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第一生徒会ルート 第一話

第三生徒会ルートの拠点を破棄して、第一生徒会ルートの開始です。


というか、自分が書くことを我慢できませんでした。


なんという情けなさw

第一生徒会ルート


第一話



~北郷一刀「・・・恋バナじゃないよ?」



 長い長い船旅だったけど、気持ちのいいぐらいの仲間、初めてのルームメイトたちのおかげで、ずいぶんと楽しい船旅となった。


「・・・で、一刀。その幼なじみっていうんは、迎えにきてくれてるんか?」


 真桜の一言に、僕は首を傾げる。


「たぶん来てくれていると思うけど、全員はいるかわからないかな?」

「全員って、何人幼なじみが南洋校舎にいるんだ?」


 驚きの表情の凪に僕は指三本。


「知り合いが三人もいるのか。すごいな。」

「じゃ、三人とも同じ生徒会なの?」


 僕がうなずくと、凪、真桜、沙和が驚いた。


「じゃぁ、一刀も、そこにいくんか?」

「うん、たぶん。」


 そう、僕はそのためだけに南洋校舎を目指したのだから。

 気高き孤高の女の子。

 曹巍カリン、君に会うために。




 船は予定通りに港についた。

 聖フランチェスカ学園 南洋校舎。

 学びと学生の天地。

 僕たちは船から下りたって息をのんだ。

 なにしろソコは「戦場」だったのだから。


「1班から4班は防御線をはれ!」

「騎兵前進!」

「一人たりとも通すな、新入生を守れ!!」

「押し戻せ、すべてだ!!」


 プラスチックの盾を構えで防御する人々が、港に進入しようとしている人々を遮る。

 どんな状況なのか、なにが良いのか悪いのか。

 全く判断が付かない僕たちだったが、ある人物を見つけ僕は走る。


「春ねぇ!! 何事!?」

「・・おお!! 一刀。きたな!!」


 木刀を片手に指揮をしつつ、僕をなでつけてくれた春ねぇ、夏峰なつみね 春蘭しゅんらんは片目を閉じて不器用なウインクをした。


「なに、いつもの小競り合いなんだがな、どうも新入生に男が居ると聞いてトチ狂ってるみたいなんだ。」


 しぱん!と木刀を降ると、突進してきた生徒が吹っ飛ぶ。


「・・・じゃぁ、僕が身の証をたてれば収まる?」

「やってみるか?」

 

 春ねぇの木刀を預かり、僕は天にささぐ様に構える。


「新入生、北郷一刀はここに誓います。我が知を南洋校舎のために、我が勇を第一生徒会の為に、我が武を曹巍カリンにささぐ事を!!」


 瞬間、静寂が生まれたが、それを遙かに越える声が響く。

 それは歓声、それは熱狂、それは・・・・


『・・・第一生徒会会長曹巍カリンは、その身の証を受けましょう』


 まるでモーゼかのように人垣が割れて現れたのは、懐かしき彼女。


「よく来たわね、一刀。」


 右手を差し出す彼女を無視して抱きしめた。

 きゅっと抱きしめると、彼女も抱きしめてくれた。


「もう、いつまでたっても甘え癖が抜けないのね。」

「むりむりむり、どれだけ会いたかったか知ってるくせに」


 もう一歩抱きしめに力を入れようとしたところで引きはがされる。


「こら、一刀。場所をわきまえろ」


 薄紅色の悔い紅をさした彼女は、


「秋ねぇ!!」

「元気そうだな、一刀。」


 ゆったりと抱きしめてくれた。

 これが春ねぇだと、骨の限界に挑戦とばかりに抱きしめられるのが恐ろしい。


「本隊、みての通りだ。第二を押し返せ、我らに正義あり!!」

『おおおおおお!!!!』


 士気の上がる盾持ちたちに押し返された生徒たちは、そのまま三々五々に散っていった。


「良いタイミングだったわよ、一刀」

「ああ、絶妙だったな。」


 秋ねえとカリンにほめられて、すこしくすぐったい。


「村の騎馬団体相撲とかだとタイミングが命だから」

「ああ、あれは面白い遊びよね」

「うちも訓練で取り入れてみますか、カリン様」

「春蘭がバカみたいに突撃していなされるだけよ」


 朗らかに笑う二人に僕は一歩離れて礼をする。


「久しぶりです、カリン。・・・そして、ただいま。」


 一瞬、虚を突かれた顔のカリンだったが、ゆったりとした微笑みで口を開く。


「おかえり、一刀。」



~楽進 凪「・・・すごい展開だ」


 飯スト北郷一刀に知り合いがいるといわれていたので、紹介してもらおうと思っていたのだが、さすがに一生徒会の会長と副会長だったとは思わなかったので、正直に驚いた。

 唖然とする私たちの前でアメリカンな包容をする彼らをみていると、嬉しそうな顔で彼女らを連れてくる一刀の顔を見れた。


「紹介するよ、カリン。彼女たちがこの船旅で世話になった飯スト、凪・真桜・沙和。」


 あわてて頭を下げる私たちに、強い覇気を感じる笑顔を彼女は浮かべた。


「私は聖スランチェスカ学園南洋校舎第一生徒会会長、曹巍カリンよ。一刀が世話になったことを心から感謝するわ。」


 本土まで鳴り響く「覇」の生徒会、その会長。

 差し出された右手を私たちは恭しく握り返した。


「で、一刀。この娘たちはどうなの?」


 何事かわからないが、問われた一刀はにこやかに微笑んだ。


「知勇武はもとより、心根もカリンの想いに違わないよ。」

「そう。」


 満足そうに頷いた彼女は、にこやかに微笑みながら私たちに言った。


「凪、真桜、沙和。貴女たちが望むなら、第一生徒会は貴女たちを受け入れます。希望するかしら?」


 私たちに選択を迫る声だったが、目は違うことを言っている気がした。


(貴女たちがほしいわ。ウチに来なさい)


 一も二もなく頷いた私たちは、トントン拍子に第一生徒会幹部に迎え入れられた。

 後で、私たちのことをんいも知らないのに、なんで幹部なんかにしたのかをカリン会長に聞いてみたのだけれども、答えは想像を絶するものだった。


「一刀が推薦したんだから、信じるしかないわ。もし間違っていたら一刀に責任をとらせるだけよ。」


 怖いヒトだと本気で思った。




~夏峰秋蘭「・・・良い男に成長したものだ。」


 幼なじみ、というか幼い頃に知り合った少年、北郷一刀は純真無垢な少年だった。

 身体能力は遙かに私たちよりも劣るものの、毎日私たちについて着たものだった。

 だが、あの日、私たちがフランチェスカに転出を決めた日、一刀は盛大に泣いた。

 わがままも弱音も見せなかった一刀が、この世の終わりとばかりに泣いたのだ。

 あまりの泣き様に逆に感心した私と姉上だったが、カリン様は微笑んでいた。

 感情らしい感情を大きく制御していたカリン様が、何よりも愛おしい者を見るかのように。

 泣きながら立ち尽くす一刀を抱きしめて、カリン様は一刀に言った。


「強くなりなさい、大きくなりなさい。私の思いに答えられるほど強くなったと思えたなら、私の元に帰ってらっしゃい。」

「・・・でも、カリンねぇ。カリンねぇが行くところは女の子しか行けないって・・・。」

「私を誰だと思ってるの? この曹巍カリンが嘘を言う?」


 正面から見据えられた一刀は、ちぎれんばかりに首を横に振る。


「そうよ、この曹巍カリンが来いというのだから、あなたが強くなった頃に来れるようにしておくわ。」


 強い、強い意志のこもった瞳で見つめられて、一刀は涙を拭って微笑んだ。


「・・・わかったよ、カリンねぇ。がんばって強くなるね」


 誰もが強がりだと解る微笑みだったが、カリン様はそれにうなづいた。


「もしあなたが来れなくても責めないわ。でも、来れたら、そのときが着たら、一つ約束しなさい」

「・・・・?」

「再び出会うことができたら、あなたは私のことを『カリン』と呼びなさい」


 チョットだけ考えた素振りの一刀だったが、今度は真っ赤になって頷いた。


「強くなる、絶対に強くなる。」



 ブンブンと頷いていたあの少年が、目の前にいる少年になったとは誰も信じないだろう。

 しかし、私も姉上も、そしてカリン様も、一目で彼が「北郷一刀」だと解ってしまった。

 引き締まった身体、整った顎筋、意志の強そうな眉毛。

 どれもがあのころを彷彿とさせた。


「秋蘭、一刀は強くなったみたいだな。」

「ああ、姉上。カリン様の名を呼ぶことを自らに許すほどには鍛えている。」


 まるで自分の子供が立派に育ったかのような感慨に違和感を感じないのがおかしかった。

 カリン様の一歩後を歩く一刀に続き、その場で勧誘した三人の少女たちも、かなりの才能を感じる少女たちだった。

 一応、仮勧誘のつもりだったが、一刀の評価を聞いて、カリン様は幹部として、新部署要因として取り入れることを決めた。

 それは一刀がくると聞いて、彼の仕上がり具合で決めようとしていた部署なのだが、一目して私たちの思いは決定した。

 自治遊撃警備隊、そう、小賢しい第二への牽制部隊としてあたってもらうことと。




~夏峰春蘭「・・・予想以上じゃないか♪」


 とりあえず、採用試験として私と剣を合わせさせた。

 沙和はまぁまぁ、というか、才能に寄りかかり修練が足りない。これは本員のやる気次第なので言うつもりはないが、私にいなされたのを屈辱に思っているのがいい感じだ。

 負の感情は武を曇らせるが、それでも修練のバネになる。その先に至れば、負の感情が晴れるだろうことは間違いない。そんな性格だ。

 逆に真桜は、才能や運を信じず、着実に自分を積み重ねるタイプであるとみた。努力を怠らず、才能におごらず、だ。しかし集中力が続かず、攻めの鋭さが瞬間的に落ちてしまい打ち負けた。

 集中力の持続は、今後の課題として、今の実力は十分といえる。

 一番の掘り出し物は凪だろう。

 武器持ちの私と小手当・臑当で打ち合い、降着させたのだから。

 聞けば、無手の武術の心得があり、ずいぶんと武を積み上げていることが解った。

 これで先ほど行った学力試験でもいい成績だというのだから無敵だろう。

 採点をしたカリン様も「いい買い物だったわ」と微笑んだほどだ。


 が、一番の予想外は一刀だろう。

 ひ弱で足も遅く、いつ泣いてもおかしくない状況で我慢するだけだった少年が、私の剣をいなしつつ、隙をついて反撃するまでになって帰ってきたのだから。

 武の積み上げは凪に劣るだろう、武の才は沙和に劣るだろう、しかし集中力は群を抜き、頭三つは上回っている。


「・・・春ねぇ、手を抜いてるでしょ?」

「・・・結構本気だぞ?」

「・・・ということは、結構手を抜いてるんだ。」


 その上、目もいい。


 二三剣を振り抜いた後、私の剣が一刀ののどに届いたところでカリン様が声をかけた。


「そこまで!!」


 結果は全員合格。

 当たり前だ。

 少なくとも、私と対等に渡り合えるレベルであることを示した四人は、幹部として他の幹部候補たちからも認められることになった。

 

「ところで、一刀。なんであなたは剣をとったの?」


 小首を傾げる一刀にカリン様はいう。


「あなたの武は、無手でしょ?」


 な、なにぃ!? では、おまえの剣の腕は?


「ほら、武器って手足の延長だって言うじゃないですか。だからその感覚で・・・・。」


 もしかして、武器の武は初めて、とか?


「・・・え? 言ってなかったっけ?」




~曹巍カリン「一刀って、ある意味バカよね」


 知を試す試験を行ったところ、全員がすばらしい成績を収めた。

 武を試すための試験を春蘭相手にさせたところ、全員がいい成績を収めた。

 が、私としては少々不満だった。

 私が知っている一刀は、剣の修練などしていなかったから。

 というか何で剣が上手いのかしら?

 だから聞いてみると、


「ほら、武器って手足の延長だって言うじゃないですか。だからその感覚で・・・・。」


 何というデタラメ。

 その人ことに唖然とする周囲だったが、春蘭は再び剣をとる。


「かぁぁずぅぅとぉぉぉ? もしかしたら、もしかしたら勘違いかもしれんからきくがぁ? わたしに『手加減』したのかぁぁぁ?」


 怒気で真っ赤になった春蘭に、一刀は正面から頷く。


「当たり前だよ。春ねぇは女の子なんだから。」


 びくっ、と体をふるわせた春蘭の隣にたち、きゅっと体を抱きしめる。


「春ねぇは、きれいでかわいいんだから、ね?」


 瞬間、別の意味で真っ赤になった春蘭はその場で崩れ落ちた。

 ・・・・やるわね、一刀。

 どんな修行をしてきたのやら。


「あ、あれ? 春ねぇ? 春ねぇ!! カリンどうしよう、春ねぇが倒れたぁ!!」


 ・・・バカね、本当にバカな子。


 私は久しぶりに沸き上がる笑いを抑えることが出来ず、はしたなくも笑い続けてしまった。




~干田沙和「・・・すごいところなの」


 流れるように流されて入った第一生徒会はすごいところでした。

 日本の領土の最果てでありながら、電気水道は完備、携帯電話もメールだけなら使え、さらには食糧配給用のコンビニまであるんです。

 寮の部屋はランクにもよりますけど、最低でもエアコンが付き、ちょっと頑張ればシャワーが個室につくというものでした。

 そう、その程度がすごく感じるほど、他の生徒会がひどいようなのです。

 よくよく情報が入る第三は、総合成績は低くないものの人数が少ないので生徒会の総合成績平均への影響力が少なく、配給がよくないため、生活物資を押さえるだけで息切れしていると言います。

 だから電気などのインフラはほとんど手に入れられていないため、電気製品関係の装備もなにもないと言います。

 もちろん、第三は第三なりの努力をしていると言いますが、多勢に無勢、じり貧という言葉の通りだと思います。

 第二についても配給品分別の時のデータを見れば解りますが、インフラは弱いのはよくわかります。

 つまり、本土の生活をもっとも引き継いでいるのが第一といえます。

 で、そんな第一でも、生活に格差が生まれます。

 それは、学生生活の指標ともいえる「学力」が生活のレベルに直結しているのです。

 勉強を頑張ればいい部屋に住めますし、怠ればよい部屋に住めません。

 ある意味平等ともいえますが、それを不満に思う学生も少なくなく、生徒会から離反する生徒もいます。

 それが、今目の前で校舎を占拠している人たちです。

 三つの生徒会のどこにも参加せず、授業も試験も受けずに無為な時間を過ごしている人々「浪人学生」。

 第三から逃げたというヒトは聞きませんが、第二から逃げたという人が一番多く、続いて第一から離反したというヒトが多いそうです。


「えーっと、その校舎はぁ~、第一生徒会管轄の校舎でぇ~、皆さんがぁ~ここで生活しているのはぁ~、不法占拠なんですよぉ~」


 私の説明に、中にいる人たちは怒声で答えます。


「うっせーーー!! 金と成績ばかりのうるせーガリベンどもはお家で自習でもしてろぉーーー!!!」


 確かにそっちの方が楽ですけどね。

 

「何だったら、おれたちをこうせいでもさせてみっかぁ!?」


 げらげらと下品に笑う彼女たち。

 仕方ないなー、と校舎の陰に張り付く人たちに合図する。

 すると離れていても解る、にこやかな笑みで一刀君が、隊長が笑う。

 了解、とポーズを取った後、音もなく校舎に飛び込んでゆく。


「・・・ひゃ、なんで男が・・・」「いや、ちょちょちょ、っとまって、ください・・・その」「だ、だめだめだめ、そこははいっちゃだめ・・・」「あ、あ、あ、ちがうちがちがう、それはあたい、じゃない私のじゃないってばぁ!!」


 すごいです、さすが第一のリーサルウエポン「ジゴロボム」。


 見た目が格好いい隊長が、それっぽい格好で乱入し、ぽいぽい窓から投げ出した先にあるマットに到着。

 前後不覚状態の彼女達の前で料理を振る舞い懐柔。

 情にグラツいたところで第一へ帰順を唆し、補習校舎送りにすると言う恐ろしい流れを、この一週間続けているのだけれども、ものすごい勢いで成果が出ている。

 浪人学生に占拠されていた校舎の内、10棟を正常化して、2棟を補習校舎に変更。

 今では浪人学生用に解放している緊急避難用の校舎以外に浪人学生が以内という状態になっています。

 本日が最後の追い出しで、彼女たちが無事補習校舎に移動した時点で第二作戦が始まります。

 そう、中間試験を前にした、第一生徒会の底上げ作戦が。



~曹巍カリン「・・・ほんとうに可愛いこと」


 一刀の幹部入りに際して反対しなかった桂花が、会議の際の一刀の言葉に猛然と怒りを燃やした。

 会議の内容は「浪人学生の駆逐と第四エリア製作隔離」についてであった。

 浪人学生問題は、きわめて微妙な問題であり、触れれば責任を持って後始末をつけなければならない問題として、歴代の各生徒会も対応できなかった。

 唯一「徳の生徒会」である第三が、無償配給という形で関わってはいるが、あれは自分達の自尊心を満足させる以外のなにものでもない行為といえる。

 はっきり言えば何ら解決を迎えることの出来ない愚考ともいえる。

 とはいえ、そんな責めを出来るほどの第一の方針もたいしたものではなく、隔離と放棄が意見の中心であった。

 その内容に意見をあげたのが、一刀だった。


「その方針はカリンの理想じゃない。すべてを救える訳じゃないのはわかるけど、救える者を救わないのはカリンの方針じゃない」


 正直に言おう、目覚めたかのような気持ちだった。

 目が覚めた、と言ってもいい。

 一刀が追いかける私の背中のなんと気高いことか。

 しかし、私の心もそれで決まった。


「・・・この、バカ男!!! カリン様の口利きだから会議に入れてやれば!! 何も知らないくせに、バカなことう゛ぁかりいわないでちょうだい!! 浪人学生問題は長年の懸念で、私たちだって色々チャレンジしてもどうにもなrなかったのよ!! 勉強しない、努力しないなんて本人の問題じゃない!! そんな当たり前のことも解らないで勝手なこといわないで!!」


 血の絶叫ともいえる桂花の言葉を聞いて、一刀は微笑む。


「桂さん、二週間ください。人員と資材も。出来ますしやります。もし出来なければ僕は退学します。だから・・・」


 真剣な一刀の言葉に桂花は頭を冷やした


「・・・わかったわ。あなたのやり方をみせなさい。結果がでなければ退学してもらうわ」


 声は冷静だったが、のどから血が出んばかりの声だった。


「わかりました。では逆に成功したときの話を」

「いいわ、何でもいうことを聞いてあげるわよ、できれば、ね」

「ありがとうございます」


 ぺこりと頭を下げた一刀は、頭を上げる際に少し私をみた。

 いたずら小僧の小僧のような笑顔は、私に深い安心を与えた。


「では、私の決定よ。北郷一刀、本作戦指揮を認めます。人員は好きに使いなさい!」


 深々と一礼した一刀は、再び立ち上がり作戦概要を話始める。

 それを聞いた桂花が、次第に青くなるのがおもしろかった。

 本当に可愛い子だわ。


第一生徒会ルート開始しました。


第三とはちょっとスタート地点が違います。


さらにいえば、第三より展開が非常に速いです。


そうしないと「間に合わない」のですから。

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