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一輪の花  作者: 雨井蛙
三章 後継者と名乗る男
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資料:ボーアシュトレイゼンの手記

「人間が想像できることは、人間が必ず実現できる」

 そう、誰かがいいました。どういう意味か分かりますか?


 逆に言えば、想像できないものは実現できない。では、〈想像できないもの〉とは何でしょう?

 私が〈想像できないもの〉を想像したらそれは想像したことになる。つまり、〈想像できないもの〉は私の中に存在できないんですよ。何、当たり前のことでした。


 ここに空のコップがあります。私はこのコップの中に水が入っている姿を想像できます。

 しかし、「水」とは何でしょう?水をもっと細かくみていくと、二つの水素原子と一つの酸素原子で出来ています。しかし、原子というのは物凄く小さいので私はその姿を想像できません。なら、その想像できない物たちの集合体である、私の想像した「水」とは一体何だったのでしょうか?


 私は「草原に立っている私の姿」を想像できます。しかし、その私の体にある臓器やらは想像していません。しかし、「草原に立っている私の姿」は想像できてしまうのです。これはどういうことでしょう?


 私は思います、私が想像できるものは、無数にある並行世界のワンシーンに過ぎない、と。つまり「草原に立っている私」も並行世界の私が実際に立っているシーンを見ているに過ぎないのです。したがって、このコップの水も想像できるです。別の世界に実際にあるのだから、原子まで想像する必要はないのです。これは別の世界を〈見ている〉に過ぎないのだから。

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