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第0話 プロローグ

「……ね!大人になったら絶対うちの事お嫁さんにしてよ?」


また、小さい時の記憶が蘇る。幼馴染で良く遊んでいた女の子。あの子には俺の秘密の事も全て話していた。それだけ信頼していた幼馴染だった。


それなのに、いつからかあの子は俺の前に姿を現さなくなった。いつも通り近くの神社の境内であの子が来るのを待っていた。ずっと、ずっと、必ずあの子がまた現れてくれると信じて。


……だが、ずっと待っているうちにあの子も俺を気味の悪いものだと思って離れていったと信じはじめてからはあの神社に行くことも辞めた。それからはこうして時折夢に出てくるがあの子の顔も、名前も全て朧気で覚えていない。


俺は小さい時から神様や妖と言うこの世ならざるものの存在が見えた。そのおかげでほとんどの人から気味悪がられ、離れられ誰も俺の傍にはいなかった。そんな時傍にいてくれた幼馴染さえ、あの時来てくれなかった。その事が小学生だった俺の心に深く、濃く、苦い思い出として残り今も時折夢として出てきてしまうのだろう。


それからはふとしたところにいる妖達を見つめては話し掛けたり観察をしていたのを覚えている。今となっては高校生になり、場をわきまえるようにしているが、小学校時代の俺は1人になり、精神状態もおかしくなっていたのだろう。余計気味の悪い子供だと思われていたものだ。


今は亡き母の話によると俺が神や妖が見えるようになったのは俺の祖父に当たる七瀬慶介(ななせけいすけ)が子供の頃、古びた神社の境内に餓死寸前のこの時代では珍しい……いや、神の眷属として伝わってきた白銀(はくぎん)の毛を持った碧眼(へきがん)の美しい狐を助けた事がきっかけらしい。その狐は祖父に助けられてから徐々に回復していき、最後には美しい狐の耳が頭から生え、九本の尾を生やした伝承で伝わる稲荷神(いなりがみ)と全く同じ姿になって祖父にお礼を言ったと言う。


(なんじ)(わらわ)を助けてくれたこと心より感謝する、妾はここを統べる稲荷神じゃ。お礼として汝に力を与えよう」と。


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