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1話 不思議な狐神社

仲良し5人組は、「森に向かう前に狐神社でお参りしてこーぜ!」というかっちゃんの急な思い付きにより途中で狐神社に立ち寄ることになった。

神社は、社自体の見た目は何てことない普通の神社なのだが、境内に赤い鳥居が1つと祠が1つある少しだけ珍しい神社である。

鳥居の前に着き、これからお参りをする為に本殿に向かっていくのだが、鳥居をくぐった瞬間に全員足が重くなったような錯覚と同時に背中に寒気を少しだけ感じた。


「・・・なんか、おかしくね?」


かっちゃんが一番先に違和感を感じ、それをみんなに問いかけた。


「うーん、なんだろーな・・・すごい空気が重いってか、いやーな感じがするよなー・・・」

「いくら森の中で日陰でも、こんな真夏に寒気を感じる事ってあるんですかね?」

「こ、こわいよぉ・・・」

「気持ちが悪いな!!」


みんなも得体の知れない不気味さに気づき、少しずつ恐怖を感じ始める。


「さっさとお参りして、カブトムシ取り行こうぜ!!」


とかっちゃんがいうと本殿に向かって走り始めた。


「おい、かっちゃん!!これ行くのかよー!」

「ちょっと!かっちゃん!!参道の真ん中走るバカがどこにいるんですかー!!」

「ひぇぇ、置いてかないでー!!」

「泳ぎだったら負けないのにー!」


とそれを追いかけるようにして、みんなも本殿に向かって走っていく。



「はぁ、はぁ、急に走んなよー・・・」

「ほんとですよ、はぁ、はぁ・・・」

「暑いぃぃぃ・・・」

「みんな体力ないなぁ!!!俺まだ走れるぜ!!!」


かっちゃんに追いつき本殿に到着し各々息を整えていると、はかせがあることに気づく。

先に着いたかっちゃんが、本殿とは別の場所を見て黙っていることに。


「かっちゃん・・・?どこ見て・・」


はかせも、かっちゃんの見ている方向に目を向けるとある事に気づいた。


「はかせ、俺の目がおかしくなってなければだけどさ・・・祠開いてるよな?」

「えぇ、僕の目にも開いてるように見えます・・・」


と2人が話すと残りの3人もそのことに気付く。


「え?うわ!ほんとだー!!」

「こわいよぉ・・・」

「初めて見た!すげー!」


それに対しての反応はさまざまだが、かっちゃんだけはまだ何かあるようだった。


「俺さ、とーちゃんとじーちゃんから言われてたんだけど狐神社の祠には近寄るなよって・・・みんなは?」

「僕の家でも言われてます・・・」

「俺ん家もだー・・・」

「こわいから今まで聞いたことなかった・・・」

「ばーちゃん言ってたかも!でも、覚えてねーや!!」


狐神社の祠には昔からとある噂があり、街の人たちはそれを信じてあまり近寄ろうとしなかった。


「まぁ、その話はいいんだけどさー・・・みんなあの変な狐見えてる・・・?」


かっちゃんは視線を祠から動かさずにみんなに聞いた。


「へ?」

「狐ですか?」

「そんなもん、どこにもいねーけどなー?」

「いないな!間違いなく!」


他の4人には見えていないようで、狐なんてどこにいるんだよという反応だ。


「いや、さっきから見えてるんだけどさ、祠の前で手招きしてるんだよ。しっぽが2本生えた狐が」


「なんだそれ!俺たちを驚かせたいだけだろー?」

「でも、よく考えて下さい。あのバカなかっちゃんがそんな話を考えられますか?」

「僕、無理だと思う」

「かっちゃんには無理だな!」

「国語も10点だもんなー」


「言いたい放題言いやがってぶっ飛ばすぞ、お前ら・・・」


そうこう話していると、かっちゃんが祠に向かって勝手に歩き始める。


「かっちゃん!祠に近づいたらだめですよ!!」

「そうだよ、かっちゃん!」

「なにがあるかわかんねーぞー!」

「よーし!俺も行くぞ!!」


4人の声はかっちゃんに届いていないようだった。

かっちゃんは祠に導かれるように歩いていき、狐に夢中で話を聞いていなかった。

そんな中で、わっさんだけはノリノリでついて行き、他の3人も恐る恐るだが祠の前に向かうようにして歩いていった。


「なんだ、これ・・・」


狐に導かれ、祠の前に着いたかっちゃんが目にしたのは、祠の中にある台座にキラキラと光り輝くまるで宝石のような5色の勾玉だった。

5色あるのだが、見た目は【血のような赤、水色に近い青、黄緑で所々濃い緑、琥珀のようなオレンジ、紫が微かに見える黒】であった。

その中でも、血のような赤色の勾玉が点滅するように発光していて、かっちゃんは手にしろと勾玉に言われているような気がして、赤色の勾玉に手を伸ばした。


勾玉を手に持った、次の瞬間!!狐が眩いほどに光り、かっちゃんをその光が包み込んだ。


「「「 「かっちゃん!!!!」」」」


その光景を見ていた4人は慌てて祠に寄ろうとするが、光が強すぎて前を向けなかった。



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