それはあまりにも理不尽で唐突で
「•••••ああ、なんでこんな事になってしまったんだろう」
自分の名は新地秋人 どこにでもいる•••という言い方はおかしいか?
人間はそれぞれが掛け替えの無いんだから。
だが平凡な人間だったよ。うんかなり平凡だ。尊敬できる両親の元に生まれ弟が一人いるが
仲も良好だった。 学生時代はこれといって熱く打ち込むものは何も無かったが友人はいたしこれといったトラブルも無かったよ。•••彼女もいなかったね。
そんなこんなで大学を卒業して特に働きたい業種も無かったので就活し運良く近場の工場に就職して
忙しいながらも平穏な人生を送っていた訳だ•••••そう、少し前までは
「•••何処だ•••••此処は?」
今、自分がいる状況が全く理解できなかった。見渡す限り真っ白な世界が広がる。
こんな景色今まで見た事がない。理解が追いつかない大体私は布団で寝ていたはず•••
ああ、そうかコレは夢か、それならこんな異常な状態も納得がいく。
自分は昔からよく変な夢を見る方だった。そして夢の中で自分が夢を見ているんだと自覚できた事も何回かあった。だから今回もソレなんだと納得した。そのうち醒めるただの夢なのだと
そういう風に勝手に納得していた瞬間、目の前に急に光の球が現れた。
「•••••!」言葉にもならなかった そりゃ訳の分からない夢を見ていると無理矢理納得している最中だ対応できるわけがない。
「はじめまして新地秋人。私の声が聞こえますね?」
•••!!、信じられないなんだコレは。目の前に突如現れた光の球は喋ったのだ。しかも自分の名前を呼んだ。いくら夢だからってなんでもありか?
おれはこんな異常事態だが少しは冷静だった。「所詮は夢なのだから」と理解していればそこまでの動揺などする事もないからだ。そして光の球に対して返答する。「ああ、そうだよ俺は新地秋人。でそう言うあんたは何者だい?」となんともフランクな態度での応対をした。もしこの相手が普通の人間なら絶対にしない対応の仕方だった。