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散る紅葉舞う紅葉  作者: 鴇羽ほたる
9/23

お面と真実と運命と(肆)

書けました〜

「囲まれた…か。何が目的だ⁈」



 …答えない…か。



 切っ先を向けて斬り込んできた相手を一撃で仕留める。


 今度は倒れて、動かなくなった。




「ちゃぁんと被ったみたいだな。」


 さて、この大人数からの歓迎を1人で受けきるのには無理がある。



 どうするかな。



 …ん?


 風が吹いた。



 パッと鮮やかに紅の吹雪が舞った。



「待たせたな。ケン坊。さっさと片付けるぞ。」



「おう!」




 ***




「紅葉は寝ちまったかぁ…。」

 すやすやと規則正しい寝息を立てている。これじゃあ腕に畳の跡がつくわ、面の跡がつくわ、だな。痛みで悲鳴上げそうだからなんとかしてやるか。




「紅葉…と言うのか。…ありがとうな。」


 兄上は優しく丸い頭を撫でて始めた。


 …なんとなく悔しい。


「兄上、容態は如何程に?」


 すっと目を細めて、一言。


「大丈夫だ。」


 …眩しい笑顔だ。


 はいはい良かったですね。



「さて、紅葉。失礼するぞ。」


 久々に再会した幼馴染の体を持ち上げる。


 ふにゃりと力の抜けた彼女はお世辞にも軽いとは言えない。



 片手で支えて、なんて器用な真似は無理だな。


「この子の面、俺が外してやる。」


 答えを聞く間も待たず、すっと綺麗な手が伸び、滑らかな手つきで外していく。



 不謹慎ながら、


 …お似合いだ。



 兄上と紅葉は並んで、



 互いに微笑んでいて欲しい。



 無論、運命(さだめ)を曲げることはできない。



 分かっている。でも。



 少しくらい良いじゃないか。



 紅葉はきっと教わっていない。


 それがなんとも不憫だ。



彼女のことなんて考えない、あのじじいが許せない。


己の保身ばかり考えていて。


犠牲になる側の気持ちなんて一切無視だ。



あんまりだ。


彼女の何が悪いと言うのだろうか?



呼びかける声で現実に戻った。



「俺の怪我はどのようにしてこんなにも早く治ったのか、ケン坊。説明してくれないか?」



…すぅ、と息を飲み込んだ。

紅葉ちゃんの能力について先延ばしに延ばしてる僕がいる…((((;゜Д゜)))))))

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