃな。黒に気に入られているみたいじゃが、そやつは自分が気に入った者であれば害をなさん。むしろ、自ら力になろうとするじゃろう・・・じゃから、ひとまずは安心するのじゃ」


黒はひーくんをもみくちゃにしていて、イナコの話を一ミリも聞いていない様子だった。


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