第十九話『魔塔1F 2』
千夜「ふぅー。」
私は安堵のあまり、溜息をつく。
燈「やるじゃん!凄いよ!千夜ちゃん‼︎」
千夜「えへへへ、やったぁ!」
氷花「この調子ならこのFはなんとかなるかもね。」
光「氷花ちゃんはいつもいつも冷静になろうとするよねぇ。私達皆氷花ちゃんも頭お花畑なのしってるよ?」
氷花「う、うるさい!ばーかバーカ光ちゃんのバーカ!」
燈「もう!喧嘩しないの!」
千夜(喧嘩じゃないでしょ、)
一通り感傷に浸ったところで私達はまた、歩き出す。
そして、2Fの階段を見付ける。
光「いっくよー!」
千夜(接続!、、、、暁君?)
理玖(悪い。今ちょっと無理だ。こっちも大変なんでな。)
千夜「どういう事?」
燈「え?」
千夜「あ、ごめん。」
理玖(おいおい。話すなら心の中で。だろ?)
千夜(はーい。何があったの?)
理玖(いや大丈夫だ。お前こそなんだ?)
千夜(F毎に確かボスがいるんだよね?)
理玖(ああ。まだ前人未踏のFだけに。だがな。)
千夜(分かった。ありがと。)
理玖(よし。教えた見返りとして、お前が使ってた技能のやり方を教えてくれ。)
千夜(分かった。S級技能【全技能之帝王】って言う若しくは力を解放すればいけるよ。)
理玖(分かった。んで。接続は?切るのか切らないのか?)
千夜(切っていいよ。)
ブチッ!
燈「よし、降りるよ!」
光「うんうん!ほら千夜ちゃんもいくよ?」
千夜「うん!」
氷花「危ない!」
氷花ちゃんが私達を押し退ける。私達が何?と顔を見合わせた瞬間。氷花ちゃんが巨大な青い物体に押し潰される。
千夜「氷花ちゃん‼︎」
氷花「出来れば早く、、倒してね?」
その言葉を最後に巨大なスライムに呑み込まれる。私達は、怒りに染まり、一瞬にして張り詰めた空気となる。
千夜(属性を混ぜれば良い。速い属性を!)「属性『光』!はっ!」私は光属性を身に纏い、巨大な物体を駆け上がる。突如声が聞こえる。機械音声。多分天の声だろう。
「属性纏化技術、『光来』、『炎練』獲得。」
千夜「はぁあ!『光来』‼︎」
光の速さで蹴りを振り抜き、巨大スライムに一撃を与える。スライムはブヨブヨと歪み、
巨大スライム「プキィ!」
と叫び声のようなものが上がると、燈に巨大スライムの破片が忍び寄っていた。しかし、誰も気付かず、燈は術式準備にを頑張っている為、気付かない。
そして、気づいた時には、
燈「っ!うわっ」
という声と共に燈の姿が消える。
光「嘘でしょ!燈ちゃん!」
光が涙を溜めた目でそう叫ぶ。経験的にはまだ大丈夫だろうが、そうも言ってられない。私は炎練と、光来を合わせた複合体技で攻撃を与える。
「複合技術、『光天煉獄』を獲得しました。」
千夜「やぁぁぁあ!『光天煉獄』‼︎」
巨大スライムは砕け散った。
光「凄っ!」
千夜「はぁはぁはぁはぁ。つか、れた。」
燈「うう!ごめんねぇ!っでも!凄いじゃん!」
氷花は意識を失っていた。
私達は氷花を連れて、まだ少しも手のつけられてない魔塔を離れる。
そして、
千夜「私に任せてください!」
少し敬語を使って言ってみる。
燈「?どうゆう事?」
千夜「えっと、私の知り合い、というか好きな人が、治療が得意なの!だから任せてほしいなって。」
光「春ですなぁ。」
燈「ふふ!アハハハハハハ!面白‼︎」
千夜「なにがよぉ!」
光「ごめんって!良いよ!行ってらっしゃい!」
千夜「う、うん、行ってきます‼︎」
そして、私は光来を使い走る。
そして、館に着く。
ドゴォォオオオン!激しい音が鳴り響く。私は背中に薄寒いものを感じて歩を早める。
そして、そこで見た光景は、肉体に外傷は無いのに、魂のみ傷付いた状態の暁君だった。
次回から急展開の連続だと思います!
お楽しみに!